弐つの遊戯卓

【五年目】 毎日頑張ってやりくりしていきてます。物書き、音ゲーと合唱やってます。最近DTMとか始めました

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保護及び対策課その拾伍~コメディ風味編~

弐「五目並べで自称『幼稚園生五目並べ世界大会ベスト64』の友人に五連敗した弐人プレゼンツ。」
屍「ベスト64って数字がステキ。」
霞「ドンマv」
兎「ネタいつ切れるか楽しみね。」
弐「↑それはいうな。↓↓↓」

その拾伍
じりじりと間隔が狭まっていく。追っ手の息遣いが間近に感じられる。
ルールの中で『これを爆発させる』と脅すのは禁止ということになっている。行った場合は即座に水素爆弾のスイッチを押すとか。
こちらが勝った場合はそれを送ってくれるらしいが、信用していいものなのだろうか……?
こちらとしてもそれが好都合だ。
ちょっとした刺激では爆発しない……これもかなり助かる。爆発するのは、スイッチを押すか1000Km/h以上の速さで突っ込んできたものに当たったときのみ。ありえない強度……。
それよりもちょっと不可解なことがあった。追っ手のことなのだが。
人間2人と、意味の分からないものが1人……。
鬼のような顔と両肘から出ている牙?みたいな刃物。骨の襷に緑色の皮膚。どう見たって人間じゃない。てかめちゃくちゃ怖い。
たまに鎌を投げてくる。外れた鎌の行き先はもちろん壁か地面。当たった方は警部が頭ぶつけたんじゃないかと疑いたくなるような穴を作る……。警部の馬鹿力は底知れない……。
「お前らは邪魔するな……。私があいつを殺る……。」
機械みたいな声でそんなことを言う。めちゃくちゃ怖いんですが……。
ていうかめちゃくちゃこっちが不利なことが判明。
なんとも、粒子があいつを怖がって近寄ってくれないとかいうんですが……。
粒子に感情があるなんて分かるの俺くらいだろう……あのただならぬオーラ……鬼の形相にあの鎌(赤く塗ってあるのは演出ですよね?)にあの機械音声……。
行き止まりが前方に見えてくる。
俺は怖いの我慢して振るえる足酷使して走ったんだからお前らだってがんばれよ!
「くふふふふ……。」
あ、やばい。
基本的にここでこのエコバッグを投げるのは禁止だ。
さっきの公園の時は忘れていたが、脅しまがいのことは禁止なんだっけ……。
この般若に遭遇したのは公園から10分後くらいのこと。
黒の高級車が目の前に飛び出してきたかと思ったら、案の定この人たちでした……。
エコバッグを胸で抱きしめて、粒子をかきたてる。だが命令を聞かない。こんな事は初めてだ……。
「くふふふふ……おとなしく渡すか、おとなしく死ぬか……。どうせこちらに渡るなら生きた方が得と私は存ずるが……。」
……こいつ……!
俺が手も足も出ないことが分かってる……。
俺は怖いのを我慢して奴と向き直る。なんと醜い顔だろう……。平和な森にこいつが入っていったら次の日から心霊スポットになりそうだな……。
右人差し指をぴんと立てる。
「分かった……仕方が無い……ここは取引をしないか?」
「ほう……興味深いな……。」
ギィィィィィィと鎌が唸りをあげる。生きた心地がしない……。
「こ……これをくれてやるから……もう俺を含む仲間に手出しを一切しないでくれ。」
「……なるほどな……そんなこと当然じゃ……。」
ゆっくりと近づいてくる。鎌を地面にギギギギと鳴らしながら。こすれた地面から火花が散っている。
「……私からも条件を存じて良いな?」
「も……もちろん……。」
この人存じるの使い方が幅広い。
「私の条件は……それが本物であること……。」
ニタリと鬼が笑った。
その殺気にあてられ、動かなかった粒子が死に瀕したネズミの様に狂って本来の仕事を始める。
無論俺はそいつらの手綱を握るわけで。プロの鵜飼師だって何十兆にも及ぶ鵜の制御はできませんよね?そんなに浮かぶ川がねえなんてのは突っ込みとして不適切。
俺の60兆の細胞とそれを上回る数の粒子が暴走する。まぁ……意識はあったから細胞60兆じゃないとおもうけど……。
「おぉぉぉぉ……。」
俺は超能力者っぽいけど違う。……厳密には違うが……結局は同じ事だろう。
体が尋常じゃないくらい熱い。
「そこの変なの!助けて……。」
「ヘンなのだと……。」
誰だってこんなもん予想できるかっての……俺は俺の命を狙ってる奴に助けを求めてしまう。

ここにもう1人の俺が誕生した。

粒子の4分の1くらいがそいつを形成するのに使われているらしい。形は人間をとどめているが人間に見えない。俺だって根拠は無いが……俺に似てる……。
下から上まで真っ黒な外見。そして飾りなのか背中辺りで羽ばたくマントのような布キレに見えるもの。手には真っ黒な剣のようなもの。内臓のような鈍い光沢を放っている。喩えが悪いかも知れないがほんとのこと。そして真っ赤な目。目の位置についていて、ギラリと網膜をやられそうな赤い光を放っている。
素直に言うと、昨日の夜あたりから体がおかしかったんだが……体というよりも粒子の方だが。短期間でこき使いまくったからかもしれないが……。
奴が威嚇とみなしたのか鎌を一閃してきた。空気が悲鳴をあげて裂かれる音が綺麗に聞こえる。
俺の形をした影みたいなものは、それを備えつきの剣で捉える。ギワィンと普段絶対に聞かない……そういう剣が登場するファンタジーみたいなアニメとかゲームでよく聞く音を間近で聞く。あの剣そんなに強いのか……一応俺の体内にあった粒子でしょ?
「ふん……やるではないか。見直したぞ小僧。」
「こ……こぞ……。」
ニタリと笑う般若。絶対に上司にしたくない奴だ。怖い。難易度S級の理不尽シュミレーションゲームみたいにいつ首が跳ぶか分かったもんじゃない。てか一応立派な小僧って言うのは失礼かと。
いきなり影が口を開く。
「僕を小僧と呼ぶには2,3年早いみたいですよ。」
「ほぅ……。」
俺が思った内容……改ざんどころかとことん謙遜した台詞になっているが……やつらと思いを共有しているらしい。てか……2,3年したら小僧とかそういうレベルじゃなくなる。
鬼は鎌を一回転させて、態勢を立て直す。人間の業じゃナいからそれ……。
俺は行き止まりの壁によりかかりながらそれを観戦する。ハッキシ言って、粒子が大部分行っちゃった所為でかなり体がだるい。
結界のときも大半を飛ばしたが、それはまだ俺の体の一部分であったわけであって、独立こそはしていなかった。
そして今回は究極の極限まで追い詰められた結果、粒子が俺の体から独立してしまった。むしろあっちから独立した感じだ。だが考えていることは同じだから、もう一人の俺といってもいいかもしれない。
鬼が人間の筋力ではとうてい成しえない速度で鎌を振る。それを当たり前のように受け流す俺の影。そして受け流すと同時に右踵蹴りを放つ。鬼はそれに異常な速さで反応し鎌を持っていない左手の甲で防ぐ。
「くっ……。」
鎌がカランといって道に転がった。そしてその近くには左手を押さえている般若。
「まさか……私がこんな失態を見せるとはな……。」
砕いたらしい。左手の骨を。
だが、防いでいなかったらその強靭な踵蹴りをもろに体に受けてただでは済まなかっただろう。
影がやつの前まで歩いていって静かに礼をする。
「分かってましたから。防いでくれる事を。」
「ふん……。」
いたって平然を保っているように見えるが顔色が悪い。てか普通の人はこんなところで軽く鼻で笑えないでしょうに……。
「私としては……貴様ら野放しにすることを無視できん……。……これで済むと思うな……。」
「もちろんですとも。」
影の頭が少しだけ傾く。恐らく……笑いかけているのだろう。
「あと……そっちの男に礼を言っておくがいい。」
「……無論です。」
……俺か……。
「お……俺?」
「ふん……大した男よ……。」
そういって般若はいつの間にかあった車に乗り込んで行ってしまった。……もうちょっと格好良く退散して欲しかったけどな……。
「主人様。」
その声に顔を上げると赤い眼差しが印象的な黒い顔があった。自分で言うのもなんだが面影が自分に似たものを感じる。
「己の体を持てるとは全ての同志の夢なのです。特例ですらそんなことを望めないというのに、なんと申し上げたらいいか……。」
「ままま、待ってくれ。俺が何をしたって……?」
「この姿の事ですよ。」
そういって片腕を掲げる。その手には例の剣が握られている。
「これは奇跡としかいえようがありません……僕達一般的な粒子達が人体に定着するなど。」
「え……。」
俺が最初の成功体であるばかりに、これがいちばん簡単なのだと思ったが。
「こうなることはそのときから予想されていたことなのですよ。」
赤い眼光が笑うように歪んだ。
「なるほどね……。」
「主人様、辛そうであるが……如何ほどなられました?」
「いや……。」
粒子の数がドバッと減ったことに体が対応しきれていないだけ。細胞が粒子に多少頼っていたこともあるかもしれない。……俺は普通の人よりも身体能力が異常だったから。
「少しの間でもこんな姿でいられたのなら感謝の意など一生尽くしても言い切れません。主人様の御体調が優れぬというのであらば僕達は元の粒子にに戻りますよ。」
「……悪い……。」
「いえ……。……でもたまには外に出してくれるとありがたいです。」
そう恥ずかしそうにそう言って影は消えた。黒い霧のようなものが体の中に入ってくる。
……いつもの調子が戻ってきた……。
ゆっくり立ち上がると、エコバッグを拾って近くのゴミ箱に捨てる。もういらないだろう。
あと36時間。これは完全な持久戦だ。戦いは始まったばかりだ。
───────────
熱い日ざしに絶え間なく動きつづける車、忙しなく歩きつづける人々に薄くなっていくオゾン層。それらの要素がまとまって暑さとなってわが身にふりかかる。
本音を言ってしまえば、さっきの戦闘で半端なく消耗した上この日差し。そこらのネットカフェにでも入ってのんびりしたいのだが……。
化身を作り出すのはとてもコストがかかる。透明状態を10分保つとかあのときみたいに街全体に結界を張るよりは遥かに楽なんだけけど、それでもキツイ。
ただ今手ぶらであることは嬉しかった。いつも背負ってるものが多すぎる。今も背負ってる最中だが……。
涼しさを求めてなんとなく路地に入る。……昨晩はこれでめちゃくちゃ痛い目を見たのだが、長年の癖というか……いや違う。これは避暑の為に入るのであってなにかを期待しているわけではない。偶然誰かに会うとか、そういうのを期待しているのではない。うん。
現状今誰かに会っても俺の立場は変わらない。
疲れてるなら休め。それだけだ。
だから一刻も早く疲れを癒さねば。
そう考えて暗い路地へと入る。もちろん今は昼間だし、この辺はにぎやかなので路地裏も人がいる。まぁ……目つきが悪いニィちゃんとかが大多数だけどさ……。
「聞いたか……16番街のこと……。」
「聞いた。なんでも酷かったらしいな。」
ふとそんなことが聞こえてきて足をとめる。だが隠れて聞き耳を立てて聞けるようなものが無い。
「すまんが、詳しく教えてくれ。」
そういって輪に加わることとする。もちろんすぐ抜けるつもりだ。
「ん?あぁ……なんでも怪物が出たとか何とか。」
ちょっと驚いた顔をしたものの一応説明してくれる。
「十六番街ってあの繁華街だろ?」
「んー番号がついてる時点で全部繁華街なんだけがな、そこで怪物が出たんだとさ。」
「へぇー。で?」
同じ事を言ういわゆる情報屋って感じの男。それともう一人はゴツイ……用心棒みたいな堅そうな筋肉で覆われた体を持つ大男。
輪といっても相手は2人組み。これならすぐ、抜けられる……ハズ。
「めちゃくちゃ暴れまわったわけではないが……少しばかり壊れたみたいだな。あのイズレ・フォレストとかいうビルも。」
「へぇ……マジか……。」
イズレ・フォレストというのは現時点で日本で一番大規模なショッピングビル。高さ35階地下4階全て店になってるとかいう買い物狂の聖地。俺は行ったことないが。
「んで……その怪物とかいうのは?」
俺が訊くと男はちょっと眉を寄せる。そしてすぐ戻すと、
「ぁぁ……なんでも龍みたいとか蛇みたいとか……。そんな馬鹿でかい奴があらわれたんだとさ。」
「……ありがとう……。」
成り行きは分からないが、どうやら俺の知らないところで俺以上に厄介なことが起きているらしい。
「この先にいくのか?」
用心棒みたいな男に声をかけられる。心臓が止まるかと思うほど驚いたのは隠せたようだ。
「あ……あぁ……。そのつもりだが……。」
こっちから通った方が速そうだし。
「せいぜい気をつけなよ。……この辺には暴力団とかそのへんの下っ端がウロウロしてるから。」
引き返そうかなぁ……。
「ははは。そう脅してやるなって。たまに居るくらいだ。たまに。」
情報男がそう言ってくる。それなら気は楽なんだけどな……。
彼らに礼を言って分かれた後、複雑にいりくねった路地裏を進む。路地裏といってもそこまで狭くは無い。なんというか……一言で言ってしまえば、無法地帯と言う言葉がぴったりだ。時折、喧騒が聞こえる。
そんないつもの俺なら怖くて近寄れないような場所を俺は今歩いている。……何故か怖くないのだ。さっきの2人組みといっても、いつもなら絶対にかかわりたくない類の連中なのに、会話に混ざることができた……なんなんだこれは……。
肩が誰かの肩と当たった。当たったというレベルではない……。明らかにあちらからぶつかってきたというのが適切。
「ウォイ!どこ見て歩いとんじゃぁ!クソガキ!」
典型的な番長といった男だ……だが、身長は2mいっていそうで俺より頭一つ分くらい高い。顔にはよく生きてたねってくらい醜い(カッコイイ)傷跡が見える。声には恐ろしいほどドスが入っており、いつもの俺だったら逃げてたはずなんだけど……。
「いや……ちょっと急いでるんで……。」
強引にその巨体を押しのけて道を開く。
瞬間、恐ろしい殺気の発生と周囲の男達の顔が強張った。
「ええ根性しとるなぁ?キサマ……。」
足を止めて振り返る。さっきのが温和な時の顔だって言われて納得できるくらいに顔がやばいことになってる。切れてはいけない血管が額に浮き出てる。
「このオトシマエどうしてくれる……?」
手をゴキゴキ鳴らす。……典型的すぎて番長のそういうイメージが俺の中で崩れ去る。
「なんで俺が責められてんの……。」
少し俯いてそうわざと聞こえるように呟く。
刹那、その板を割れそうなくらい堅そうな拳が俺に向かって恐ろしい速度でとんでくる。
勝った。
右腕の筋肉を粒子反応によって活発化させる。
そして、飛んでくる拳が体に当たる手前でその太い手首を掴んで思いっきり捻る。
「あだだだだだだだだだだだだだ!!」
そのあと足をすくって転倒させる。同時に手首を離す。
どたーんとあたりに景気のいい音が響く。
「ぁぁ…………。」
痛さに顔を歪ませている奴の頭を手のひらで握る。
「もう俺行っていい?」
「ハ、ハイ!ご自由になんなりと、仰せのままに!!」
神にすがるように叫ぶ。
ぽいっとその頭を捨てて踵を返し、また歩き始めた。
観衆の拍手がどこか心に沁みて、俺の気を急かすのであった。

弐「現在拾六まで書き上げてある。文の構成がヘタッピなもんで、目まぐるしく場面が変わるんでじっくり読まないと自分でもついていけない……。」
屍「拾七で待ちに待ったツンデレ……が登場するらしい……。」
霞「今回拾伍だから明後日だねー。」
兎「楽しみなの……?」
弐「弐人がこのまえ、『ツンデレって扱いが兎並に難しいょー』ってぼやいてたから期待はしない方がいいぞ。適当にツンデレ語並べてるだけのやつかもしれん。」
兎「どういう意味よそれ……。」
屍「弐……。前、お前が文って言ってなかったっけ。」

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  1. 2008/07/31(木) 21:59:37|
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保護及び対策課その拾四

弐「友人のコーヒーのなかに友人が葡萄の粒を2粒ほどいれ、めちゃくちゃシェイキングして放置。そしてその持ち主の友人が飲んで威勢良く盛大に吐いたのを珍しく第三者目線で見て大爆笑した弐人がお送りします。」
屍「いや……顔がさ。『?』→『なんだこれ甘酸っぱい……』→『グブェッ!ゲフッゲフ……。』みたいな流れ。」
霞「ドンマィ。」
兎「いや……なんともコメントし難い光景だな……。」
弐「↓↓↓」

その拾四
次々と知らないところで動物が絶滅してきているらしい。
生態系の崩壊を深刻にみた政府は、密猟に対する規制を極限まで重くした。人権が問われるくらい。
山には無数の監視ロボが配置され、銃声とか獣の断末魔とかがきこえれば即座に人員が派遣される。なんというか極端な話である。
まぁ……そんなわけで、街中に狼が居るなんてのは絶対的にあり得ない要素であるわけで。
俺は、複雑な心境で狼とじゃれる想を眺めていた。
ボディーガードとか言ったが、こんなん連れて街を歩いたら両者ともに初期段階に戻ることとなる。それに……所詮は狼であって……獣な訳だ。狡猾ではあっても命令なんて聴けるものなのか。それならば心強いこの上なしなのだが。
その旨を訊いてみると、
「この子は忠実ですよ。なんてったって蒼眼狼最後の生き残りですからね。」
「蒼眼狼……?」
「眼が蒼いでしょ?」
狼がこちらを見る。見るだけでなんか脳内から破壊されそうになるほど光った蒼い眼。
「トリックっていうんですよ。だって頭がめちゃくちゃいいんですもん。」
「あぁ……あぁ……。」
それはうなずける。それに反射神経が異常だ。空き缶を身代わりにして背後に回りこむなんて並では到底できまい。
「それより最後の生き残りってことは……?」
「絶滅を約束されたってことですね。」
さらりと言ってのける想。こんなに可愛がってるのに何でこんな事をあっさりと……。
「でも蒼眼狼は基本的に百年は生きるんです。だから……物理的なことが無い限り……安心です。」
「……。」
別にその言葉に絶句したわけではない。いや……だってこの子……器用にペットボトル飲んでるから……。500mlペットを当たり前に飲み干してそのままペットボトルを噛み砕いて、袋に放り込む。
「うぅん……こんな場所から連れ出したいのはやまやまなんですが。」
想が口を開く。
「例の法律がある限り……駄目か……。」
「はい。あくまで絶滅危機種ですから。私もこの子も初期化されます。」
なんか考えてることが一緒だな……。
「だけど、ここで上手く保対課の力を利用できればと。」
「ん?」
想を見る。なんとなく希望に満ち溢れた顔をしている。
「実質国会の真下にあるのが保対課なんですよ。だから保対の課長さんなんかは総理大臣と飲み友達だったり……。」
「課長……?」
課長の姿を一度も拝んだこと無いな。とすると……実質的トップはあのウサギ……。あのウサギが……国会とまともに渡り合える権力をもっている……?
「だから私が保対課に保護されれば、この子も堂々と街中を歩けるんですよ。」
「……ぇ……でも……。」
それには人外であることが必須であって……。
「……お父さんの記録によれば、私にもなんらかの突飛した能力があるはずなんです。」
「突飛てか……人間の能力じゃないよな……。既に。」
液体、鳥、蝙蝠、魔法使い。この語群の中。魔法使いは微妙だが基本的に人間は居ない。
仮に……この狼と渡り合えるのは……人間でもできそうなことだから別に人でないわけではない。この狼は人化でもすれば保護者……として入れるんじゃないのかな。
「てか……お父さんがどんな立場か知ってたのか。」
「もちろんです。よくそういう人たちと一緒に遊んでました。」
そんな悪どい目的をもったところの割には被検体への待遇は良かった。メニュー式の飯。ゆとりある自由時間に、飽きない程度の勉強……。
「お父さんは悪い人じゃないです。悪いのはお父さんのお友達です。」
「んぇ?俺なんも言ってないんだけど……。」
「え?」
さっきもそんな様なことが……あれ?
「あ、トリック。勝手に漁っちゃ駄目……。」
「お?」
トリックががさごそと俺の偽バッグを漁っている。別に構わないんだけどね。
そして何かを咥えて戻ってくる。ん?書類みたいな……。
『~秘~ 第33号桜木研究所発行新聞』
堅苦しい字体でそうかかれている。新聞の割に丸秘なんだ……。
「桜木って……。」
「あぁ……そうだな。」
俺たちの居た研究所だ。表向きは薬品会社の研究所で通っていたらしい。
中身に目を通す。研究の成果などがきめ細かくかかれている。
『実験成功者  NO.1 田代流人  HSU2SD33制御に成功』
「わ、すごい。第1号なんですねー。」
「あぁ……。」
それゆえに俺のは魔法気味た変なのだけど。最初のころは、反応の種類を覚えるのにめちゃくちゃ苦労したけど。
俺が気になるのは彼女のこと。トリックが気まぐれで持ってきたわけではないような気がするのだ。
『   〃   NO.343 桜木想  特例粒子サンドリメチン埋め込み。受け入れ成功』
あったが、……何を示しているのか分からない。
「サンドリメチン……?なんですかこれ。」
「サンドリメチンは俺が持ってる粒子の種類の一つなんだが……主にこの種類の働きは生き物を操る事だ。」
「……やっぱりそうなんですかね……。」
しゅんとなる想。確かにこんなんじゃ課に入るよりも、動物園の飼育員に向いているだろう。
「ただ……特例というのが気になるんだが……。」
「特例って何ですか?」
「特例ってのは……体に突然変異をもたらすほど強力な粒子のことだ。たとえばお前の従姉であれば翼が生えるとかな。」
「はぁ……え……でも……。」
「ただその能力がなんらかの理由によって封印されているのならば、発動はされないんだ。」
「はぁ……。」
俺は特例じゃない物のゴミ捨て場みたいなものに見えるな……。特例といいつつもその種類は1000種類にも上る。こんなにもできるとは思わなかったらしい。
「とりあえず……生命体を操れることには変わりないみたいだ。」
「はぁ……。」
……殺気を感じた。予め仕掛けておいた探知用結界に誰かが引っかかったみたいだ。
轟音があたりに響き渡る。
車だ。それも高級車だ。
「え?何あれ!」
「なんかまずそうだな……逃げよう。」
トリックが超警戒態勢に入っている。これは危ない。
「トリック!」
想が叫ぶとトリックは見を翻して、想の前に立ち止まる。
「すいません。ちょっと楽させてもらいます。」
「構わない。」
想が慣れたようにトリックに乗る。意外に大きいみたいだ。2mありそうなかんじ。
なんというか……あっというまに行っちまった……。
と思ったら鼓膜が破れんばかりに目の前に轟音が起こった。高級車(名前なんて知らん)が壁に突っ込んだ。途端に上がる火の気。車の中に人影は無い。
……それから何もおこらない。後で面倒になりそうなので車の火を消しておいた。
それでも何もおこらなかった。これは……。
俺を孤立させるための工作か?
つかバッグ持ってかれたらしい……。財布はポケットに入ってるから構わないのだが。手ぶらってなんとも格好がつかないな……。
──────────────────
手ぶらのまま放浪中。指定の時間まで寝れないので適当に歩き回る。あと10時間近くある。……連絡手段の携帯を盗られたため、緊急事態も把握できない。無闇に合流するのも危険だ。こうなると……まさに手も足も出ない。せめて携帯をポケットにでも入れておくべきだった……。
夜の住宅街はひっそりとしている。夏なのに妙に冷たい風が頬を撫でる。
とりあえず誰かと合流したい。このままだと俺が何にもしないでゲームは終了となる。せめて誰かと合流して、連絡手段を確保したい。
基本的に課と自宅に戻るのは本当に緊急事態の時のみ。両方そこだけならいいが、周りの人間に危害が加わる恐れがある。
結局1人。一人夜道を歩く。
手ぶらだから絶対に持ってると思われない。だからあいつらもアクションを起こさない。
それにさっき燃え盛る高級車の消火をしてしまった。良く考えたら、あれは確認だったのかもしれない。
もし水素爆弾を俺が隠しているとしたら──2%くらいの確率で──消すよりも逃げるだろう。危ないし。
だから、やつらはもう絶対に現れない。……こんな嫌な暇な時間が一番嫌いだ……。
町内を2週して一時間経過。既に精神的にも体力的にも限界に近い。
適当なベンチに腰を下ろし、星の見えない夜空を見上げる。一等星がまばらに見えるだけで暗い夜空。まるで今の心境のようだ。この空をみると哀愁がより深まるように感じて、慌てて地面に視線を落とす。今では自分の影ですら映らない地面。見えるのは自分の歩く道とそれを踏みしめる足……。
「これが終わったら……辞表出そうかな……?」
呟いたはいいものの突っ込んでくれるのは誰も居ない。
まんまとやられたみたいだ……。あいつらに。
こんな鬱な気分になったのは……初めてだ。
体の奥底で何かがうごめいている様な感じがする。
あっちは確実にこっちの作戦を把握している。それぞれの役割も。
そして、いざ奪う前にその避難口を岩でふさいでしまったわけだ。
こんなハンデがあってかなうはずがない。だが……
避難口を塞いだという事はあちらも緊急時にうまく逃げられないという事だ。
俺は立ち上がって半径5キロくらいの規模の物理結界を張る。範囲が狭い分いつもより楽だ。
……凶と出るか吉と出るか……賭けでしかない。
そしてそのまま歩き出す。うまくいけばまた歩き出したようにしか見えまい。
────────────────────
コンビニで弁当を買って食べる。あえて弁当を温めてもらい、また同じベンチで食べる。
なんせここから半径5キロからは出られないのだから。そしてここから出られるのは俺と俺が許可した者だけ。
弁当を食べ終えると、すぐ歩き出す。時間は充分稼いだ。恐らく一晩持つはず……。
作戦が単純なだけに威力は強烈なはず。今は深夜でコンビニもあれしかないから……ほとんどの人間に不便はかけないだろう。
結界に妨害電波を発生させる。
俺を監視してるやつらを閉じ込める。そんだけ。
俺が爆弾を持ってないと分かっていてもいつ手渡されてもいいから監視の目は絶えないはずだ。
そいつらの足止め。俺が逃げたと連絡が入るのは明日……今日の朝。かなり撹乱させることができるはずだ。
結界の近くまで辿り着く。まぁどうとあれ監視はいるだろう。意表をつくように俺は走り出す。何か声があがる。
車のエンジン音。
銃声。
全てを無視して走る。
そしてそのまま結界を抜けて角を曲がる。恐らくここは奴らの死角であろう。
そして俺は光の屈折率を0にする。いわゆる透明になる。服まできちんと透明になってくれるのはありがたい。
そして1km程はなれたマンションの屋上へと駆け上がる。13階建てのマンションの階段を一気に駆け上がったためめちゃくちゃ息が上がっていたがとりあえず撒けただろう。透明にするのにコストはめちゃくちゃかかる。もうできれば使いたくないなこれ……。
これできっと……いい結果を望めるはずだ。
そう信じてヘリなどで探されても大丈夫のように考えて、真上に来ない限り分からないところに腰を置く。流石に真上にきたら羽音で気づくだろう。
信じて眠りについた。
──────────────────────
目がさめたら日が昇っていた。結界が解けると同時に目が醒めた筈だから多分午前5時くらいだろう。全身に軽く痺れがある。多分スズメバチに抵抗するミツバチみたいな感じでなんかやってたんだろうな……。
半時間ほど待ってから下に下りる。見つかるのは時間の問題だろうけど。
昨日のコンビニ行って、エコバックとカップラーメンを購入する。無地の白いやつだ。
カップラーメンは普通に食べて中に砂を詰めて蓋をする。高温でかるく渕を溶かして溶接する。俺ならではの特技だ。
それをエコバッグの中に放り込んで、あれに見せかける。うん。バッチリ。多分。
とりあえず誰かに会えることを願って放浪の旅に出る。大したもんではないが……。
1時間さまよった挙句、例の主とはぐれてしまった公園にたどりついた。電話ボックスに青いシートがかかっている。
ベンチに座る。
ここ近辺で大した事件も無い。大事が起きずに終わって欲しいものだが……国のトップがかかった勝負をもうここで終わるとは思えない。
カチャリと耳のすぐ横で鳴った。思ったより……行動が早かったな……。
「動くな。頭をすっとばっ……」
相手が言い終わる前にエコバッグを放り投げた。
あらかさまに『なにしとんねん』って顔になった男が走っていく。
「おい!罠だ!」
驚愕している顔と何が起きたのかわからない顔は見分けがつきやすい。驚いた奴の背骨に気絶する程度の電流を流す。蚊取り線香の被害にあった蚊のごとく、ぱたぱた倒れていく連中。
そのうちの一人の背広を探って拳銃を拾い出した。偽物っぽいが、一応本物だ。ずっしりと重い。
こんな所に長居する必要は無い。エコバッグを拾って、一目散に逃げる。目撃者は皆気絶しているはずだからまだ俺にターゲットが向いているはず。
今誰が持っているか知らないが、とりあえず奪われないことを願うばかり……。

弐「盛り場じゃないんで短め。基本的に弐人は人の感情を描写するのが非常に苦手らしい。また、巧妙に仕組まれた罠って言うのも苦手らしい。ハードボイルドとかミステリーとかでそういうのを見ると毎回涙目になるそうだ。」
屍「んーすごいものは本気ですごいからな。」
霞「よくわかんないけど、屍お兄ちゃんが仕掛ける罠よりはずっと優秀だよね?」
兎「市販の鼠捕りに自分で仕掛けて自分で嵌まるなんて……どこの馬鹿でしょぅ。」
屍「……あれは寝惚けてただけだ。」
弐「友人達と共謀して(?)友人をハメたあと、罪悪感に駈られる弐人がお送りしました。」
屍「よく言えばお人好し、悪く言えば詐欺師の恰好のカモ。」

霞「顔も知らない人の為に1日1口お願いします^。
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  1. 2008/07/30(水) 21:30:46|
  2. 保護及び対策課シリーズ
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保護及び対策課その拾参~コメディ風味編~

弐「目薬の命中率5%で2日で使い切った弐人の提供でお送りします。」
屍「勇気が無いな……。」
兎「屍が言えたことじゃないけどね。」
屍「……そうか?」
霞「微笑ましいね。二人とも。」
弐「俺何も言ってないけど↓↓」

その拾参
嵌められた。嵌められたとしか言い様がない。
「えーっとね。事態は簡単。水素爆弾を私たちとあいつらでとりあいっこするんだって。」
簡単に言うもんじゃない。つか意図がわからん。不安定な足場の上で子供が『ここから落ちたらダメね』っていって落し合いをするほど訳分からん。なんで水素爆弾……それも軽々と街が失敗作のカルメ焼きとなる。
「すまん。我に理解できるように教えてくれ。」
きとが本当に理解できない顔で訊く。俺だって理解できるかそんなこと。
「取り合いだって~。面白そうだね~。」
「勝ったら何もらえるの?」
緊張感ゼロの二人。いいよな……呑気で。無邪気で。……。
「勝ったらこれ(水素爆弾)くれるって。」
「いらねぇ……。」
「んなもん貰ってどうすんだよ……。」
「まさか街を乗っ取れと言わぬよな……。」
「そうそう破棄できるもんじゃないし……。」
「それで缶蹴りできるかな。」
「リサイクルできるかな……。」
上4つは正常者。下2つは……羨ましい。
「そんな言われても……。私が決めたわけじゃないから。」
「ねーねー。賞品をさ。マ○クカード5000円分にしてもらおうよー。」
「えー文房具券がいい。」
なんとういか……平和だ。つかそんなん何に使うんだよ。
「そんなもんやって俺たちになんの得があるんだ。」
俺が訊くと、
「水素爆弾ってさ。その国にあるだけでその国の立場が悪くなるよね。」
と、姉が言った。
「即ち、国を犬にすることができると?」
きとが結論を述べる。
これで国を脅すというわけだ。国が作ったでないにしろ、国が作ったという疑いを各国に持たせれば日本は国際的批難の集中射撃を喰らう。ただでさえ、戦争放棄している国が凶悪な水素爆弾を研究、さもや完成させたとなると……。
「そんな事までして支配はしたくないね。」
上神が言う。確かに現状で治安が悪いのに、更に悪くなるかもしれない。
……でも……それは。
「……ってことは……あいつらは日本を自分達の下に置きたいからこれを作ったのか……?」
「必然的にそうなる。」
きとが吐き捨てるように言う。そして更に続ける。
「ただ、なんとなく手馴れているような気がするんだが。」
「……確かにそうね。」
「手馴れてる?」
「考えてみると、あの惨劇の最中であれがあそこに放置されていて、あの騒ぎだ。下手して爆発でもしたら計画はオジャンだ。まぁ実際田代の結界があるから被害は内部だけだと思うけど。」
「あのなぁ……50メガ㌧のエネルギー量を抑えきれると思うか……?」
「何のためのOSKだ。」
だがきとと上神の話の筋は通っている。
「過失で落としたにしては、拾った者を見つけるのが早すぎる。」
「とすれば誰かが拾うまでどっかで観察してたって事ね。」
姉の言う通りだとしたら、あの遺失物展示場で俺がちょろまかしたところを見られてたって事か。恥ずかしい。かなり。
「それで、あの展示場に来なかったのも想像がつくな。」
俺が言うと、
「多分……課の方に保管されると予想したんだろうけど、誘惑に負けた青年が拾っていったという事かな。」
と、上神が厭味を言ってくる。まぁ……否定はできないんだけどさ……。
「んー、で……どうすんの?のんの?その話。」
話題を逸らすために訊いてみる。結論はひとつだろうが。
「ちなみに放棄したらどうなるんだ。」
きとが訊く。なんとなく予想がつきそうなんだがな。
「この連中がこれの事を漏らす。って。」
目的は何か知らないが、国の命を賭けてとりあいっこしようというわけだ。負けたところでリスクは何も無い。上に勝ったら実質国を操れる。試合を放棄すれば何年かしてから戦争か。
「……これはやるしかなさそうだな……。」
上神が面倒くさげに言う。実際面倒だし。
「じゃぁ決まりで電話していいね。」
「電話?」
「そ、電話。」
そっけなく警部はそう言って、電話に手を伸ばす。
「例のドラマの食い逃げされた店のライス(小)と(大)の料金をかけた番号だって。」
そこで例のドラマが出てくんのか……。確かに絶対に分からんなそんなこと。
──────────────
「方法は簡単。明後日の24時までにこちらがあちらにこれを渡さなければこちらの勝ち。とられたらあちらの勝ち。」
「代名詞がやたら多いが……まぁなんとなく分かった。」
いくらなんでも得体の知れない奴らに国を取られる(乗っ取る権利をとられる)のはかなり危険なために全力で死守することとなる。
明後日の24時となると丸2日間耐えることとなる。あいつらのことだから疲れたところを狙ってくるだろうから、交代で持つことにし、ひたすら逃げまくる。
あちらの追跡人数、規模などが分かってない上にこんな高度(現実であってはいけない)技術を持ってるやつらが相手なんだから、こちらが圧倒的に不利だ。こちらも一応……そういうあり得ない集団だが、こんなんが大量に居たらかなわない。
キーパーソンは姉だ。体を自由に変形できるし、ほぼ不死身といっていい。もちろん2日間フル稼働じゃもたないので、ラスト24時間に頑張ってもらうとする。らしい。
もちろんこれが水素爆弾と決まったわけではない。ホントはただのそれらしい箱かもしれない。だが噂が立つだけで危なさそうなのでここで退くわけにはいかない。
「てかもうこれ始まってんのか……。」
俺はそうぼやいた。今2時半。となるとあと56時間近く。
「どんな方法でやってくるか知らないけど……とりあえず頑張ろ。」
主らしかぬ台詞。これが事態が穏便なときだったら、誰かが救急車を呼ぶかもしれない……。意外と主の中身はまともだ。
「徹底防水すればレミが海に潜っちゃえばいいわけなんだがな……。毒でも巻かれたりしたらな……。」
「そんなことしたらこの物騒なものは海の底。そんないつ関東がぶっ壊れるかも知れぬ状況を連中が作るとは思えん。」
「ぬぇぇ?毒ってなに?私まだ死にたくないよ。」
話の話題が事態を把握していない。……これに任せるのは不安だ。これは最終手段としよう。
「じゃぁ散らばって打ち合わせどおりに動いてねー。」
なんとも気楽でいいなこのウサギは。俺が原因なだけにめちゃくちゃプレッシャーが大きいんだが。
───────────
家に帰ったら家が木っ端微塵にされそうな気がするから帰れない。そんな公になるとまずそうなこととてもするとは思えないが。
なにせ突然だった分作戦としてはかなりずさんだ。ただバラけて、時間を潰して時間になったら指定の場所へ行って、爆弾を処理するなり受け取るなりする。絶対に見つかる自信があるが特に思いつかなかったのでこれになってしまった。
相手を錯乱させるためにいつもとは別メンバー。俺はこの隣でソフトクリームを貪っている(食べている)少女……主と一緒になった。いざって時は即行で逃げることができる。という配慮から。
他の面子はどうであれ、俺たちは基本的に爆弾を受け取ることは無い。相手の攻撃が無遠慮だったり、不測の事態に陥ったときに役目がある。
穏やかな夕方の公園。小さな池に小さな波が立っている。風情な光景だ。
「デート中のカップルみたいにだって~。どんな風かな。」
「……その設定は絶対に役に立たないと思うから意識しないでいい。」
「えぇー。折角二人っきりになれたのにー。」
「…………事態が事態だ。」
どんどん泥沼に嵌まっていきそうな会話から無理に脱出し、またいつまでも続く沈黙がやってくる。
2時間たったが攻撃の兆候も見られない。単にからかわれてるのではないか、なんて不安もあった。
見せかけとしてたまに携帯などを使用するも、各組にも異変は見られない。
「そろそろ晩御飯だね。」
「え?」
そう言われて思わず腕時計を見る。まだ4時半だ。
「おい、まだこんな……あれ?」
いない……。え、なんで?
ちょっとまて……油断のさせ方が違法すぎる。犯罪に利用すれば絶対に成功する。これ。
とろーんとした性格に思わせておいて、こちらの一瞬の隙をついて行動するとは……。
意図はわからんが放っておいても俺の立場が悪くなるだけ。主の身の安全も分からない。
周囲を見渡しても心当たりの人物は居ない。
黒いスーツをこのクソ暑い中着込んでる男が数人いるだけ……。ん?これって……。
刹那、空気抵抗を極限まで減らし身を翻し電話ボックスに向かう。
男達の雰囲気が急変し、何人かが四方に散った。1人は携帯を手にしている。結構これマズいんじゃないのか。
反重力空間を作って、体を浮かばせる。はっきりいってこれはめちゃくちゃ疲れるから使いたくないんだけどな。
電話ボックスの上にのって更に跳躍する。瞬間聞こえる銃声。
銃声!?阿呆か!こんな穏やかな所、ヤクザのドンパチとは月とスッポンどころか、狼とチョウチンアンコウ並に接点が無いから。
電話ボックスのガラスが派手な音を立てて崩壊する。なんて事をするんだこの人でなし共。
とりあえず、カモフラージュ用のショルダーバックを持って疾走する。
というより、襲い方が露骨すぎる。わざわざ拳銃まで使って……こんな街の中で……。それも皮肉なことに俺は外れと来ている。……そんなリスクを負ってまでして……。
……本当にあれは銃声か?いや……弾は発射されていたのか?空砲……。合図……飯?
「あいつ……飯時ってそういうことか……。」
中身はすんげぇ腹黒だ。
目の前に黒服が立ちはだかる。後ろからは拳銃を乱発してる奴……あれが空砲だからできること。もし実弾だったら横から取り押さえる………筈なんだけど……。
目の前の黒服の胸ポケット辺りから煙が出た。そこから瞬く間に鮮やか……この場合は悪魔の鮮やかさを魅せる、血が飛び散った。そして、まもなく男の体はぐったりと崩れ落ちる。
……えっと……あんたら……チームワーク悪いね……。
撃った男は酷く狼狽した表情を浮かべ、流れ弾を不幸にも受けた同僚の元へと駆け寄る。
俺は彼の冥福を祈りながら……神にあの時弾が当たらなかったことを感謝した……。
────────────
世界公式の単位で言って10kmほど逃げた所で見つけたファミレスに足を運んだ。別にここで待ち合わせてるとかいう事じゃなくて、ただ単に腹が減っただけ。ヘルシーな魚食だけじゃ普通に限度ってものがあるし、飽きる。
金は経費として10万円落ちてるし、その面に関して心配は無い。2日間で10万……余ったら個人の懐さ。
テーブルについて、メニューを眺める。ファミレスなんて一生に何回きただろうか……。
とりあえず、シンプルにハンバーグを頼んで一息つく。
どう考えてもおかしい。そんな仲間に当てるようなヘマをするようなのをそんな徹底主義の組織に入れておけるのだろうか。まして、仲間に当たる危険性があるのにまだ銃を乱射しつづけている。結果当たってしまったわけだが。
なんともすっきりしない。
だが、撃たれたのも事実だし……恐らく左胸に命中してたから命は無いだろう。
こんなくだらない遊びで命が失われるのはあちらとしては勘弁して欲しいはず。
だとしても……死んでるんだよな……事実。
窓際の席を安全の為に避けたため外の様子がうかがえない。……別に怖いわけではない。
ハンバーグが届いた。……これまたハンバーグ以外に見えないハンバーグだ……別に文句があるわけではないが。
……何も起きずにファミレスを後にする。あっけなさすぎてちょっと怖いんだが。
てか外見と中身が卵のマ逆みたいな主のことも気がかりだ。というか一緒に行動しろと言われたはずなんだが……なんか考えがあるのか?
2,3時間ほどブラブラしてたら夜になってしまった。あたりは既に暗い。襲撃の連絡も入っていない……あれ……。
携帯が無い。いや……バッグが別のものになっている。中身は古雑誌がつまっている。やられた。あの従業員のどれかに混ざってたのか……。
貴重な連絡手段を失った。これは致命的だ。まずいな……。
ほんの気の迷いか売れてなさそうなのに潰れないタバコ屋の角を曲がる。この先は真っ暗な路地。人の気配なんざ皆無に等しい。夜はまさしく月の表面みたいな場所だ。なんとなく……別にさっきみたいな襲撃もないし、むしろそれを望んでるような行動をしてるような気がするのは……俺はなんなんだ。
人が居ない理由は暗さ。それと娯楽の少なさ。街灯も店の一軒も無い。自動販売機すらない。こんな人気の無い場所に囮よろしく入っていく。
もそもそと暗闇に動く影があった。突然そんな動き出すもんだからめちゃくちゃ驚いたんだが……。なんだ……これは……犬みたいな……四つ足で歩いてるからその類だとは思うが……野良犬か?
月が雲の狭間から顔を出す。今日はまぁまぁ月が綺麗だ……綺麗だったことを恨んだ。知らないで通り過ぎたかった。

狼が居た。

動物園とかにいるのよりちょっと大きくて、体中がびっしりと茶色い毛で覆われている。爪なんか上神のやつに匹敵するくらい強靭な光を見せている。目はゴツイスキンヘッドのヤクザ屋さんでも真っ青になって逃げ出すような鋭いやや青みがかった眼。
やがて月が雲へ引っ込む。辺りが闇に引きずり込まれる。俺そんなにファミレスにいたのか……?
狼が低く唸る様な音が聞こえる。
いやさ……こんなところに狼いないでしょ?狼は普通山に住んでて……鹿とか食べて生活するんだよ……ね……俺の常識が間違っていなければ。
ちょっと警戒態勢に入る。空間を発動してもいいが、準備中に喉笛を食いちぎられるかもしれない。万が一逃げられたとしても、この夜道じゃあ……夜行性の彼にはかなわないか……アハハ……。いや全力で笑い事じゃないから。
突如狼が遠吠えをした。間近できくと鼓膜がしびれる。なんでこんな鼓膜に悪い職業やってるんだろ。俺。ただでさえ警部の泣き声(喚き声)がうるさいのに……。
「うぉぉっ!」
いきなり襲い掛かってきた。紙一重でかわしたが、Tシャツの一部を掠めて破ける。あんなスーツ(制服)着てたんじゃ動きにくいし、相手にこちらの動きを教えるものってなわけで私服限定になった。これがどんなにありがたかったことか。
だが電柱にひどく頭をぶつけた。
「くそっ……なんだってんだよ……。」
そんな愚痴だれも聞く奴はいないと分かっていつつ言う。
狼の気配が静かに近寄ってくる。これはもう一か八かで結界を……。
「ォォォォォォ!!」
「っ!」
そんな隙見せてくれるわけが無いか……。爪をダミーバッグを投げてかわす。ただ布キレになったが俺のじゃないからいい。後で本物は返してもらおう。
後頭部の痛みに耐えつつ逃げ道を探す。随分奥に来たから結構かかるかもしれない……。
「あっ……。」
こんなとこに缶が落ちてるなんて聞いてない……。せめて死ぬなら水素爆弾に巻き込まれて……いや組織の奴らに……どれもしっくりこないが……。
ここで死ぬのは絶ッッッ対に御免だ。
でもそんな願いむなしく、近づく地獄の番人。
再び月がその聖なる光を地に捧げる。余談だが、この光は太陽の光が月に当たってそれが地球に届いてるのであって月の光ではないのだ。関係ないか……。
はっきり見える。鋭い牙。鉤爪。獲物を逃がさぬ眼。青白く光っている。
なぁに……後悔はしてない。遅かれ早かれこうなることは分かっていたんだ。それなら早いほうがいい。ぱっとしない死に様ではあるが……。
狼がその神々しい姿を間近で俺に見せる。
貰った!
空気抵抗が皆無となった俺の右脚がうなるように狼の左頬に当たった。
「あれ……。」
様な気がしたんだけど……。
缶が弧を描いて、真っ二つに割れてそれぞれ廃ビルの窓に入っていった。
「嘘だろ……。」
ダミー……。狼の使う技術じゃない。
右方向からの異常な殺気が俺の肌を鋭くえぐる。
もう遅い。
仰向けに押し倒され、その牙を間近で拝めることとなる。
仕上げと言わんばかりにその牙で俺の喉を抉ろうとして……
「トリック!?」
誰かの声が不意に聞こえた。少女のような声……どっかで聞いたことがある……。
狼はその声に反応して俺を後ろげりしてその声の方へ向かう。
……こんな俺運乱用して将来大丈夫かな……。
俺もやっとの思いで立ち上がって狼の後を追う。
「ふふ……。これ今日のゴハンね。」
あ……甘えてるぞ……あの俺を殺そうとした狼が……。
また……思いがけない出会いをした。もう俺将来誰にも出会えんかも知れんな。この分だと。
「あれ……。どうしてここに?」
例の主の従妹……想がいた。座り込んで狼の頭を犬みたいに抱きかかえて撫でている。
「……それはこっちの台詞なんだが……。」
「もしかして、……この子襲っちゃいました?」
この子といわれた当の狼は想の持ってきたらしき餌を食べている。
「あぁ……。本気で死ぬかと思った……。」
「安心してください。この子一応殺しはしないんですよ。脅して気絶させるだけ。いい子でしょ?」
いやあれは確実に殺害体制だったって……。
「もしかして……それ飼ってんのか……?」
「飼ってるっていうよりも……従えてるんです。」
「ん?」
「この子は私のボディガードみたいなもんです。」
「ボディガード……?」
その割にあの戦闘機野郎の時は助けに来なかったみたいだけど。
「その後に出会ったんです。この子と。」
しみじみと想が言う。
表裏無しの……どこぞの従姉とは真逆の純粋な……女の子だ……。

弐「手に汗握るような場面の描写がめちゃくちゃ下手くそな弐人の提供でお送りしました。」
屍「本人の悩みの種らしい。」
霞「へぇ。そうなんだ。」
兎「そういう表現が上手い作品とかみると、鳥肌立つとか言ってたね。」
弐「基本的に弐人の評価は
最低ランク 暇つぶしになった。
その次、面白い。
その次、面白すぎる。
その次が、おかしい。
その次が、意味分からん。
最高ランクが、その次が、この作者地球人じゃないどこか高文明を持った所の生まれだね?みたいな感じ。」
屍「おかしいとか意味分からんとかいうのは、どうしてこんなの作れるのか意味分からないとか展開の面白さがおかしいとかそういう意味合いなんだろう。」
霞「へぇ……。」
兎「一番下長いけど……失礼じゃないの?」
弐「気持ちが伝わればいいの。」
屍「これがつくことは滅多に無いけどな。」

霞「夏バテ中の管理者が必死にやってるので遠い目で見てやってください。」
屍:遠い目ってね……。
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  1. 2008/07/29(火) 21:18:19|
  2. 保護及び対策課シリーズ
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保護及び対策課その拾弐~コメディ風味編~

弐「最近ずっと俺のターン。」
屍「ん?」
霞「………?」
弐「いや、特に意味は無い……。」
兎「ネタが無い事バラさないで……。」
↓↓

その拾弐
後始末は異常に大変だった。
瓦礫の山の数は気が遠くなるほどあり、車は半分以上が大破、及び残りはあの殺人的な音の影響で半壊──窓ガラスが割れるなどの被害があった。
死者1名。負傷者10名前後。死者がでてしまったため後の対応も大変なことだろう。あのウサギにできるかどうか……。
脊髄をスパークさせ一時的に植物状態となった、奴(元井坂)は科研へと搬送された。死んだわけではないが、性格が凶暴なゆえに能力が異常──消し炭になった機関銃は2tトラックで運ばれました──なので、生半可な牢では壊されてしまうだろう。だから、冷凍保存といった形になる。例の研究所の技術の資料でも見つかればまた研究されるはずだ。
俺しか再生させることができないので、復旧作業はほとんど俺にたくされたも同然なのだが、ただむやみに瓦礫が多い。
あらかた直すのに丸1日かかった。例の胸像の頭は少し小さくなってしまったが……景色を損ねるだけなので別に誰も文句は言うまい。モデルは言うかもしれないが。
そういえば瓦礫の下に円筒の缶?みたいなのがあった。真っ黒でそう重くない。お茶缶みたいなもんだ。そんなものはいくらでも転がっているが、何故これが気になったかといえば、無傷だったからだ。
そういう、所有者不明の物の展示場(?)みたいなのがあったが、とうとう誰も現れなかった。誰のだろうか。
なんとなくデザインが気に入ったので貰っておいた。……誰も来ないんだからいいはずだ。
振ってみたりしたが、音がしない。からみたいだ。
それをバッグに突っ込んで丸2日かかった復旧作業に別れを告げた。明日からまた普通の日々がまた始まる……。何度もこういうのがあって欲しいとは思わないが。
──────────────
数日後。その日の鬼畜過ぎるスケジュールを終え、家でぐっだりしているときだった。
レミはとっくにこの世ではない夢の世界に旅立っている。……なんか腹立つ。
1年に2回なれば奇跡と謳われる(俺が勝手にだが)チャイムがなった。てか、それがチャイム音だと気づくまでは結構かかった。
「はいはい……ちょっと待ってくださし……。」
寝ようとしていた体に無理をさせて、玄関へと急ぐ。
そして眠気が吹き飛ぶ。

姉が居た。

「久しぶり。元気してた?」
「あぁ……お蔭様でな……。」
ちょっと皮肉を込めて言うと姉は面白そうに少し笑った。
世間では既に夏休み。
俺にも一応夏休みはあるみたいだが、無いに等しい。つかいつ夏休みになったんだ?
そんな寝苦しくて眠れなさそうな熱帯夜にくるとは……なんか訳でもあるのか?
俺は慌てて、居間のソファで溶けたアイスみたいにぐでーっとしてるレミを物置に置いてきて、居間に通す。……地震が起きたら命の保証はできないが……大丈夫だろう。
「何しにきたんだ?」
「お願い。」
不機嫌な面で聞いた俺に、それを面白がるかのように俺の淹れたお茶に口をつける。
「あの事件からね。警察とか、研究員の残党から逃げるように生活してきたんだけどね。その資金もおぼしくなってきて、ちょっとこれはまずいかなって思い始めてきたの。」
「ふぅん……。」
懐かしむようにお茶を飲む。
あの事件からというとそろそろ3年……くらいか?それからずっと隠居暮らしか……。まぁこの姉の体質なら下水道で流れていたといわれても納得できる。
「それで、海に身を任せて東京にきてみたの。一か罰かでね。」
それは相当な賭けだ。捕まったりすれば二度と太陽は見れないかもしれなかったのに。
「そしたら……全く逆の立場になってるのよね。不思議なもんね。」
「逆ではないだろう……。」
監禁……拘束から、保護または社会貢献という形になったというわけか。
「……だから顔出しておこうと思って。警視庁に行ったの。そしたらあいつが居たの。」
「井坂先輩か……。」
「…………うん。」
平気で二股するような奴だったが、それ以外は普通の奴だった。姉は結構気に入ってたのかもしれない。
「だからね。あんなことしてみたの。」
「……?」
「あの虫はさ。天井裏にいた虫をモデルにして、体を粘土状にして作ってみたんだけど。一杯いたよあれ。」
「……俺に言わないでくれ。それでなんであんな事したんだよ。下手すれば皆死んでたぞ。」
「流人がいればそれは無いと思うけど。」
「俺は万能じゃない。」
「少なくとも彼女くらいは守れるようにしときなさいよ。」
なんか不適切な単語が含まれているような気がする。
「か……彼女?」
「物置でぐっすりの彼女。」
抜け目が無い。体の一部でも切り取ってスパイよろしく俺らの生活を見ていて、この誰もが不機嫌な時間帯に来たわけか。ひねくれてる。
姉は立ち上がると、台所に行った。ついていってみると、冷蔵庫の下からゴキブリみたいなのが出てきた。
「どうしてもこういう下品な虫になっちゃうんだよね……。」
そういって躊躇いもなくその虫を掴んで握りつぶす。だが、マジックのように姉の手から消えていた。
「それで?なんであんな事したんだ。」
重ねて聞くと、
「安全のため。」
と、笑いながら言ってきた。
なんで俺の周囲には、笑顔に込められた意味が違う奴が多いんだろうか。
「どっちにしろ賭けだけどさ。あんな脆い建物にいるよりは外居た方が安全でしょ。上神君とかさ……なんだっけ……名前忘れたけどあの虫みたいな子がいる可能性に賭けてみたの。」
「確かに気持ち悪い虫が大量に湧けば、逃げるかもしれないな……。でもその虫みたいなのいなくて良かったな……。」
「何気に私運いいのかもね。」
真面目な顔して言えるんだから大したものだ。
「あのあと俺が結界張ったわけで、偶然にも奴らは外に出たわけか……。これも計算ずくだったら気持ち悪いな。」
「あれ流人が張ったの……あれのせいで出られなかったのね……。」
「……逃げようとしたのか?」
「……だって私することかったんだもん。」
ちょいと不機嫌そうにテーブルを指で叩く。
だが、すぐに微笑みなおす。油断ならん。
「結果的にそのおかげで助かったんじゃない。あれが無かったら流人とっくに死んでたわよ?」
「ん……まぁそうなっちゃうのか……。」
「結局のところ結果だけ見るとグッジョブだけどね。こうやって考えるとどっか違ったら誰かした死んでたわけね。」
姉のいうとおりだ。最悪のパターンは姉が現れなかったこと。恐らく警視庁は建物ごと粉砕されて被害はとんでもないことになっていただろう。そう考えると今ここにいることが奇跡に近い。外見に似合わずバクチが好きなのか。この姉は。
思い出すと、あの虫レミに降りかかっていた。
「なんとなくさ。ああやった方が逃げる確率高そうじゃない?」
訊いてみたらこんな返答。たしかに上神も下手に爪も動かせないし。レミの死体が見たいなら別だが。
「んで……結果的になんでうちにきたんだ?こんな時間に……まさかそれだけ話に来たわけじゃないよな?」
「そうそう。」
急に真面目な顔になって俺のことを凝視してくる。なにかに負けて思わず目を逸らす。
「お願いがあってね。」
持ってきたハンドバックを膝に抱える。なんか……俺悪いことしたかな?
「えと……何?」
「さっきさ。高倍率の賭けで東京に流れてきたって行ったでしょ?」
比喩じゃないんだろうな……きっと。
「あぁ……。」
「そこでその賭けは大当たりして、流人にまた会えた訳。」
「あぁ……。」
「言いたいこと分かる?」
「分かるけど分かりたくない……。」
一言ずつ顔を近づけてくる。怖ぇぇ……。
「なら話は早いわ。」
「そんななぁ……。」
困って頭を掻いた。
要するに俺の家に住ませてくれとかいうことだ。きっと。
東京に流れてきた──下手すると変なところに行きそうだからここについたのも奇跡なのかそれともこれは計算されていたことなのか──ということは手ぶら。
どうやって服を調達したかは知らないが……。なんか安っぽい格好だからどっかで拾ったのか、それとも服も一緒に水になったのか……。初めて会って分かれたときは一緒に水になってたから多分後者だろう。
とりあえず、雨と風を防げる屋根が無いということか。
「下水道とか住めないのか?」
冗談めかして言うと、姉は滅多に見せない泣き顔を見せた。……冗談に聞こえないほど追い詰められてるのか……。
「やだ……あんな臭くて虫とかネズミとか一杯居るとこ……二度と行くもんですか……。」
「行ったことあるのか……。」
「安全だもの。」
ただでさえ1人増えて四苦八苦してるのに……また一人増えるとなると。
「そういえば就職したのか?」
「……できない。」
「あ…そうか……。」
小中高行ってない上に大学も行ってないしなぁ……。俺は国の援助でなんとか入れたが。
つまり、仮にも無職の姉と現役高校生(こっちは中途入学できた。)を養えと……。
「姉さん腹減んの?」
「当たり前でしょ。人間なんだから。」
常人から見れば絶対に人間に見えないが、中身は人間らしい。
「今だって……そろそろ限界なんだけど……。」
「うえ?嘘!」
お茶は既に空っぽでさっき台所行ったときにちゃっかりパクって来たのかお菓子の箱も空になっていた。
「ねぇ……どっちなの……?」
「うぅぅ……。」
所詮ここは借家だ。そんなに広くは無い。部屋だってもうない。物置片付ければ別だが。
そのとき、今年分のチャイムがなった。しかも連打で。
「はーぃ……。」
人生最大の苦渋の選択を任ぜられたときにこれか……。活力の無い声で客を迎える。
「あ、田代。こんばんわー。」
「……主か……なんでこんな時間に……。」
学校の制服らしき服を着て、なにかを持ってる。
「いやね……。ちょっとウサギさんに頼まれちゃってね……。」
バサバサと翼をどこかに仕舞いながらいってくる。
「明日、午後1時に集合。分かった?」
「あぁ……分かったけど……。そんなこというなら電話でいいじゃないのか。」
「ウサギさんが直接伝えに行けって。」
……どうやら戦闘機野郎の騒ぎの直前に電話したけど繋がらなかったからこんな事を……?
結果的にあれは既に奴から逃げていたときのことだったからな……。
でも確実に警部のトラウマになってるらしい。迷惑極まりない。
「それだけ?」
「うん。これだけ。」
ふわぁぁぁあとデカイ欠伸をしてじゃぁねといって、歩いていった。なんか寝起きを起こされたっぽいな。かわいそうに。……若いのに文明に頼らなくてどうするんだよ……あのウサギ……。
「悪い……ちょっと…あれ?」
急いで居間に戻ってみたら……。姉が寝ていた……。
「………はぁ……。」
だが、奇跡には感謝しておく事にした。
─────────────────────
朝。久しぶりの休日に気が緩んだが時計を見たら10時だった。休日というか、1時からまた集まれということだったが。
居間に行くとまだ姉が寝ている。この様子だと2,3日寝てないんだろう。
レミの姿が見当たらないので、恐らくまだ寝てるんだろう。
なんかいわれる前に物置から出しておかないと。姉になんか誤解されてるみたいだし。
「…………。あれ?」
なんか昨晩と比べて随分と部屋の中が変わったような気がする。
「ダズケデ……。」
無駄に多い布団のしたからか細い声と手が伸びている。
……朝からこんなことしたくなかったが、仕方ないのでごっちゃごちゃになっているいらないようでいざってときに役立つってもんでどんどん溜まっていたものを元あった場所に戻す。
「ふえぇぇ……。」
レミがよろよろと立ち上がる。
「何したんだお前……。」
「気が付いたら下敷きになってた……。」
まだ眠そうに欠伸をしながら答える。そんな音した記憶が無いので多分寝た後だろう。
「うぅん……眠い……。」
「あんだけねといてまだ眠いのか。」
「ずっとあれだったから……。」
何故此処に居たのか理由を訊こうとしないのは天然だからなのか?
んーどうするか。メシ。
「ふぁぁぁぁあああ……。」
丁度姉が覚醒したところらしい。欠伸が聞こえる。
「あれ?誰か居るの?彼女?」
「……あのなぁ……。」
あっちはこっちを彼女だと思って、こっちはあっちを彼女と思ってるねぇ……。中心に立つ側としてはくすぐったい思いなのだが……。
姉は眠そうに目をこすりながらこちらを見る。
「あ、おはよう。」
「おはよ……。」
「どうしたの冴えない顔して。」
「いや……別に……。」
レミがおもしろそうに間に入ってくる。
「ねぇねぇ。貴女田代の彼女?」
すんげー失礼極まりない上にすんげーストレート。てかその聞き方彼の浮気現場を見た彼女みたいな台詞で勘違いされそうだからやめてほしぃ。
「あら……。私?」
昔から姉は寝起きが悪いから寝起きの5分くらいは思考能力が10分の1以下に減少する。なんというかハラハラドキドキってやつか……これは……。
「私は田代君のか……。」
「おい!」
姉の脳の指令を無理やり変更して口の動きを止める。……基本的に人間を操るのはめちゃくちゃ疲れるからやりたくないんだけど……。
「違う違う。俺の姉さんだ。性質が悪いからこうやってすぐタチの悪い冗談を言うんだ。」
「…………っ!」
「なんだ。つまらないの。すきゃんだるかと思ったのに。」
意外とあっさりと納得して、ソファに座る。
「ご飯まだーっ。」
「……くそ……。」
姉を開放して、台所に向かう。
「んもう……冗談だったのに。」
「冗談を言うタイミングが悪い。」
「そんな悪そうに見える?」
「んー田代はそういう顔してるからなぁ……。」
「俺じゃねえよ。さりげなく傷つくこと言うな。」
「典型的なムッツリみたいな。」
「そうそう。」
「頼むから黙っててくれ。」
出会って2分で友達になってしまった……。つか、結局まだ姉の居候を許可したわけじゃないのに……。
なんでこう俺はお人好しなんだろう……。
「レミ。今日1時だってよ。」
「えー面倒くさぃ。田代一人で行ってきて。」
「全員集合だ。」
そういわれてないけど。
「行っても私することないからつまんない。」
「ウサギと遊んでればいいじゃんか。」
「んー……。もっと上級な遊びがしたいな。」
「この前はビニールプールではしゃいでたくせに。」
「あれは田代が私の水着を見たいって」
「言ってない。お前らが勝手にやっただけだろ。」
適当にさばいた刺身をだす。マグロ1匹で地道に食べれば2日ばかりもつが、この分だと1日が限度かも。
「流人って水着が好きなの?」
「勝手に決めるな。そんなことは一度も言った覚えが無い。」
「えーでも水着着ろって言ってたじゃん。」
「あれはお前が素っ裸でいるから……。」
「すっぱだか?」
姉が何故か赤くなってこちらを見てくる。ああもうやだ。
「いいかげんにしないと明日からスト起こすぞ。」
「ぇぇ……ごめんなさい……。」
「ストってなぁに?」
ストはストライキの略。そのまま俺が仕事を放棄すること。
以前レミがめちゃくちゃ調子に乗りまくってたときに、部屋にとじこもって予め用意しておいた食料を使用して生活していたら、常識知らずな上金も無いレミは当然のごとく空腹に悩まされた。
意外に折れるのが早くて2日目の朝に泣きついてきた。
なんていうか、本気で親が怒って外に追い出された子供みたいに泣きじゃくっていたのでちょっと可愛そうになっただけだが……。どこまでも俺お人よしだな……。
とりあえずこの反応からみるにあのストは効果があったようだ。しょんぼりして飯を食べている。
見かねた姉が俺の肩を叩いて訊いてくる。
「何か意地悪したの?」
「意地悪されてるのは俺だ。」
「でも……ちょっとなんかかわいそうじゃない?」
本気で小さく見える。目にちょっと涙が浮かんでるようにも見える。
「レミ。あれホントにきつかったのか……。」
なんか後味が悪かったので訊いてみた。
「……だって部屋から出てこないんだもん……。」
「それはお前がなぁ……。」
「ぇぇぇん……。」
泣いちゃった。
「馬鹿ねえ……その子はお腹がすいたからじゃなくて、流人がでてこなかったから泣いてたのよ。それくらいわかってやりなさいよ。」
「んむぅ……。」
確かに大人気なかったか。なんというか……子供じみててはずかしくなってきた。
「悪かったよ。レミ……。もう二度としないからさ。」
顔を上げ、真っ赤になった目で俺の顔を見てくる。
「ホントに……?」
「ホントさ。」
家族ドラマとかではありきたりのくさい台詞だ。これもまた恥ずかしい。
「あぁ……お前にとって俺が大切な存在だってのは分かったから……もう泣かないでくれ。」
「うぅぅ……お父さぁん!」
「レミぃ!って調子にのんな!クソガキ!」
「ひゃう!」
コテコテのクサイ家族劇にしやがって。抱きついてきたレミを思いっきり弾き飛ばす。もちろん安全を考えてソファに向かってだが。
「うぇぇん……ノリ悪いよ……。」
「何がお父さんだ……鳥肌がたつわ……。」
数十分後。刺身を全て食い終えて、後片付けをする。
「ねぇねぇ。涼って田代のお姉ちゃんなんでしょ?」
「うん。」
涼というのが姉の名前だ。両親の計らいによってなんとも両者とも涼しげ名前だ。あまり気に入ってはいないが。
なんというかどうでもいい雑談をなんとなく雑誌でも読みながら聞き流す。
テレビではなんか変なドラマをやっている。食い逃げを捕まえるために奮闘する刑事たち……。なんか白いワゴンみたいなのから次々と男たちが降りてくる。普通に飯屋で飯を食べる。食べ終えると、一人を残し皆車に残る。一人は財布を落としたかもと言って、トイレに行く。そしてトイレの窓から抜け出し、ワゴンにのった男たちと合流……。なんというか食い逃げにそこまでするかっていう作戦だ。
刑事が真面目腐った顔で言っている。
『顔を見られないように全員目だし帽を被ってる。クソ!捜査の手が伸びてくることを承知の上か……。』
その時点で普通に怪しいと思うだろうが……。なにやってんだ飯屋……そんな格好でトイレ行くと思ったら、怪しいと思え。つか、普通に被害にあったって分かればどう考えても捜査の手が伸びてくるに決まってる。
なんでこの女2人はこのクソドラマを真面目に見てるんだ……?
そんな単調なのが繰り返すこと20分。結局尻尾が掴めず次週へ続く。全4話で今のが3話だったらしい。これ……次で終わるのか?
「ねぇねぇ涼ねぇさん。次この手使って食い逃げしてみようよー。」
「……流石に捕まると思うんだけど……。」
「大丈夫だよー。ドラマでは成功してるんだしさー。」
「ドラマっていうのはね、筋書きが決まってるからね。上手く行ってるように見えるの。きっと刑事達の罠が張ってあるのよ。次で終わりだもの。」
「これ1期からずっと追いかけてるけど捕まらないよ。」
「これ何期目なの?」
「10期目かな?」
「よく続いたわね……。」「よう続いたな……。」
思わず同時にそうやって漏らす。こんなんで10期目なんておかしい。奇跡としかありえない。
エンディングテーマなんか一昔前のポップスそのまま使ってるだけ。意味が分からない……。
「続くのは当然だよ。だってこれどっかの組織の作戦を伝えるための番組なんでしょ?」
「え?」
二人で思わずレミを見る。なんか得意げそうだ。
「どっかにね。暗号があって、組織の意向を組織の人に伝えてるんだって。」
「なるほどね。」
姉がナットクって顔をしてソファに座りなおす。
「ねぇ。ビデオ録ったの?これ。」
「録ってない。」
レミが俺にきいてくるんでそのまま事実を言い返す。なんで俺に聞くんだ。
「なんだつまんない。」
「でもなんでここまでして作戦の内容隠す必要あるの?コッチの方が暗号見破られたりしたら危ないじゃない。」
姉が正論を言う。確かにそうだ。
「いいじゃん。こっちの方が面白いし。」
ダメだこりゃ。
「……そろそろ行かないと1時に間に合わないぞ。」
「んぇ?私行きたくない。一人で行ってきて。」
「そういう訳にもいかない。さっさと行くぞ。あいつを怒らせた方が遥かに面倒くさいし。」
「んぇぇぇ……。」
ベタっとソファから頭からおりて、本当に面倒くさそうに立ち上がる。なんつうかのぼせた魚っぽい。
「どこ行くの?」
「課。」
「ふぅん……。」
「姉さんも行かなくていいのか?給料が3人分出るから俺としてはそっちの方が都合がいい。」
「ん……そうねぇ……。」
はっきしいってほぼ無収入の状態で3人暮らすのは不可能に近い。仕送りなど無いから沈没が現在進行形で進んでいる船で生活しているのと同じだ。
「私別に役立たないわよ?」
「役に立たなくてもいいから来て欲しいんだけど。つかこれ義務だし。」
「ふーん……。」
何で俺はこんな必死になってるんだろう……姉を自分の家に一人で置いておくことが不安なのか?そんなやましいものは置いてないつもりだがなんか不安だ。ただの不安であることを祈るが……。
「そこまで言うならいいけど……。」
渋々うなずいた姉を見て全身の力が抜けた。
──────────────────
姉を連れて行ったときの警部の反応ときたらいままでの人生で見てきた誰の喜びよりもすざまじかった。狂喜ってやつか。泣きながらぶんぶんと激しく握手している。
「うぇえぇ……もうこのメンバーでずっとやってくのかと思った……。」
そんなこと言われるとめちゃくちゃ心外なんだけど。
「性格とかじゃなくて能力的に言うとじゃないの?」
レミがフォローみたいに小声で言ってくるが、なんか信用できない。
確かに姉は諜報員としての能力は抜群であり、不死身に近い。
体の細胞を自由な物質に変える事ができる。あの俺を庇った時だって刺される一瞬前に体をゼリー状にして、衝撃を最小限にしたとのこと。それでも刺されるとやっぱ痛いんだな。
その物質を買えることによって、例の虫みたいに自分の意志で動かせる自分以外の生物を作れる。ただこれは非常に難易度が高いため、まだ虫しか──ゴキブリモドキ──しか作れないらしい。まぁゴキブリなら滅多に見つかることは無いし、万が一見つかっても飛べばたいていの人間はひるむから大丈夫だろう。虫一匹いれぬセキリュティとかなんとかは知らんが。
諜報ばかりか、そういう物質になって人体の中に潜入することもできるとか。とりあえず、気体以外(紫外線には何故かなれるらしい。何か皮肉を感じる)ならなんにでもなれるらしい。腕を鉄にされて殴られたら痛いだろうな……。
「田代の姉の田代涼です。皆様よろしくおねがいします。」
なーんて、最初はかたっくるしいくせして、馴染むと人懐っこい性格なんだよな。
とりあえずまぁ……あいつの出すお茶とか何かに指が入ってないことを注意するか……。
本題に入るため警部が課長の机に立つ。てか立つな。行儀が悪い。
「えっと今日集まってもらったのは、例の食い逃げ追っかける刑事のドラマの事なんだけど。」
昼見てたあれか……出来の悪さに反吐が出そうだったんだが……。あれを刑事ドラマなんて言ったら他の刑事ドラマ作ってる人に悪いんじゃないか?
「ネットで噂になってる、……ほら。あんなかに暗号が含まれてて、それで組織員に意思を伝えるってやつ。あれに関してなんだけどね。」
警部が紙をばら撒いた。ワープロで打たれたながったるい文章。なんだこれ……。
「前置きだけで10枚近くあったんだよね。時候の文にそんなに掛けるなんて才能の無駄使いだよね。」
才能とかそういう問題じゃないだろ……。
「内容はね、例の暗号の解き方教えてあげるって。」
さらりと言う警部に反して凍りつく俺たち。まぁ……一部──どころじゃなく半分近くだが──は『えー何何?』って反応だったが。
そんな意思疎通の為にTVを普通に使うやつらのことだからきっと大変な事態に違いが無い。
「何でそんなことを?」
「いやね。あの戦闘機野郎の騒ぎの時に落としちゃったんだって。」
「メガネを?」
主が真面目な顔で訊く。……この人わざとやってんじゃないのか…?
「いや。水素爆弾。」
「なっ……。」
「えぇ……。ドジねぇ……。」
「すいそばくだんて何?新しいポケ○ンの映画?」
これはレミだ……。なんつうかこの二人ウマがあう理由がよく分かるような気がする。つかなんで水素爆弾でポケ○ンを真っ先に思い浮かべるんだ……こいつは。
水素爆弾は原子爆弾を起爆薬の代わりに使い、この核分裂反応で発生する放射線と超高温、兆候圧を利用して、水素……重水素ちリチウムの核融合反応を誘発し、莫大なエネルギーを放出させる核兵器の一種だ。ありがとう。wikip○dia。
だが水素爆弾の実用化したのは米国、旧ソ、英国、中国、フランスのみ。日本で生産が許されるとは到底思えないし、こっそり作ったとしても、実験すれば絶対にバれる。
「んなもん……日本に無いだろ。」
「今はネコミミが実在する世の中だもんね。そんな常識もう通用しないよ。」
きとが何か恨めしげな視線を警部に送るが、蝿を無視するくらいあっさりと無視されてる。
「世界初の最小モデルなんだから。」
いや俺の鼻先にぴったり鼻をあてて言われても困るんだが。
「世界最小……?」
「世界最小。高さ16cm、直径6cmの超小型ボディ。それでも威力は50メガトン。」
「5……50メガトン!?」
おかしいだろ。そんなちっこいのからそんなアリエナイエネルギー量が……。万が一爆発すりゃあ東京は確実に第二の広島になってしまう……。
「んだよそれ……。」
「50メガトンてなぁに?マクド○ルドの新商品?」
「50円でメガ○ック食べられるのかなぁ……。」
文脈に関わらず、耳に入ってきた言葉のイメージだけで空想を広げていく2人。なんか無邪気な子供を見てるみたいだ。
「うん。でもそんな事を作る連中があの騒ぎでそれを落としちゃったみたい。」
「……はぁ…?」
つまり、下手をしてたら今俺たちは影になってるって訳だ。うひゃあ恐ろしいこと。
「ねぇーそれ交番に届けたら1割もらえるの?」
「……んな危ないの1割もらってどうすんだよ……。」
わざととしか思えないボケを軽く流して、警部に向き直る。
「で、どうしたいんだって?」
「誰が拾ったかしってるみたい。」
「何だよそれ……。」
なんとなく安心するが、じゃあなんでうちにそんな手紙が着たんだ?
「誰が拾ったの?」
姉が訊く。俺も知りたいところだ。
ピシッと人差し指を立てる。その指の向く先……指の線の延長線上に位置する……

い!?俺!?

「俺!?」
「……私は知らないけど……こいつらが行ってるんなら事実じゃないの……?」
「心当たりあるんでしょ。昔なんでも拾ったもの食べてたから。」
そんな大飯食らいじゃなかったが……あの騒ぎで拾った黒い円筒……みたいなのがあったな。ちょうど警部が言ったのとほぼ同じくらいのガ……。
「あ……あるんだ。」
「え?ホントに?」
「ちょっと待て。バッグに入れっぱなしだったらあるはずだ。」
バッグの中を探って……黒い円筒を取り出す。
「うわぁぁぁぁぁああ。出たァァァァ……。カッコイイ!」
警部がなんか発狂する。
「なんでんなもん持ってんの。」
上神が呆れたように──げんなりしたように訊いてくる。疑問符がついてない……。
「いや……あんときの気の迷いだ。」
改めて観察してみると、配管みたいなのがはみ出してる。って時限爆弾タイプなのか!?だとしたらかなり大変なことじゃ……。
「それで、そいつらはなんて言ってるの?」
姉が訊く。
「いやね。なんでも……。」
警部が口ごもる。嫌なや予感がする。姉を家に一人で置いておくくらい不安がある。そして不安が的中する。

「ゲームをしないかだって……。」


弐「意味不明に長い」
屍「ゲームと出せばコメディっぽいなんて思ってるのか…?」
霞「これからの展開に期待だね。」
兎「それしか言えない…。」

霞「押せば奇跡が起こる……ハズ。なスイッチ。
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  1. 2008/07/28(月) 20:10:11|
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保護及び対策課その拾壱~コメディ風味編~

弐「27時間テレビ。眠気に負けていつも3時間目辺りで寝る弐人の提供でお送りします。」
屍「夏の楽しみの一つだよな。」
弐「俺的には24時間マラソンの方が楽しみなんだが。」
屍「どうしてまた。」
弐「俺が楽しんでる間に、走者はどんな苦労してるのかなぁって想像すると」
屍「言い換えれば俺が惨めなことをしている間に走者は何人の人に希望を与えてるのかなぁって事だな。」
弐「酷くネガティブだな。」
屍「人生は明るく考えないとな……いろんな意味で。」
弐「↓↓誤解するなよ!これはまだ序章に過ぎない!」

その拾壱
奴は目的の物以外見えないらしく、ビルとかに酷い穴がよく開いている。炎上している車も多く、かなり移動しにくい。この賠償はやはり課からでるのか。
結界はもってあと30分くらい。それ以内に片をつけなければなるまい。
よく考えてみれば、俺にできることなんて無い。結界を高級なものにしてしまったがゆえの結果だ。火をおこして何になる。車を爆発させて足止めできるかもしれないが、壊す車が多いほど賠償だって深刻になるだろう。これ以上国民の出費を増やしてどうする。
ふと思いついたが、もしかして消費税の引き上げはこの課の設置が目的だったのではないかと思った。それくらい前から準備されててもおかしくは無い。それはつまり政府が研究所の存在を知っていた……認めていたということになる。
考えるに及ばない考えを頭から掻き消し、狩人に追われるウサギを探すため疾走する。
結界内のほぼ中央に位置する広場についた。シンボルである誰かの胸像が蜂の巣になっている。あれは修理するべきなのかな。
鼓膜をひんざくような鋭い音があたりにこだまする。きたか。
音速に匹敵する速さで燃料ある限り無尽蔵に疾走する戦闘機とは違って、主は羽根がある以外は普通の女の子。羽根がないから分からないが、相当キツイらしく、顔はもはや生気が見られない。マズイな。
「こっちだ!」
それに見かねてそう叫ぶと、主は安堵の笑みを浮かべてポテッと近くの芝生に落ちた。それを見のがさずすかさず奴が機関銃を向ける。
奴の周りに高熱の空間を発生させる。粒子の量が量なのでいっても1000℃程だが、生物には効果的なはず。
奴も一応書類上では生物だが、生物らしい欠片も見せない。そんな熱もお構いなしに突っ込んでくる。頭から転がって紙一重でかわす。
だが、ねらいはあくまで俺じゃない。主だ。
「あの変態が……。」
姉が好意を持っていたのはかなり以外だったが……もはや、ああなってしまった以上どうすることもできない。彼はそのまま“人外”として生きていくのだ。哀れな末路だ。
高熱の空間を奴の近くの車に持っていく。これ以上被害を増やしたくないが命には変えられまい。
辺りを真っ赤に染める爆発が起きた。高熱と爆音で少し意識がグラついたが、気力で持ち直す。
無論そんなので倒れるような奴が相手ならとっくにここは平和だ。
「ふぇ……変態って……?」
主がふらふらしながらやってくる。もはや限界だろうか。羽根がボロ布に見える。天使の翼の如く白かった羽根も所々傷ついて、黒っぽくなっていた。それでもそんなどうでもいいこときいてくるもんだから大したもんだ。
「大丈夫か?」
「多分……。」
意外にも体は無傷で所々服が──例のスーツだ。正装であるにも関わらず動きやすい様に配慮されて作られている。苦情が多かったので男性用と女性用に分けたんだとか──破けている。これ修繕にだしたらいくらかかるでしょうか。知ったもんじゃない。買い替えの方が早そうだ。
「どうする……あいつなんとかして止められないか……。」
「なんかさ、アクションゲームみたいに弱点とか無いのかな。クロちゃんとかは尻尾と首が苦手でしょ。」
クロちゃんというのは、例の上神が尻尾を抑えてから首を抑えるというやり方で捕らえてるモン○ンに出てきそうな外見の奴だ。よく上神の爪の餌食になっているからクロちゃんだとか。俺じゃないぞ。警部しかいない。そんなのつけんの。
「弱点か……。」
「何発か蹴り入れてみたけど全然ダメ。なんというかさ。鉄塊蹴ってるみたいでさ。」
「んなもん作んのに失敗なんかするんじゃねえよ……阿呆研究者たちが……。」
「外が堅いのって中が柔いんだよ──」
ね。と続く寸前に気づかれてすばやく身を翻す。例の誰だか分からない(多分現首相か?)胸像が木っ端微塵になった。
中が柔い、か。その線をたどるとしたら。
「主。下がってろ。」
「え?あ……うん。」
奴の体の中に、粒子の粒を見えるくらいまで密集させる。かなりこれはキツイ。実践不足だ。
奴の周囲には鉄をも軽く溶かすほどの高熱の空間が生まれた。原爆にあったみたいに、辺りの建物、道路が黒く焦げていく。
「ひゃぁ……熱ぃ……。」
主が羽根で熱波を防ぐように自分の体を隠している。
限界を感じて粒子を分解する。
奴がいる辺りには黒煙がもくもくと上がって視界がきかない。
主が羽根で辺りを仰ぐ。すざまじい強風の後に残っていたもの……黒い塊だ。
高熱によって生じた黒い焦げで描かれた円の中央に黒い塊に近づいてみた。
いくら強風だったとはいえ、熱を冷ますことはできまい。まだ湯気が上がっている。
「殺しちゃ……ダメなんじゃないの?」
「あとで再構成させればいい。質量保存の法則でいえばこれを逆再生させれば元通りのはず。」
「一部は空気になるんじゃなかったっけ……。」
「俺を信じろ。」
どちらかというと俺には別の確信があった。

この黒いのが例の機関銃という確信が。

何かが壊れたような音がしたと思った瞬間脊髄反射で主を突き飛ばした。
「ぇ?」
不意を喰らったらしく、綺麗にしりもちをつく。その主の目と鼻の先を何かが掠める。こんな高速で飛ぶ物体この地域に1つしかない。
奴はそのまま瓦礫に突っ込んだ。なにやらさっきの得体の知れない胸像の頭が見えたような気がした。
よろよろと立ち上がる戦闘機型生命体。しかしもうそうとは呼べるものではなかった。
翼も尾翼はおろか、主砲の機関銃まで無くしてはただの生命体だ。
今の衝撃で装甲が壊れたらしい。この一撃に全てを賭けていたわけだ。
主が立ち上がる。さっきよりは足取りが安定している。
「大丈夫か。」
「……死んだかと思った……。」
満更でもなさそうだ。
普通の人間……にはまだ全然見えないが、能力的に見れば凡人になったわけだからもう捕獲段階だろう。
とりあえず防音結界を解く。まだ最後の反撃もあるかもしれない。
奴はまだ佇んでいる。奴の動きを止めるために思念を集中させようとした刹那。
「っ!」
主が何かを叫んだ。何かは分からなかったが。
奴がまっすぐこちらに向かってきた。その手には黒く光る何か……あの鋭さから行くとナイフの代わりになるかもしれない。それを振りかざして。
「主っあぶな……っ!」
違う。違う。標的はこちらだ。
予想以上に動きが速い。脚力等はまだ人間以上なのかもしれない。
粒子を操るために集中していたから反応が遅れた。
気が付いたら目前に迫っていた。
「危ない!」
「!」
誰かが間に飛び出してきた。こんなところに居るのはあと1人しか居ない。
「姉さ……。」
奴の手に握られている刃物がまっすぐに姉に振り下ろされる。
相当鋭利だったらしく肩から胸にかけてぱっくりと切り裂いた。
火の所為で明るかった夜に鮮やかな血が美しく舞う。
「きゃあああああああああああああああ!」
主の悲鳴で俺はなんとか正気を取り戻し、粒子を奴の脊髄に忍び込ませ軽い電流を加える。
「グォウ……。」
棒倒しの砂が無くなった棒の様に黒くなった地面に奴が倒れる。
「姉さん……。」
あたり一面を血の海に変え、その中央に倒れている姉に近寄る。
甘く見ていた。よく考えれば分かったはずだ。あんな鉄塊みたいな堅さを誇る体をもつのが、あの程度の衝撃で壊れるだろうか。あれは飾りだったのだ。
しかし悔しかった。その所為で、自分の命ならまだしもただ一人の家族を失いたくはない。悔やんだ。自分の力不足のせいでこんな結果を招いた。久しぶりの再会だったのに……。
涙を気づいたら流していた。……こんな綺麗なものがまだ体に残っているとは……。
突然顔に暖かいものが触れた。長年慣れていた暖かさだった。
「ちっとも変わらない……大丈夫……そう簡単に無くなったりはしないから。」
ぐばっと顔を上げると姉が笑っていた。
「え……何で……?」
「ふふ……。」
ぱっくりと割れていた傷口からの出血が止まっている。
「もともと私に形なんて無いもの。こういう事じゃ死なないわよ。」
「ぐ……脅かしやがって……。」
「流人の泣き顔が見れるなら安いもんよ。」
「…………。」
少し険悪な顔を作ると、姉は怯えたような振る舞いをして、それから自分の傷を見つめる。
「これくらいなら……全然大丈夫……。4分の1取られると結構危ないかもしれないけど。」
姉は例の胸像の飛んできた頭の部分に歩み寄って手にとる。
「ねぇ、これ溶かせる?」
「あ……あぁ……。」
「じゃぁお願い。」
「で、でも……手が……。」
「大丈夫だから。」
なんとなく身の危険を感じたからおとなしくしたがうことにした。
でろんと溶ける銅。真っ赤になった液体が容赦なく姉の腕にかかるが、別に熱そうでもなさそうだ。その溶けた銅を自分の傷口に染み込ませる。
「もういいよ。」
「あぁ……。」
もはやただの銅の塊でしかなくなった胸像は無様に姉に捨てられるように地に叩きつけられる。
姉の肩を見ると、傷は完治していた。
「便利だな……。」
「そうでもないわよ。よっぽど流人の能力の方が役たちそうだし。」
「使いどころが難しいからお奨め出来ない。」
「確かに不器用だもんね。」
「ぐ……。」
かなり痛いとこをつかれて、狼狽する俺をみて姉は面白そうに笑う。
「あぁ!」
聞きなれた甲高い声が聞こえた。
「何こんな壊してんの!怒られるの私なのに!」
警部か。半泣きで駆けてくる。
ぴょこんぴょこん跳ねて怒っていることを精一杯表現していたが、おやつを横取りされた子供のようにしか見えない。
「あんなの相手に無傷は無理だろ。」
「そこを無傷で勝つのがあんたの仕事でしょ!」
やれやれ……無理難題を押し付けるのが上手いんだこれが。
主の姿が見えないと思ったらどうやら避難して(閉め出した)人たちを呼びに行っていたらしい。気づかなかった。なんとまぁ……都合のいいことにあそこにいたのは2人だけだったらしい。
なんか妙に主がニヤニヤしてコッチ見てるな。なんか誤解でもされたのかもしれない。
誤解を解かせようとして、姉の姿を探したが見当たらなかった。……また会えるかどうか心配だ……。このままだと変な目で見られる。
そんな時柔らかな日差しが朝を告げた。

弐「夏におでんをクーラーが効いた部屋で食べるのが友達にいる弐人がお送りしました。」
屍「嘘じゃないです。」
弐「というわけで久しぶりに2人で編集しました。」
屍「なんか誤認識を持たすような発言すんな。」
弐「まぁあと10話近く続くんで遠い目で見守ってください。」
屍「なんだよ遠い目って……。」

弐「久しぶりにバイオ4をやって眠れなくなって寝不足になった弐人プレゼンツ。
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  1. 2008/07/27(日) 17:24:18|
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保護及び対策課その拾~コメディ風味編~

弐「管理者が最近寝不足らしい。」
屍「ふぅん……。」
霞「ふぁぁぁぁぁ……。」
弐「だからさっさと終わらせて寝ましょうってさ。」
霞「わーい。」
屍「兎が帰ってくる前に終わりそうだな……。」


その拾
深夜にたたき起こされて(俺たちにとってはまだ夜でしかないが)不機嫌そうなレミをつれ、見慣れた課へと向かった。
毎回のことだがこの入り口少しばかり緊張する。なんか眠そうな受付嬢の挨拶を返して課に向かう。
「遅いよ。電話したら20秒で飛んでこなくちゃ。」
「常識を超越したこというな。こちらと連れが居るんだぞ。」
「ふぁ……。」
「そこは田代のてくにっくの問題でしょ!」
滅茶苦茶( and 意味不明)な事言ってるよ……。レミに関しては半分寝てる。
「処で何で呼んだりしたんだよ。こんな時間に。」
「全員集まるまで内緒。」
よくみると、手に受話器が握られていた。電話中か。の割に俺たちとばっか話をしてるってことは、まだつながってないのか。
「…………でない。あの家どうなってんの……?もう寝てんのかな……。」
壁掛け時計(某人気ネズミキャラの腕が針になってる。時刻によっては人では決してできない──不可能な──体勢になっている。)は9時半を指している。いくらなんでも全員寝てるってことは無いだろう。……ここに例外がいるが……。
「後で掛ければ?」
「出るまで掛け続ける。」
何故か意地をはってる。出ないもんは出ないんだから出直すのが一番手っ取り早いと思うんだけど。
……10分後。出ないので諦めて受話器をもとの位置に戻し、不機嫌な顔になる。とばっちりが怖いから処理はレミに任せておくとするか。
「……で、何すんだ?」
さっきから無口な上神に問う。
「……結構事態が深刻かもしれない……。」
「本当か?」
「あぁ……。」
上神に似合わぬ真剣な顔をしている。こいつに似合うのは見た人の自尊心をくすぐる嫌みったらしい笑顔だ。
「だから全員集合なんだろう……。」
俺や上神はともかくとして、戦闘能力の無いレミとかきとが呼ばれるとなると(こいつらは諜報とかそういう補助系の類に携わる)結構でっかくなるかもしれない。なんだかリダイアルしている警部の顔が必死になっている。
「これなら直接家に行ったほうが早いんじゃないのか?」
「……。」
「!」
2人が(一人だけ寝てる)ハッとこちらを向く。警部はともかく、上神がこんな単純なことを思いつかないとなると、相当ヤバイ事態らしい。
「よし!れっつごーほーむ作戦だ!」
警部が受話器を定位置に叩きつける。なんかが壊れたような音がした気がするがきにしない。見なかったことにする。
どこにそんな力が眠っているのか分からないが、警部は何故かバカ力を持ってる。その上すばしっこいとなるとここまで最悪なのはない。敵じゃなくて良かった。心底そう思う。
「田代が我らの空気抵抗を無くして、上神が我らを運ぶ!最高の作戦。」
「僕は構わないが……他はどう思うか。」
「?」
ペアを組んでる俺なら分かる。これがどんな愚かな行為か。
「こいつは空気抵抗があっても音速は出すからな。無くしたりしたら俺はともかくお前らがどうなるか分からん。」
「なんで?」
警部がほんとにわからないといった様子で訊いてくる。これ以上いっても絶対に理解できそうにないな……。
「その前にこんなに連れて行ったら僕の腕がもげるかもな。」
「むーケチ。」
頬を膨らませてブーイングしてくる。
「素直に歩いて行こうよ。」
いつのまにおきたのか目をこすりながらレミがそう提案する。これが一番確実なのだが。
「そんなコトしてたら間に合わないよ!街が壊れたら私が怒られるのに!」
怒られるどころの騒ぎじゃないと思うが……。間に合わないって何だ?
「じゃパトカーでいこ。」
「そんなんで間に合うわけ無いでしょ!」
「んじゃヘリでいこ。」
「そんなんで間に合ってるならとっくに歩いてるよ!」
「んじゃ戦闘機でいこー。」
「んもーー……全然間に合わないよ!」
それじゃもう諦めるしかないな。街壊れても俺たちは引っ越せばいいわけだし。
突然大きい音とともにドアが蹴倒された。きとだ。こいつも馬鹿力の持ち主だ。馬鹿とバカは違う。
「緊急事態だ。」
「あ、やっときた!」
途端にぱっと嬉しそうな顔をする。そのギャップがなんとなく面白かった。
「主と従妹君の姿が見当たらんのだ。」
「んえ?知らないよ?」
きょとんとする警部と、必死な形相で問い詰めるきと。めっちゃ汗だくでびっしょびしょだ。
「結構急いだ方が良さそうだ。狙い易いのやってきた。」
「んぇ?」
上神が焦っている。こんなの滅多に見られるもんじゃない。かなりヤバイんだこれ。
「んぇーん……。何これ………。」
レミが泣き声をあげた。空気に敏感だから何か穏便じゃない空気なのか。
……いや違う。天上から何かボタボタと降ってきてる。スライム?……違う。
虫だ。
無数の虫が湧いてる。
「え?」
警部がなんか予想外の反応……なんか知ってるような口ぶりだったんだけど。
サイレント○ルに出てくる虫を一回り小さくして、ゴキブリみたいな羽が付いている。
虫の群れにのみこまれそうになってるレミを上神が刹那の速さで救出し、そのまま壁を壊してどっかいってしまった。多分、安全なところだろうと思うけど……。
「なにそれ……連絡だともっと怖いような感じだったのに……こんなの田代が一撃でコロせるよね?」
「いや……この虫全て焼くような事したら警視庁消し炭になるぞ……?」
「何それ!」
警部が上神が壊した壁から逃げる。きともそれに続く。立ち去り際に意味ありげな視線をおくってきたような気がした。……あいつのすることは意味深過ぎる。
無数の虫を足止めしながら壁から外に出る。外から見ると別に何も起きていないように見える。他に襲われているような雰囲気ではない。とすると。
この虫は囮…というかフェイクか。
ただ、粒子に手ごたえはある。実在はするのだ。幻影ではない。
俺が外にでると、虫も追ってくる……と思えば、虫が集まって何かに変わろうとしている。わさわさと集まって何かを形成しようとしているのだ……。
それはやがて人の形を形成して……。ありえない人物がそこに立っていた。

「姉さん……。」

「久しぶり。元気してた?」
あの死徒の暴走で命を落としたはずの姉がいた。
2つ年上の姉との久しぶりの感動の再会となるわけだが……登場の仕方にデリカシーが無い。虫ってなんだよ虫って。
「……あの時の事故で死んだはずって言いたいの?」
「どっかで聞いた台詞だな……。とりあえずそうだ。」
もしかしたら、そういう姿をとって俺を油断させて殺すかもしれない。
「死んだかと思ったけどね。無理やり身につけた技で逃げられたの。」
指の一部が粉となってぱらぱらと散っていく。
「あんまり子供達に見せたくない類の話だな……。」
「もしかして疑ってるの?」
壊した壁の破片を手にとって欠落した指に当てるとそれが指に変わる。
「当然だ。あの時あの場で出現するんだから。例の敵だと思うのが当然だろ。」
「所詮、暴走して最近出現してるのは……こういう言い方も不謹慎だけど失敗作なのよね。そんなのがこんな……こんな怖い能力もってるわけないじゃない。」
昔から姉のことは尊敬……好きだったが目の前にいるのが敵かもしれないという疑いが生まれてしまうと何故か素直に再会を喜べない。
「多分……皆怖がってるのはあれだと思うんだけどな。」
姉の指差した先には戦闘機……か……?それが超高速で飛んできていた。そして、トラン○○ォーマーさながらに変形して人の姿を形成する。
「あれが失敗作だって!?」
「性能はすごいしかっこいいし性格さえ良ければ彼氏にしてもいいんだけどさ。人としての思考能力が無いのよね。」
「なるほどね……。」
奴は手についている機関銃を乱射している。これは見逃すわけにもいかまい。
流れ弾に当たらないように車の影に見を潜める。
「ちょっと……ガソリンタンクに当たって引火したらどうするの。」
「安心しろ。そこだけシールドをはってある。」
「へぇ……妙に歩くのがだるいと思ったら……あれ、流人の仕業だったわけね……。」
なんかひさしぶりに下の名前で呼ばれたな……。居候にさえ、苗字で呼び捨てにされていたわけだから、自分の名前に聞こえない。
「ところで、あの虫なんだったんだ。悪戯にも程があるぞ。」
「仕方なかったの。虫に擬態してあいつの目を免れてたわけだから。」
「……あいつ……ねらいを持ってるのか。」
「綺麗なお姉さんをね。」
なんとなく雰囲気で姉の顔を見ると苦笑いしていた。冗談ではなさそうな顔だ。
「彼、女ったらしだったからね。」
「……井坂さんなのか……?」
「……。」
姉の目が遠くを見た。
子供のころよく一緒に遊んでいたお兄さん的存在だった。俺はどちらかというと、姉と井坂が遊んでいるところにオマケとして入っていたわけだが。
……そんな彼が今ではあれだ……。理性を失い……なんで綺麗な女の人を狙うのか分からないが
とりあえず危険極まりない。
「うちの課はあくまで保護が目的だ。殺しはしない。」
「……ありがとう……。」
さっきの彼氏にしてもいいというのは、元の彼に戻ったらという事かもしれない。
突然、井坂が機関銃の乱射を止めて、何かを見つけたかのように戦闘機に戻る。音がめちゃくちゃやかましい。
「防音の結界を張る。これじゃ近所迷惑だ。」
「……なんだか分からないけどやっといたほうが良さそうね。」
一度に二つのことはできない。うまく姉に伝わったようだ。姉の体がぬっと液体に変わって排水溝に吸い込まれていった。めちゃくちゃ驚いたが、なんとか平静を装って結界をはる。防音と同時に外へ出ないように堅さを持たせる。これで結界の外に決して影響は及ばない。結界が壊されない限りは。中の人は警察が安全なところに誘導している。ばっちりだ。
井坂は既に居ないが音がひどいのですぐ場所がわかる。
そっちの方に向かうと見慣れた顔があった。
「主!」
「あ、田代!ちょっ!助けて!」
結界は時限式。一回張ればその場にとどまり時間がたつと消える。なので作ってしまった後はフリーなわけである。
主は彼女の従妹である想を抱えて空を飛んで逃げ回っている。意識がないみたいだ。後ろからストーカーまがいの井坂が機関銃を乱射している。
あれは体の細胞を弾サイズに大きくして硬度も同じくらいにして弾として使っているために基本的に弾切れがない。細胞分裂の早さが異常であるために持久戦になるとこちらがかなり不利になる。
そんなどうやって知ったんだって事を主から教えられると想を俺に託して飛び去った。
「私が囮になるから想を安全なところに!」
安全な所にってね……。遊○王とかそういう系のデッキみたいに、同じ効果をもった粒子はいくらでもあるわけではない。あんまり入れると俺の体が壊れる。
結界でほとんど使ってしまったからあとは炎くらいしかつかえない。ひたすら逃げ回るか。
「きゃわっ!」
どうしようかと思っていたら、想が起きた。
「あれ?……ここどこ?お姉ちゃんは?」
きょろきょろと見回す。
主の2歳年下らしく、例の主の叔父の娘である。研究所の主の娘であるわけだから、なにかしらあってはいけないような能力があるかと考えられているが本人にも自覚が無い。暴走時には俺たちと一緒にいたから記憶だって忘れていないだろう。娘だからやってないだけか……?
「主は大丈夫だ。それより安全なところに。」
「ぇ?あ……うん……。」
手を引っ張って走り出す。はっきし言って、心当たりはまったくない。できれば逃走した奴らと合流できればいいのだが。
結界に何か力が加わるのを感じた。……機関銃みたいな?
市民はとっくに避難所(地下フィルター)に避難しているハズだ。だから……綺麗なお姉さんがそこらにいるわけがなく……。
しかもそれなら結界を破ろうとする必要は全く無い。つまり、結界の先に目的のものがあって……。外の都民は基本的に怖がって近寄ろうとしないだろう……そして逃走した面子……。
井坂にロリコン趣味があるかは知らないが、少なくともレミがいる……あれは中身は幼稚だが外見は綺麗なお姉さんかもしれない。つかなんで綺麗なお姉さんが定着してるんだ?結果的に結界の外に逃走者がいるわけだ。つまり奴らは安全圏逃げたわけだ。それと同時に援軍が見込めなくなる。
機関銃の感覚がなくなる。恐らく主をまた追跡し始めたのだろう。範囲は狭いから見つかるのは時間の問題だ。
「あの……お兄さんて……お姉ちゃんと同じ所いってるんですか?」
「あぁ……そうだ。」
礼儀正しく敬語使っている。連中に一度も敬語なんて使われたこと無いな俺……。
「……じゃぁ……私もいつか同じところにいくって……本当なんですか?」
「さぁ……まだなんとも言えない……。」
全速力で走っているため会話途切れ途切れになる。
うっすらと虹色の光のカーテンのようなものが視界に現れる。俺の作った結界だ。
少し裂いてその隙間から想を出してやる。
「多分安全だから……家に帰っていてくれ。必ず戻る。」
「……はい……。」
返事を聞いた後俺はすぐ踵を返してきた道を駆け戻る。狩人がウサギ狩りをしている漆黒の闇の中へウサギを助けるために。

弐「どこらへんにコメディ要素が入ってるのかな。」
屍「コメディっていう題名。」
弐「屁理屈だな。」
屍「これからそうなるんだろ。俺は知らんが。」
弐「多分な……。」

霞「Zzzz……。
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  1. 2008/07/26(土) 20:43:55|
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保護課及び対策課その九~コメディ風味編~

弐「コメディとか言う割に作者本人コメディがなんだかわからないので全て弐にたくすとの事。冗談じゃねえ……。」
霞「?それじゃ作れるはず無いじゃん。」
弐「んーむ。どうなんだろう。とりあえず認識としてはふざけてるものだろ?内容が。」
霞「面白いものじゃないの?コミカルっていうか。」
屍「人を笑わせることを主体とした演劇や映画、ラジオやテレビのドラマ作品や、それらのなかの笑いを誘うやりとりを指す。(from wikipedia)」
弐「暇人が……。」
屍「とりあえず笑えればいいんだよ。」
霞「ねーこれのどこらへんがコメディなのか教えてー。」
弐「霞……俺が悪かった……。これから面白くなんの。」
屍「↓↓↓」

その九
早朝明け方。
人々が一番苦とするこの時間帯。街はひっそりと静まり返り車の通行もまばらだ。
コンビニぐらいしかあいていなくて、商店街は一斉閉店したかのようにシャッターが閉められている。早すぎるので始発も出ていない。新聞配達をよく見かける。
そんな静かな街をけたたましい叫び声が切り裂く。防音の結界を事前に張っておくのは常だがこれがなかったら街は既にパニック状態だろう。毎回思う。
まだ感覚を取り戻しきれていないから、これを維持するだけで精一杯だ。従って捕獲は全て仲間に託すことになる。
「田代…そろそろ慣れて欲しいんだけどな。」
「うるさい……お前がやってみろってんだ。」
「ふふ……自分に与えられた使命は自分で果たすもんだよ。」
相変わらず憎ったらしい奴だ。
嫌われ度が高い上神は直後、直視R-15指定の映像を周囲360度に見せた後、音速に匹敵する速さで飛び去る。
「おい!殺すなよ!」
あくまで保護だ。大量殺人だの、虐殺だの建物崩壊をしたら場合によっては抹殺といった形になる。今まであってきた奴らは皆ただ騒いで、人に迷惑(近所の騒音と比べ物にならないが)をかけたりしているだけであった。もちろん殺しはしないまでも、暴れたりしたのであれば、保護よりも拘束に近くなる。
今日の相手は早朝に現れた。上神とペアを組んでいるわけだが、相手が大型トラックより大きかったりすると直ぐ呼ばれる。なんだかんだで一番出番が多い。
モンスターハン○ーに現れそうな容姿。棒の様なからだの先にとがったような頭があり、その細い体から同じくらいの太さ長さの四肢が生えている。その四肢の先には鋭い鉤爪(上神の物の方が数倍タチが悪い。)がついてる。その上凶暴と来ている。
ただ遭遇自体は初めてではない。上に、早朝という時間帯であるため非常に戦いやすい。
なれていないので労力の消費が激しい。手ごろな段に腰掛けて後は上神がしとめてくれるのを待つ。彼曰く尻尾にちょっと爪を立てるとげんなりするらしい。そこにすかさず首を掴めば捕獲成功…らしい。そのすかさずと簡単にいえるが、かなりでかいから実行できるのは多分あいつだけだろう。
「フギャァ」
まさしく猫が尻尾を踏まれた様な声をあげて目の前に首がすとんと倒れてくる。
もくもくと砂煙が蔓延るをその倒れて動かなくなる獣へと近寄る。
「朝っぱらから勘弁して欲しいな…。」
「まぁ被害がなくて何よりだ。」
「うん……。」
細胞分裂の逆過程を高速で進めて小さな体にする。でかい奴を相手にするとき呼ばれることが多いのは俺のこの力なんだろう…な。
「じゃ、かえって寝よっか。」
「……あぁ…。」
雲の中で光る太陽が妙にまぶしく見えた。
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『顔合わせ』から1ヶ月。
例の研究所から逃げ出したと思われる怪物が、続々とすがたをあらわし始めた。
それまでは、何かの意思で止められていた(封印されていた)との事だったがなんらかのきっかけがあって始動し始めたとの事。どうやらその期をみて、俺たちは結成されたらしい。
きととかレミとかといった、動物から人間になったことについては全く解明されていない…らしい。
レミの奴は泳ぐことしかできることが無いので、自宅待機が多い。こっちが暑い中頑張ってようやく帰ってきたと思ったら、奴は浴室で冷水を浴びている。こんな腹立たしいことはないだろう。文句をいうことはできなかったが。
にしても、大学に通いつつというのはかなり無理があった。
レミとか課のおかげで働かずに生活できるだけの余地はあったが、それでも自由が少ない。こんな頑張ってるのに免税にならぬとは……ストでも起こしてやろうか…。もちろんそんな事しても、免税になる前に都市が崩壊するだろう。それ以前にやろうと吹っかけても上神に鼻で笑われるだけ。なんとも因果な職だ。
大学をやめても良かったが、死ぬほど苦労して入った訳だから辞めるのは勿体無い。それに勉強になる。
日常といえば目覚ましにたたき起こされ、レミをたたき起こして大学に行って、帰り道その足で課に寄って夜に帰宅。なんでいちいち1匹ずつに報告書を書かなければいけないんだろう…。レポートが増えた感じで嫌だな…。
レミといえば課に行っても警部とか主とかと遊んでるだけで何もしていない。それ以前に何ゆえ上司の警部が遊んでるんだ。上神も下手すりゃ殺されかねないって事だから下手に口出しはできないが。
いつも見ればケーキか何か喰ってる奴に、偉そうにあそこであれがでたから上田いってきてねーとか言われると…。ちなみに上田というのは俺らのペア名。センスが無さ過ぎる。上神の上と田代の田というところか。まぁ上神がスライザーだから無理は無い…か……。
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世間では夏休みも間近って事でテレビで行楽地の宣伝が絶えない。
課で椅子に情けなく座って頬杖をついてぼぉっとテレビをみていれば30分に一度の割合でどっかの宣伝。サマ○ランドとかディズニ○ランドとか。休みが皆無に等しい俺には羨ましいというより妬ましい気持ちの方が大きい。月と太陽くらいの大きさの違いだ。
課といえば、扇風機しかなくて窓が少ないので蒸し釜状態。片手内輪でひたすら報告書を書いてる日々。
ちょっと視線をそらせば、ビニールプールで遊んでる子供達……。主は警部にケーキを買いに行かされている。これも経費なのか…。てか室内で遊ぶもんじゃねえ。時々…10分に1回くらいの割合で水飛沫が飛んでくる。外でやるもんだろ……普通……。
全て報告書を書き上げ、課長のデスクに置いておく。課長は海外派遣にいっているらしく、暫くの間いないらしい。
警部が水着のままトコトコとやってきて、濡れた手のままで仕分ける。
「……せめて手を拭いてからやるべきだと思うんだが……。」
「うん?水着見れて嬉しいでしょ?」
「……あのね……。」
「ふふん♪隠さなくていいよー。分かってるもんねー。」
ひどく有頂天らしく人の言葉が耳に届いていないようだ。小走りに戻っていって頭からビニールプールにダイブした。辺りが水浸しになる。後の事考えてるのか?こいつら。
中にいたレミは驚いたようだったが、すぐ調子に乗ってばしゃばしゃし始める。徳島に見たら殺されるんじゃないか?
徳島というのは、警部の保護者みたいな者らしくたまに顔をだす、捜査一課の刑事。下っ端ではなさそうだが、結構彼らの彼に対する態度はちょっとどうかとおもう。単に妬まれてるだけか。
「ねぇ、終わったんなら一緒に遊ぼうよー。」
レミが腕をぐいぐい引っ張っていってくる。見かけは高校生らしいのに精神年齢はひどく幼い。ひどすぎる。真面目な顔すれば優等生に見える可愛げがある。まぁ真面目でなくとも可愛いことはそうなんだが……ん……俺は何をいっているんだ……。
「ぃ……お前……なんだよその格好……。」
「ん?だって服濡れるのやなんだもん。」
……すっぽんぽんで別に恥ずかしがる事もなくいってくる。
「お前羞恥心とか無いわけか?」
「?別に恥ずかしくないもん。なんで人は裸を恥ずかしがるのか分からないんだよね。水着とか布地面積の狭いところで中途半端に隠すくせにさ。」
「……あのな……。」
本人は良くてもこっちが拒絶するんだよな……。室内でやってるのはレミに対する警部の思いやりなのか……。
「ほら……警部を見習ってさ……せめて……要所は隠してくれよ……。」
「ようしょ?」
「む……だから…………。」
こんなにも上神がいなくて良かったと思った時はなかった。
「胸……とか……………。」
「……そっか。」
お……?意外とあっさり通ったみたい……か。説得大成功?
「さっきからウサギさんが可愛いと思ったら水着のせいだったんだね。」
「んえ?」
「いいでしょー徳に買ってもらったのー。」
徳さん自腹ですか。ご愁傷様です。
「つまり。私に水着を着て欲しいってことでしょ?」
「ん……まぁ……結論はそうなるな……。」
結論だけな。
「ふふ。素直じゃないねー。そうならそうといえばいいのに。」
「田代は可愛いレミの水着姿を求めてるわけ?」
このウサ耳……く。
「違う。なんでそうなる。」
「え……。」
目を瞠って俺をレミがみて来る。
「違う違う!だから……。」
「言い訳したってもう結果はかわらないと思うけどな。」
最悪だ。なんちゅうタイミングできやがるこいつは。
「う…上神……。いつからいた?」
「『ようしょ』あたりかな。」
居なくて良かったと思ったあたりだ。なんというか……最悪だ。
「てなわけで、レミは水着萌の田代のために水着を着てやってくれ。」
「……はーぃ。」
勝手に結論付ける上神。
「…………はぁ……。」
ため息を自分にしか聞こえないようについた。
----------------------------------
「ただいまー」
ひねくれた奴と違って最良のタイミング(水着の件が見る影もなくなった後──水浸しなのはまだだが──)で主が帰ってきた。主というのもヒドクあれなんだけど、最近では誰も不審に思っていない。いわゆるアニメでのキャラで蒼髪だの緑髪だのを不思議に思わないのと同じだ。少なくともピンクはいないと思うのは俺だけか。
両手一杯のケーキの箱。これホントに経費で落ちるのか?しかも箱1つ1つ店の名前が違うとなると片っ端からあたって行ったのか?
そんな事を俺がかんがえていると知ってかしらずか、箱を机の上に丁寧に置いていく。
「ちゃんと、いわれたとおりに買ってきたよ。」
「わぁ、ありがとー」
このウサギ……人遣いが異常に荒い。これ少なくとも隣町くらいまで範囲が及んでる筈だ。いくら主とはいえね……。
これはちょうど『顔合わせ』もとい『初集合』から1ヵ月後……丁度奴らが活発化し始めようとして明かしたことだ。
主はこの事──俺たちは活発化と呼んでいる──することを知っていたらしく、本人曰く「夢のお告げ」らしい。なんとなく疑うことができないのは主の人徳だ。羨ましい。てか奴らには羨んで欲しいところ。
そして、その活発化の翌日思い出したとかいって来て明かしたのだが。

何かと思えば彼女の背中に翼があるじゃないか。

上神のとは違う(結果的に機能は被っているが)鳥……鷲の翼と天使の翼の中間あたりといった処か。大きさは伸縮可能でコスプレサイズから家を片方だけで覆える大きさまでかえられる。
この事を知った俺たちの反応は呆然が多かったが、警部だけは違った。
「わーい。ケーキ買う足が増えたぁ。」
異常なくらい腹黒だ。
それからというもの俺は職業柄あまり雇われる(パシられる)ことは無いのだが上神とか主はこうやって買いにいかされる(パシられる)事が極端に増えた。
上神は渋々だが怖さをよく知っているようで(幼児に実銃持たせる警察がどこの国にある)意外にもいわれたとおり(命令されたとおり)買ってくることが多いのだが、主に関してはどこかひねくれているのか、たまに歯ブラシとかオムツとか買ってくる。歯ブラシはまだ分かるとしてオムツが分からない。まだするのか。……訊いたら殺されそうなのでやめとくことにするが。
とりあえず翼を持ってる奴≒飛べる奴はこうやってパシられる。
レミに関しては……こうやって警部と一緒に遊んでいる。精神年齢が同じくらいだからいい遊び相手なのか。
満面の笑みでケーキに齧り付く。後の事を考えない向こう見ずな性格故に、素手でそのまま掴んでそのまま口に押し込んでいる。口の周りをべたべたにしながら二つ目に齧り付くその様はまさしく子供なんだが……。
「あれ?きとは?」
汗を拭きながら主が横から訊いてきた。
「さぁ……ナンパでもしてんじゃないのか?」
「んー結構あの子プレイボーイだからね。」
どんな冗談でも真面目に返してくれるのが面白い。欠片も疑ってないみたいだ。その割には金銭に絡むと妙に鋭くなる。こういうのはどうなんだろうか……。
「まぁそのうちかえってくるよね。あれでも一応子供じゃないんだし。」
「うん……。……そうだな。」
ちょんちょんと肩を叩かれたかと思ったら警部が生真面目な顔してケーキを持っていた。
「これ小さいからおっきくして。」
「……どれくらいだ……。」
「これくら……。」
両手の平の間隔大きさを示したところ、ケーキがI can flyになったが重力に逆らえず堅い床に叩きつけられた(皿が無いのが幸いか)。
「ひゃ……。」
警部の顔から血の気がひく。つか普通に考えれば幼稚園児にも分かりそうな原理だったんだけど。
「くぅぅぅ。田代のせいだかんね……治して!」
ぐっちゃぐちゃになっているケーキを差し出してくる。ちなみに『治して』は変換ミスではないのであしからず。
「あのな……物理学的に形成されていた物質の形が壊れたときに元に戻すのは不可能なんだぞ。」
「物理学なんてあんたに関係ないでしょ!」
もっともだ。てか物理の知識零の俺が作った無茶な理屈に対してだれもつっこまないのが謎なんだが。
「仕方ないな……。」
科学的に説明すると俺の体内に巣食っている『マイクロ粒子OSK』(警部命名)が熱として放出される。その粒子は1つ1つが違う性質を持っており、その違う種類の粒子が合わさったときの反応として、その周囲に特殊な空間が生まれる。その空間とは、たとえば高熱を持ったりだとか熱を急速に奪ったりだとか電気を発生させるだとか。例の防音結界はその何兆個もの粒子を反応させた空間の中に閉じ込めたというわけだ。何兆個もあれば基本的に世界を覆えるほどの空間を作れるが疲れるのでやりたくない。
とりあえず↑の説明を要約すると、いわゆる魔法みたいなのが使えるということだ。
「手がばらばらになっても知らないぞ。」
「!」
基本的にそういうことは無い。だがその脅しに警部がぱっと手を引っ込めるとケーキが再び床に吸い込まれていった。
「…………。」
治さないとコロスとかいうテレパシーが聞こえたような気がする。
力をこめれば瞬く間にケーキが元通りになる。
「……大きくして……。」
「我が儘だな……。」
基本的にこういう類の反応は簡単だから構わないが。
意地悪して俺たちの机の大きさくらいにしてやった。だが甘く見ていたらしくめちゃくちゃ喜んで貪っている。なんか鳥肌が立つ光景だ。
「じゃ、私帰るね。仕事なさそうだし。」
「じゃ私たちも帰ろー。」
主につられてレミが提案してくる。悪くはない。久しぶりに眠れそうだ。
欠伸を噛み殺して警部にかえる旨を伝え帰る事にした。上神の恨めしげな視線が気になったが放っておくことにする。どちらかというとあれは上神への嫌がらせに見えたかもしれない。
奴と警部は家が無いから課で寝泊りしてるらしい。メチャクチャ大変そうなんだが。
明るいうちに帰路に立つことは珍しい。いつも真っ暗だ。徳島に言わせれば贅沢だとか言ってたがこちらとまだ学生だから同じくらいだと思うけどな。
きとに言わせれば主は大分非常識らしいが、レミの方が非常識だろう。元魚だから。日本の経済水域の地理なら海溝の奥の地形まで分かるとの事だが……もと稚魚じゃないのか?漁船の回避の仕方だとか、天敵からの身の守りかただとか話し始めると終わらない。ただ要約すると、要するに群れの下にいればいいとのこと。基本的にこういうのは運の要素の方が強いんじゃないか?
幸いにも徒歩で帰れる距離なので、徒歩で帰る。レミは別に歩くのが嫌いなわけではなさそうだ。助かる。
家に帰ったところで貧乏学生な訳でエアコンなんて贅沢なものはない。この部屋を借りてるだけ奇跡に近いわけで……。
「あ゛……ちぃ……。」
んな訳でレミは帰るなり浴室にぶっ飛んで行く。居候の割に結構遠慮がない。ただまぁ……養ってるのがどっちだか分からんが。
ただいくら暑いとはいえ、いきなり冷水を浴びるのはマズイと思う。鳥肌立たないか。
まぁこの時期──夏休み前なのに既に真夏入り──になると投稿番組とか、掲示板とかでも冷水浴びて暑さを凌ぐだの言っているが……慣れれば平気なのか……。
昨日レミが捕ってきた鯵を適当にさばいて蒸す。蒸していいのか知らんが蒸す。いままでずっとレトルトとか弁当だったから料理の仕方など点でしらない。でも、料理をレミに任すと目も当てられぬ大変な事態に陥るしそのまま捨てるのも奴に悪い。
適当に醤油だのみりんだの調理酒だのを適当に入れて蓋を閉める。
数瞬後に取り出し、適当に盛り付ける。
レミが焼くのは好きじゃないといっていたし、俺だって実際好きじゃない。でも海で取ってきて何もしないでそのまま捕ってきたものを生で食うなんて命知らずがやることだから、一応火に通す。のこった調味料とかは水と混ぜ沸騰させて、空気に返す。まぁ実際空気に混じるのは水分だけで、きちんと調味料の成分はなべ底にこびりついている。そのうえ煙がひどくて散々だ。もう二度とやらねぇ。
鯵に関しては、中途半端に味がついていてマズイ。その上取り出す際の衝撃で骨がばらばらになりめっちゃ食べづらい。うーん……。
「お腹すいたぁ」
行水を終えたレミがそのまま裸でやってくる。
「服着ろって毎回言ってるだろ。」
「なんでよ。暑いだけじゃん。この発生した体温で地球温暖化が進むんだよ。」
正確には俺たちが吐いている息の二酸化炭素の所為なんだが。
「とりあえず、服を着ろ。見るに耐えん。」
「恥ずかしがりやなんだから。」
恥ずかしがる方が違うと思う。なんで見るほうが恥ずかしがらにゃならんのだ。
とりあえず服を着てくれたのでいいとするか……。
「今日もアジなの?」
「文句いうな。海が近いとはいえ浪費するのはダメだろ。魚のためにもないし。」
「いいじゃん。魚なんて一杯居るんだから。」
最後の台詞はレミを気遣っていったわけだったが反応は違った。魚が魚の事を否定するのもどうかと思うが。
「でもそれは俺が頑張ることじゃないと思うが。」
「生計はオトコの人が立てるもんだよ。」
「男女平等って知らんのか。」
「今までオトコの人がえばってたんだから暫くの間はオンナの人がえばっててもいいと思うけどなぁ。これで平等でしょ?」
「あのな……。」
苦労して出した屁理屈を屁理屈で返されると腹が立つ。てか妙に通ってるから気に食わない。
2匹の鯵が骨を化すと同時に(分単位でみて)レミは寝てしまった。いい気なもんだ。
とりあえずテレビとか見て寝るまで時間を潰すとするか。
……2時間後。けたたましく電話の音が鼓膜を破らんばかりに鳴る。携帯なんてそんな高級旅行会社を子社にもつ大会社の社員よりも格下の人も持っていそうだが、意外と通話料とかがかさむため、安易に持つことができないものをこんな貧乏学生が持っているわけがあるまい。欲しいんだけど。
「……もしもし?」
「あ、やっとでた。」
警部だ。やっとってお前……俺2コール目で出たんだがな……。
「出勤だよぉー。レミ連れてきてね。」
「は?今から?」
「何言ってんの。当たり前でしょー。」
「……あぁ……分かった……。」
「じゃね☆」
なんか破壊音が聞こえたような気がしたが……なんだったんだろうねー
「おい、起きろ。出勤だってよ。」
「んんんんーーーー……あと20秒……。」
「20秒……。」
お人よしなら待ってやってもいいかなっていう微妙な時間だ……。
「おい。起きろ。」
「んんん……あと12時間。」
「起きろ。」
「ふぎゃっっっ」
枕にちょっと電流を流したら沈んでる船に取り残されたような表情でむくりと起き上がった。
「ちょっと!感電したらどうすんの……。」
泣き目で睨んでくる。
「しないように次から早く起きるんだな。」
「………………。」
今夜はもう眠れるかどうか分からない様な空模様だった。

弐「めっちゃ長い。頑張ったよ。よくやった、俺。」
屍「めっちゃ長いから読み飛ばすって絶対。」
霞「これコメディなの?」
弐「コメディじゃなくてもそうでもコメディって設定なの!」
屍「ふぅん……毎日更新できるようにがんばれよ……。」
弐「言われなくともさ!」
兎「あれ?もう終わっちゃった?」
霞「あ、お帰りー。」
屍「見事に終わり。」
兎「なんだ……今日はすきやきでもしようかと思ったんだけど……。」
弐「おぉっぉぉぉぉ。その類なら大歓迎だ!よーっし今日は徹夜で騒ぐぞぉ!」
屍「一人でやってろ。」

霞「押せば幸せ。魔法のスイッチ。実体験談2…二年前の100点のテストが見つかった。……何これ……。
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  1. 2008/07/25(金) 20:20:06|
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第拾参回ーちょっとした食料難解決編ー

弐「弐人が今日電波目覚ましを買って貰ったらしい。とことん贅沢なやつだ。環境問題の敵だ。」
屍「なんでまた…?」
弐「部屋の電気はつけっぱ、パソコンはつけっぱ、エアコンはつけっぱ、扇風機つけっぱ、風呂の水ながしっぱ、極めつけは時計の電源をつけっぱだと!?」
霞「時計はいいんじゃないの?」
弐「甘いな。驚くなよ!奴の時計はNINTEND○ DSだったんだ!」
屍「隠す場所間違ってるし。伏字に見えない。弐ってさぁ伏せるのめちゃくちゃ下手くそでしょ。いつか伏字の丸が⑨になってたような気がすんだけど。」
弐「そうやって過去の記録を改ざんするのはやめろ!」
屍「してないし。」
霞「絶対してないよ。お兄ちゃんにそんな権限無いもの。」
屍「うっ……。」
弐「まぁ発見するかはリスナーしだいだが。まぁこの電波時計っていうのはクセモノでな。弐人の部屋から電波が届かないらしいのだ。」
屍「ただの時計じゃん。」
兎「あら。今日はちょっと早めに始まってる。」
霞「おね~ちゃんお帰りー。」
弐「ごっちゃごちゃの紙袋にフランスパンなんてなんて古典的な格好をしてるんだ君は……。」
兎「意識したわけじゃないから。」
屍「フランスパンなんて売ってる店あんのか……?」
弐「自分で作ったんじゃん?」
霞「通販とか。」
兎「……なんかからかわれてるみたい……。」
弐「通販とか……そこまでして欲しいものでもないだろう。」
屍「てか何を買ってきたん?」
兎「食料だよ。食料。」
弐「そうか食料か。そういえば餓死寸前だったな。昨日は。」
屍「目をつぶってカロリ○メイト喰ってたな……。」
霞「よくお腹壊さないね。」
弐「俺の腹は妙に頑丈だ。ってお前ら腹減らないの?」
兎「減る。」
霞「お腹すいたー。」
屍「夏ばてだから食欲沸かない。」
弐「なるほど。参考にならない意見をありがとう。」
兎「なんの為に訊いたの……。」
弐「いや、腹が減らないテクニックでもあるのかなーってさ。」
屍「そんなことよりインスタントの食品が多いんだけど。」
兎「だって面倒くさいんだもん。」
霞「チキンラーメンって器無いと食べられないんじゃないの?」
弐「なんで焼肉のタレ?飲むのか?」
屍「自分で一からポップコーン作るやつとか……。」
兎「う……うるさいうるさいうるさーい!!折角買ってきてやったのに!……うえーん……。」
屍「お……え……む……。へ……が……。」
弐「屍の首握って振り回すのやめい!!マジで!」固有名詞からただの名詞になるから
霞「お姉ちゃん。」
兎「うん?」
霞「ドンマb
兎「ううううっぅぅぅぅぅ……。」
弐「霞。フォローになってない。」
兎「バカヤロー!皆餓死しちゃえばいいんだー!うぇぇえぇぇん……。」
屍「行っちまった……。」
弐「日の沈没とともに帰ってくるだろう。そろそろ時間だ。」
屍「なんかすっきりしないな……。」
弐「お疲れ様ー☆」
霞「バイバイ。」

霞「押せば幸せ。魔法のスイッチ。実体験談…ガリガリ君2本目でアタリが出た。
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  1. 2008/07/24(木) 20:24:24|
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第拾弐回~ちょっとした食糧危機~

弐「起きろ!」
霞「ひゃっ!」
屍「いって!イヤホンを振り回すな!」
兎「Zzzz……。(熟睡)」
弐「なんともはた迷惑な奴(弐人)だ。今日も楽しいことあったな。明日は今日よりもっと良くなるといいな。ZZzzz…。あ!あいつらに飯やるの忘れた!だってよ。」
屍「飯!」
霞「そういえば今日そうめんの汁しかのんでないあがががががあ」
弐「もうちょっとその辺の事情は隠そう。」
屍「なんだ財政難なのかまともなの作れる奴のがいないのか。」
弐「両方だ。」
屍「育ち盛りの成長期の子供が2人居るんだからもっとまともなの作れよな。」
弐「兎に作らせるとミミズを20匹つなげて揚げたあと2晩寝かせ、それを煮たダシ汁で煮たような蕎麦みたいなうどんを食わされるんだぞ!」
霞「饂飩(ウドン udon)じゃなくて蕎麦だって言ってたよ。」
弐「……なんで蕎麦がしらたきみたいになるんだ?」
屍「ちょっとした才能だな。」
霞「お腹すいた。」
弐「今日の弐人は午前中に部活行って、昼に終わってやったー帰れるー寝れるーヒャッホーイってな感じでハイテンションになってたら、友人から居残り命令。そのまま3時まで突き合わされる。ハラペコで帰ったらそうめん(少量)。その1時間後塾行って帰ってきて、飯食って、小説ちょっと書いて、風呂入って、宿題やって(未完遂)就寝。っていうのが今日のスケジュール」
屍「まさに行き当たりバッタで生きてるよな。」
霞「お腹すいた。」
弐「小説を書いてるところがポイント。一応頑張ってるんだぞ。」
屍「なんか不満そうだな。」
弐「無理やりこじだされた俺の立場になってみろ。」
霞「お腹すいたー。」
屍「ん。俺も腹減った。」
弐「俺も減ったな。」
霞「…………。」
弐「…………。」
屍「なんだその期待と嫉妬が篭った視線は。暑いくせに寒い。そんな感じで気持ち悪い。」
弐「屍。腹減った。」
霞「ぐす…お腹減った。」
屍「お前……牛乳(賞味期限切れ1週間)とカロリー○イト(賞味期限2ヶ月切れ)でどうやって飯を作れと?ってかこのカロリーメ○トよく賞味期限切らしたな……。」
弐「伏せるところ違う……。伏せる意味ない……。」
霞「うーん。食材に問題があるのか……。」
屍「……そんなに言うなら買ってくるけど。」
弐「さすが。空気読んでる。」
屍「このまま圧死しそうだからな。金くれ。」
霞「こんだけ。」
屍「……少ないな……少なすぎる。買えても一人分のパン……。」
弐「何だって!」
霞「だってこのお金は管理人の支給でしょ?」
屍「なるほど。どうりで。」
弐「分かったぞ!このブログへのアクセス数によって報酬が変わるんだ!」
屍「はぁ……?何を根拠に?」
霞「なんかあながち間違ってなさそう。」
弐「多分……これで違わない。間違いない。うん。つまり、我らの命の手綱は訪問者に握られているわけだ。」
屍「はぁ…なるほど…。そう考えるのがいいかもな……。」
弐「ブログランキングブログランキング・にほんブログ村へ
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霞「…………ちょっと…ここに出すのは反則だと思う……。」
弐「目立てばいいんだ。皆が求めているのはインパクトだ!スケールだ!愛だ!」
屍「後半は思い付きだろ。絶対に。」
弐「さて、そろそろハラペコで気絶しそうな時間だ。」
屍「微妙なオチつけるな。」
霞「じゃあねー。ブロランお願いでふー。」
屍「ノシ。」

弐人「※一部事実を彎曲させております。」
  1. 2008/07/23(水) 22:42:23|
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第拾壱回~とある夏の一風景~

弐「暑いね……。夏真っ盛りだよ……。」
霞「ほにゃっぁぁぁ……。」
屍「ん?なんでこっちを見る。」
弐「なんで貴様はこのクソアチィ中一人だけカキ氷食ってんだ!」
屍「いや、兎がくれたもんで。」
弐「何……兎……俺にもくれー……。」
兎「眠い……暑い……気力が起きない……。」
霞「お姉ちゃん一人だけ氷枕使わないでよー。」
兎「この耳は暑さに敏感なのー……。暑い……。」
弐「こっちは暑い思いしてるのに……。弐人はなんだあいつは。このくそ暑い中しゃぶしゃぶ喰いにいったって……。」
屍「贅沢だな。」
霞「暑いよ。」
兎「いいなぁ……。」
弐「暑いわタレが口にあわないわで大変だったらしい。」
霞「タレ?」
弐「ポン酢とごまだれ。」
兎「ポン酢……あの酸っぱいやつか……。」
屍「うまいじゃん。」
弐「冬に炬燵(コタツ kotatsu)でアイス食べてるのと同じくらい贅沢だ。」
兎「地球温暖化を進行させつつ自分は涼むとか……。」
霞「んーなんでこの部屋クーラーないの?屍兄の家にはあるのに。」
弐「弐人がどこか屍に親近感を感じてつけたやったんだ。」
屍「親近感って何だよ。」
弐「苛められてかわいそーって。」
霞「親近感じゃなくてそれ憐れみじゃ?」
屍「そんな同情いらんわ。」
兎「あれ……折角カキ氷作ってあげたのに……いらないの?」
屍「なんで兎が食いつくんだよ……それにもう喰っちゃったよ。」
弐「うぅ……俺も食いて……。」
霞「お姉ちゃん私にもー。」
兎「むぅぅ……氷がもう無い……。」
弐「ほぉ……その氷枕を作るための氷はどこから出たのかな?」
兎「ボ…ボランティアの人から貰った。食用じゃないんだ。」
屍「じゃあ俺が喰ったの何?」
兎「……冷凍庫にあった冷凍食品のパックの表面についてる氷を……。」
屍「あ……マジですか?それ……。」
弐「マジ。」
霞「ここトイレ無いんだ。ふるいねー。」
屍「あぉぉぉっォぉォォォォっォォx-ぉーオーオーオーー……。」
兎「冗談だったんだけどな……。」
霞「いつかどっかで見たけど、お腹の調子って感情で変わるんだよね。」
弐「ふぅ……眠いし今日は丁度落着いたから寝よ。」
兎「お疲れさま。」
霞「おやすみ。」
弐「Zz」

霞「ブログランキングー。街角ウォッチングー。すき焼き!
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  1. 2008/07/22(火) 20:44:45|
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第10回~屍君奪還大作戦~スペシャルゲスト乱入w

弐「弐人初めての夏期講習体験。」
霞「開始20分でやる気メータ零になってだらだら残り時間を過ごす。」
兎「究極にダメだ……。」
弐「流石俺たちの保護者だぜ。」
兎「保護者になっちゃったわけね。」
霞「おとーさんだよ。おとーさん。」
弐「霞、笑いすぎ。見てるこっちも面白くなる。」
兎「さてとそろそろ10日になるのかな。」
弐「屍がハンスト入って6日目。」
霞「あれ?ストしてたの?」
弐「その伍あたりで宣言してたよ。」
霞「え、嘘だ。なかったよそんなの。」
兎「18行目からたて読みするとそうなってるよ。」
霞「嘘だ。絶対嘘だって。」
弐「よし、何人見にいったか賭けよう。」
兎「多分見るならこのログ見てから身に行くと思うんだけど……。」
弐「まぁ屍がスト起こしていようと、自宅警備員になっていようと関係ねぇ。さっさと家から引きずり出して和やかな我が家を取り戻すんだ!」
霞「あれ?ストしてないの?つまんないの。」
兎「弐の所為で随分歪んじゃったんじゃないの?これ。」
弐「なんかいったかな。いつもの可愛い霞じゃないか。屍のお気に入りの。」
兎「なんだか連れ戻しが失敗するような気がしてきた。」
弐「霞が居れば大丈夫さ。」
兎「ふぅん……。」
霞「頑張るよ。」
───────────────────────────
ピンポーン
弐「黒○コ宅急便でーーす。」
兎「潜入じゃないんだからそんな小細工しなくていいでしょ……。」
弐「分からないぞ。この作戦は意外と便利なんだぞ。」
?「はぃはーぃ。すぐ行きますー。」
霞「今の誰?」
弐「聞かん声だな。またキャラ増やすと管理が大変になるぞ。」
兎「……。」
ガチャ
?「!」
弐「あら。誰かと思えば先生じゃないすか(弐人のじゃないよ)」
先生?「お、誰かと思えば野比じゃないか。」
兎「クロスダイビングアタックククゥゥッゥゥ。」
先生?「うぉっ?」
霞「あらぁ……。」
先生?「なにすんじゃい!」
兎「何でここにいんの……?」
弐「とうとう退学になったか弐人よ。」
弐人「違う!お前らが勝手にうつに追い込んだくせに何もしないから、わざわざ看病してやってたんだろうが!」
霞「うつになっちゃったの?」
弐「指を咥えて小首を傾げるな。こいつのツボだから。壊れるぞ。」
弐人「聞こえてたり。そんな弐みたいな趣味持ってないから安心しろ。」
兎「そんなことよりさっさと上がろ。」
霞「はーぃ」
弐「ははは。どこまでも愚かだったな。」
弐人「台所にいるはず。」
弐「なんで台所……。」
屍「うぉっ!?何でお前ら!」
兎「分かりやすい反応するな……。」
屍「俺を苛めに来たなら帰れ!」
弐「……別に鬱でもなさそうだが……?」
弐人「そうでも言わないと帰らなさそうだった。」
屍「鬱って言った方が余計帰らないだろう……。」
兎「屍……お前は今、苛められて不登校になってる厨房とおなじだよ。」
屍「むぅ……厨房言うな。」
霞「お兄たん帰ろうよー。」
屍「むむむ……お兄たん言うな……。」
弐(あ、真っ赤になってる。)
弐人(お、いけそうだ。)
弐「屍が帰ってきてくれないとさ。なんかもの足んないんだよ。んーたとえるなら……種の無いスイカみたいな?」
屍「食べやすくていいじゃないか……。」
弐「むん……それなら……二酸化炭素の量が適量な地球とか。」
屍「………………。」
弐「そうだ!星の無い夜空みたいな!」
屍「真っ暗でいいじゃないか……。」
弐「あぁーぁネガティブになっちゃった。」
兎「ばか」
霞「ねぇー帰ってきてよー。毎日暇なんだよー。寂しくて泣いちゃうよー。」
弐人「そろそろ逃げてないで帰ってやれよ。」
屍「むー他人事みたいに言うが、元々お前らの所為だろうが……。」
弐人「俺関係ない。」
弐「俺も。」
兎「私も。」
霞「私も?」
屍「…………。」
弐人「やっぱ帰んなくてもいいかも。」
屍「ですよねー」
弐「おい!」
兎「いや……ノリだよノリ」
霞「??」
屍「……そんなに帰ってきて欲しいなら条件がある。」
弐「なんだ?」
屍「腹減った」
弐「お前いじられんの結構好きでしょ?」
屍「なんで?」
兎「ツナ缶しかないや。」
霞「うまい棒。」
屍「そうだとおもった!もう知らん!」
弐「ぐれて布団中入っちゃった。」
兎「ここ台所だよね……。」
霞「わーい、チーズだ。はむ。」
弐「勝手に食うなよ。」
屍「ぐぅ……。」
兎「仕方ない……作ってあげるか。」
弐「相当弐人の料理がへただったんだな。」
弐人「カレー作って『ビーフシチューおいしいね』って言われたことある。(実話)」
弐「う……それは究極だわ……。」
兎「さてと……さっさとつくっちゃうか。」
弐「めんどいからカレーでいっか。」
兎「うん。材料切って、なべに入れて軽く炒めてから水入れて煮てルーと出汁いれて蓋をしてできあがり。」
弐「うはっ適当。」
霞「おいしそー。」
兎「あ、ご飯作るの忘れた。」
弐人「レンジでチンするタイプのでいいならあるぞ。」
弐「独身男みたいでキモイ。」
弐人「便器に頭突っ込ませるように展開させるよ?」
弐「む……困る……。」
兎「鍋に飯落として出来上がり。」
弐「!?ちょっとまて!飯は鍋に入れないだろう!」
兎「うちは入れるよ。」
弐人「うちは入れない。」
霞「うちってどこ?それより私卵かけたい。」
弐「卵なんてかけるのか……?」
霞「おいしーから。」
屍「うるさい……どうでもいいから早く食わせて……くれ。」
兎「別にあんたのためにつくったんじゃないんだから!勘違いしないでよね!」
弐「お、ツンデレ発言。」
屍「むぅ……なんか変だぞこれ……。」
兎「……。」
屍「まぁいいあ……ん……?」
兎「どう?」
屍「美味いなこれ。」
兎「でしょ?」
弐「皿が鍋なことについてはノータッチか。空気よんでる。」
屍「う……ん……うまい……。」
兎「良かった良かった。屍も明日からくるし、ご飯も上手く作れたし。一石二鳥ってやつだね。」
弐「よーし明日からフルメンバーだ。張り切っちゃうよー」
霞「わーい。」
屍「む……仕方無いな……俺がいないと何もできないんだからな……。」
弐「…………まぁ明日を楽しみにしてるよ。」
兎「今日はここでおしまいだな。」
霞「今日はお泊り?」
弐「キターーーーー」
屍「……まぁ構わないけど……。」
兎「なるほど名案だな。」
弐「つなわけでじゃーねー」
霞「ばいばい」
兎「お疲れ様ですー」
屍「ノシ」

弐人「途中誰かに追い出されました。……なんで?誰に?」

霞「ブログランキング!1日ワンクリお願いしますー!皆さんの愛が我らを救う!
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弐人「7/21プロフィール変更。苦情がありまして^^ゞ
  1. 2008/07/21(月) 19:18:41|
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第九回

弐「久しぶりな感じがするのは虚ではなさそう。」
霞「一週間テヌキだったからねー。」
兎「おかげでサボれたから良かったんだけど。」
弐「貴様ずっと寝てただけだろ!」
兎「夏休みは効率よく使わなければ。」
霞「あっという間だよ。」
弐「そんな夏休み今日2日目って訳か。」
霞「模試だって。模試。冗談じゃないよね。寝たいのに朝7時に起こされてね。」
兎「起こされてって言い方はちょっとな……。」
弐「まぁそんなことはどうでもいい。」
霞「それの所為で眠いのに……。」
弐「午後に祭りがあった。」
兎「暑いのに皆お疲れ様ですぅ。」
弐「基本的に弐人は祭りが嫌いらしい。」
霞「分かるよ。最近屋台の値段上がってるし。」
弐「そのくせいい匂いとか、上手すぎる商売文句つけて気が付いたら豚さん逝ってたって話もきかなくは無い。」
兎「もっと嫌いなのには別の理由がありそうなんだけど。」
弐「弐人の食ったのまとめると、まずカチワリ1分で飲み干して、次にカキ氷(コーラ)を3分で食い尽くして、次にサイダー(500ml)を30秒で飲み干し、極めつけにお茶(500ml)を20秒で飲み干すっつぅアホっぷり。」
霞「その後、トイレで10分間だもんねー。嫌いになるよねー。」
兎「そんなにきついなら喰わなきゃ(飲まなきゃ)いいのに。」
弐「そこは……誘惑だよ。誘惑。」
霞「↑知ってる顔見るとついつい目を逸らして気がつかない振りをするタイプ。」
兎「当然。」
霞「普通合流しない?」
弐「たいていすれ違いで遭遇するでしょ?それで合流しようとすると引き返さなきゃいけないじゃん。」
霞「?なんで?ダメなの?」
兎「ダメじゃないと思うけど……。」
弐「あれ?説得失敗か?」
兎「まぁ人の波に飲まれなければ、面白い行事なんだけどね。」
霞「あとお金があれば。」
弐「ふぅん…闇雲に歩き回ってもおもろいと思うけどね…。」
兎「今日は4時間炎天下を歩き回った所為でもうクッタクタらしい。」
弐「じゃぁ今日はこの辺で。」
兎「お疲れさま」
霞「ばいばいノシ」
弐「ノシ」

霞「ぶろぐらんきんぐ。1日ワンクリしてくださし><
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  1. 2008/07/20(日) 18:48:23|
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保護課及び対策課その八

霞「わーい。感動の最終話だよ。」
弐「正確には序章終了だ。」
霞「推理もんでいうと謎吹っかけのところかな。」
弐「謎の量の割に、情報量が異常なくらい少ないがな。」
霞「『↓これを機に、一旦休憩に入ります。再会は夏やすみ終わり位かな』だって。」
弐「サボりすぎでしょ…。」
霞「期待は最初からしてなかったけどね。」
弐「いつから辛口になったんだ。お前は。」

その8
人間になって1ヵ月が過ぎた。今年は気温の上下が激しい。先月は寒かったくせに今月に入ってから大分暑くなってきた。つか猛暑だ。
主が珍しく物思いにふけた顔をしてベランダから夜景を眺めている。
いつもはボぉっとしていて、何をかんがえたかと思ったら突飛なことを言い出す。常識が酷く外れていて、『人魚ってエラ呼吸なのかな』とか『鳥の握力ってどうやって測るのかな』とか訊いてくる。人魚はともかく、鳥と限定しなくても霊長類以外の動物の握力は測れないと思う。なにゆえ握力を測る必要があるのか分からない。
料理がドへたでスパゲッティと蕎麦の中間らへんの料理を出して、従妹君が涙目になっていた。
そのうえ泣き虫で、ドジなもんだからいつも尻尾を踏まれたりされた記憶が多い。死ぬかと思った。あんときは。
そんな主が、真面目な顔でベランダに立ち何かを考えているようだ。
こんな事例は自分は一度として見た事が無い。確かに勉強だとか、感動系の映画とか見てるときは酷く真面目だが、この類の顔は見たことが無い。こんな顔作れるんだと納得してしまう。
「どうした?」
「………?…………いや…別に……特に……。」
隠し事が至極苦手らしい。視線はあらぬ方向を向き、焦点が定まっていない。
「心配事があるなら相談でもなんでものってやるが、何かあらぬあったのか?」
「……普通…ノックする……よ……。」
心当たりが無い。というか意味がわからない。
「特に風呂場とか!」
いきなりぐいっと胸倉を捕まれるが大した力は無いから主の方が引き寄せられる形となったが。
「……風呂場?…人間は裸体を晒す事に抵抗を持つのは知っているが…別に嫌がる様子が見られなかったのだからな。」
「違うって。別に裸とか裸とか裸とか………。」
語尾を濁しながら、主が真っ赤になって俯く。このままいくと泣き出す恐れがある。
「んーっと…何か我が不純なことをしたのならば謝るが……。」
「と……人の部屋を覗くときはノックするのが…当然・・…なの…。」
「……なるほど…しかしあれは主様の部屋ではないのでは?」
「うぅぅぅぅぅぅぅ。ああいえばこういうんだから………。」
あ、珍しく怒っている。なんで怒りが過剰な域に達すると泣き出すのかそのメカニズムがよくわからないのだが。
「……ぬ…分かった、我が悪かった……。」
「………ごめん…。」
「…ん?」
なんか今日の主はどこかブルーだ。いつもの調子が見られない。
何故謝られたのかは分からないが、それきりだまりこんでしまったので放っておくことにした。本人もそれをのぞんでいるようだし。
居間に行けば、従妹君がテーブルにビタっと上半身を投げ出していた。
「…どうしたんだこの家は……。」
「暑ぃ……。」
扇風機は主が蹴っ飛ばし、面が取れて羽根があらわになっている。あれを回すのは非常に危険だ。
エアコンは主が20℃という地球温暖化の手助けをしていたら、煙を上げておかしくなり始めた。
除湿機は主が寝ぼけて冷凍庫の中にしまって(しかも丁寧に水に濡らして)使用不可となった。ほんとに寝惚けてんのかとも思える行動だが。ちょっとなんかの病気かも。
つまりこの熱波の根源は主にある訳で、等の本人は一番涼しいと思われるベランダで黄昏状態。
従妹君は水の入った袋を頭にあて、勉学に勤しんでいる。半分機能は停止してるように見えるものの、手だけ動いてるのが見える。もろ汗だくだ。
「…大丈夫か?」
「んん………暑い……。」
従妹君は人一倍に暑さに敏感なわけだから、その苦労が忍ばれる。
ただ自分にできる事など残念ながら何も無い。
麦茶を注いでやって、居間を後にする。人が少ない方が気温は低いだろう?
自分の部屋に戻って、改めて考え直す。
確かに、部屋に入る意思を告げてから入るべきだろう。これからは…きちんとせねば。
というか1ヶ月近く前の話を引っ張り出されたわけか。普通の人間にはわからないんじゃないか?確かにあの驚き様からして本人の記憶にはこびりつくだろうが、見たほうから見れば…。
とすると、何か別の理由があって黄昏ていたということになる。初めから気づくべきだったのだろうが。
あの釘打ち銃で打たれたら貫通しそうなほど柔らかい性格の主がそうとう凹んでるとなるとかなり深刻な問題っぽい。
突然ドアが悲鳴を上げて開いた。
汗だくになってバスタオル1枚とかいうアリエナイ格好で現れて、蛙の首をしめたときのように、喉の奥から黒い声をひねり出してくる。
「お湯が……鬼畜すぎるほど熱いよ…。」
確かに不意にドアを開けられたか死ぬほど驚くのも分かった様な気がした。

*  *  *

きとが人化してから例の顔合わせがあった次の日の午後4時。
学校の終わりに間に合わなかったため正確には5時を過ぎる結果となったが。
「ん。1時間遅刻。」
酷く似合わない仏頂面で、言ったとおりの1時間遅れで来た私をウサ耳が出迎える。
腰に10歳未満の子供が絶対に持ってはいけないもの、黒く鈍く光っている拳銃がいやでも目に入ってきた。不似合いだし、情緒不安定だからもたせるのはめちゃくちゃ危ないと思うんだけど。
「や。」
この前決めたとおりに置いてあった筈の机が四散している。特に何も入れてなかったから机が倒れているだけだが、吹っ飛びの威力を物語るかのように、壁にひどい凹みがあった。
そんな中に棒立ちになっていたスライザーが手を挙げて挨拶してきた。
「プロレスごっこでもしてたの?」
「警部の寝相が酷くてさ。」
スライザーがちらりと警部ことウサ耳を横目で見る。
「耳に踵落し入れたスライザの所為でしょ!」
「んなことした記憶は無いんだけど。」
「とにかく私は悪くないの!」
これ以上深入りすると命が危なさそうなので、二人を引き剥がすことにする。
「んで…なんで私を呼んだの?」
「んぇ?」
ぐいぐいとスライザーの羽根を引っ張っていたウサ耳が間抜けな声で反応してくる。その隙にスライザーが羽根を一振りして、ウサ耳が見事にすっ転ぶ。
「痛ぁぁぁぃ!何すんの!」
「そっちが勝手に転んだだけじゃ…。」
「むわあぁぁぁぁ!バカぁぁぁ!」
埒があかないので、喧嘩が終わるまで机に座って待つことにした。
30分近くしたら(ちなみに喧嘩は終わっていない。)田代が現れた。意表を突かれたので机から落ちそうになったけど。
「んれ。何してんの。」
「…さぁ…。」
気が付いたらウサ耳がスライザーを押し倒してその上に馬乗りになっている。こんな子供が仮にでも男に勝つ要素なんて1つしかない。
その手に拳銃を持っていた。
ウサ耳は真っ赤になって泣きながらゴツく光る銃を振り回している。こんな光景二度と見られるかも分からない。写真でももってきていればなんか賞取れそうな光景だった。
「うぇぇえぇぇぇぇぇぇえん!!バカバカバカ!!」
「おい………落ち着け……まず持ってる黒い蛙を下ろすんだ。」
「何が蛙!昨日と同じ手には乗らないんだからね!」
てことは昨日もこれと同じ騒ぎがあって、その策が通用したということ。
興奮している犯人に殺されかけているのに、あくまで冷静を装って必死で説得しているスライザーを尻目に、私は流れ弾に当たらないように倒れてる机の影に田代と身を潜めた。
「どうする………?」
「どうにも………。」
なんか同情したような目で見ている様な気がするのは気のせいだろうか。
「殺す!こいつは殺さなくちゃダメだぁ!!」
「落ち着け!落ち着いてくれ!ここでいま僕を殺したら刑務所に入って一生出てこれなくなるから!」
「少年法は被告人の味方だから大丈夫なんだよ!覚悟!」
……さりげ黒いこと言ってるこの子供。
スライザーの死亡フラグが私の頭の中で勝手に立った。冗談抜きで。
安全装置を慣れた手つきで外して、胸から弾倉を取り出してこれまた流れるような手つきで装填している。
「……ドッキリじゃなさそうだな…。」
「…ドッキリだと思ってたの…。」
「仕方あるまい…。」
田代が呆れ顔で立ち上がる。
確かにこんな死に様じゃスライザーも浮かばれないだろうな……。
しかし田代はどう止める気なんだろうか。
彼は立ち上がると手を暴れるウサ耳に突きつける。背広の背中から空気が逃げ出しているかのようにばさばさ揺れる。
「雷」
途端にウサ耳の体が雷を喰らったかの様に耳まで硬直する。そのままゆっくりとスライザーの胸へと倒れこんだ。
「………田代…助かった。」
胸にウサ耳を抱いたままスライザーが半身を起こす。死に瀕していた訳だから無理は無いが声が酷く震えていた。顔も真っ青。どうやら本気でやばかったらしい。
「はぁ……。もっと躾ておいて欲しいな…。」
「……こればかりは無理だ…。」
スライザーは全く気づいていないというか、受け入れているというか当たり前のものを見たかのような様子で、田代と昔からの友達であるかのように接している。
自分だけ仲間ハズレにされたような気分でそのばに立ち尽くしていたら、スライザーがそれに気づいたか慌てた様な感じで声をかけてくる。
「ごめん。ちょっとごたついちゃったかな。」
「うん…でもそれなりに楽しそうだったね。」
「ふふ……上神はこれくらいが普通だからな。」
「昔から子供は苦手なんだ。」
「う…上神?」
聞き慣れない言葉を耳にし、咄嗟にきき返す。田代がニッと笑ってその質問のもっともピンと来る解答を告げた。
「こいつの本名だよ。」

警部は1時間ほどして目を覚ました。目を幾度となく瞬かせ、周囲をキョロキョロ見渡す。
「……あれ…。」
「おはよう。」
上神が嫌みったらしく言う。こういうのが喧嘩の発端だと思うんだけど。
「あ……ごめんね…。」
その顔を確認した瞬間俯き耳を垂らしてそう言った。
「僕は殺されなければ怒らないから安心していいよ。」
「………ぇぅ…。」
ひどくとがった刺が無数に入っていたような気がするが、気のせいだろう…きっと。
「それで…なんで私を呼んだの?」
ぐっと顔を近づけて問い掛ける。ウサ耳はひどく怯えたように身をすくませる。自分のしたことの罪深さを弁えているのだろう。
「ん………田代から聞いた方が早そう…。」
拗ねたように視線を逸らしながら、田代を指差す。
「なんで俺が…。」
「じゃあなんでスライザが生きてんの?」
「訊き方が怖いよ。」
確か田代は変な呪詛みたいなの唱えてウサ耳を昏倒させたんだと思った。あれがなんなのかは怖いからまだきいてないけど。
「んー……俺たちは友達だったんだってさ。」
頭をがりがり掻きながら、物分りの悪い生徒に教えるように田代が言ってくる。失礼な。
「友達?」
「そ。友達。」
真顔で言ってくる。場所が悪ければ精神病院行きモノの顔と台詞。怖い。
そんなことを知ってかしらずか、表情をピクリとも変えずに田代は続ける。
「友達って言っても昨日が初対面じゃない。」
「それ以前に会ったことがあった。」
「んぇ?」
そんなことは一切無い。こんな物騒なものが体に備わっていて、背中から人を吸い込みそうな真っ黒な蝙蝠っぽい翼を生やしたヤツなんか誰が一度でも見たことあるってもんだ。
「そんなことあるわけ無いよ。そんな…物騒なの見たこと無いし…。見たことあったら絶対忘れないでしょ?」
「じゃあ何であの時倒れたんだろうね。」
上神がうっすらと笑っていってきた。この瞬間に初めてウサ耳の気持ちが分かったような気がした。こんな腹黒い笑顔始めてみたよ…。
「嫌な形で封印されてたんだろうね。記憶が。」
ウサ耳が落ち着いたのかようやく口を開く。
「んーきっと良からぬ物見ちゃって、上の人たちがこりゃいかんと言ってあわてて…。」
「上の人?良からぬ物?私って何だったの?」
「むむううう、だぁかぁらぁ……。」
そういってウサ耳が地団駄を踏んで涙目になって今にも襲い掛からんばかりの形相になる。もうちょっと言葉の組み立てを考えてから発言して欲しいな。
「僕が15歳の時に君がきたんだよ。研究所に。」
上神がウサ耳をなだめるように言う。翼の毛づくろいをするかのように撫でている。
「僕がこんなのんなったのは元はといえば、奴等の所為なんだよね。僕は恨んださ…こんな事をした奴を死ぬほど、ね。」
人々を切り裂く悪魔。逃げ惑う人々の悲鳴をジャズを聞くかのように楽しみ、断末魔を最高の笑顔で見る。血の通って数秒前までは活発に動き回っていた人間が次々と肉片に変わる。そんな光景がまた頭をよぎる。
「あの……さ…。」
「うん?」
私の物を言いたげな視線に気づいたのか上神がコチラを見据える。
「人……殺してないよね……?」
「殺した。」
思いがけない即答に目を瞠って上神を見た。
「……自分をね。」
うっすら笑みを浮かべている目の奥に何が映っているのか、はたや何を考えているのか…どんな過去をもっているのか想像もつかない。何も無いかに見える。
上神は突然肩を落として、まっすぐに私を見る。
「主が最近…といっても今日昨日の話だけど、思い出してる事は偽りだよ。僕は誰も殺してなんかいないさ。…そんな度胸無いしね。力はあったけど血を流さないで穏便に済ませようと思っただけ。」
「そこで元に戻るんだけど…。」
また田代が頭をガリガリ掻いて入ってくる。劇で一番難しそうな役をやらされた様な顔。きっとそうなんだ。
「主の叔父さんの事。」
長い長い前置きの末ようやくたどり着いた本題…。これをきくために何時間待ったことか…。
「君の叔父さんは山奥に研究所を作って人外を開発していた。……俺とか上神とかだ。」
「…何それ…?私そんなの知らない…。」
「信じられないかもしれないけど事実だ…まぁ信じなくてもいいけどな。」
気が付いたらウサ耳がコーヒーを注いで来ていた。なんというか頑張って運んでる姿が微笑ましい。
コーヒーカップの一つを右手にとって左手で偉そうに人差し指を立てる。
「そして上神が言った通りに主がうちにきたわけだ。」
「…うん……。」
普通に話を大人数でするのが苦手みたいだ。なんだって結末を先に聞かされる羽目になったのだろう。
「それである日のことだった。……人外…彼らの一人が暴走して人を殺しまくったんだ。」
「………。」
フラッシュバックにあった、悪魔…。
「そのとき俺たちはどっか別の場所…どこだっけな…。ま、どうでもいいか。…にいたから助かったんだけど…。」
「生存者が居なかった。」
ウサ耳がまた突然入り込んできた。
「ねぇねぇ。すごいよねー。田代って魔法が使えるんだよ。」
「え…………ぅ…ぅん…。」
空気のくの字も知らない調子で割り込んでくる。
「…魔法が使えるって……田代って人間でしょ?」
「……あぁ…そうだ。上神もな。」
「ふぅん………。私って途中参加だからそういうのないの?」
なんとなく仲間ハズレのような気がしてきいてみる。
「生存者無しって話だったんだけどね。」
どっからか取り出したショートケーキを美味しそうに貪ってる(劣化表現)ウサ耳が言った。
「問題はなんだ主様がその襲撃の瞬間を覚えているのかなーって。」
「ぇ?」
教えたつもりはなかったのに何でこの人知ってるんだろう…。
「はは♪この耳に嘘はつけないのよー」
「嘘ついてないから…。」
「ついでに隠し事も。」
ウサ耳を見ると、さっきあったショートケーキが消えている。そしてその名残がウサ耳の口の周囲についている。早い。

-----------------------------------

結局、そのときはそれ以上はきけなかった。
なんかスッキリしないことだらけだったが大方掴めたような気がする。
私もなんか危ない能力持ってんだって…。
生暖かい風を頬に浴びて、夜景をただながめている。
あれからずっと集合がかかっていないから、家に厄介なのが1人増えただけで他になんら生活に変わりは無かった。いや…レミが同じクラスに転入してきた。確かに同い年に見えるけど…。

今日で休暇は終わり。

これから騒がしい未来が待っている。楽しくもあって悲しくもあって…怖くもある…。
どうして動物達が人間になったのか。
叔父の経営していた研究所は何が目的だったのか。
そして、保護及び対策課…通称保対課の存在意義。
そして、よく考えてみれば想は叔父の娘だ…。
そんな謎がただ自分の周囲をただ闇雲に回っている。
…ただ一つだけ分かったことがある。
あの日のことから叔父の遺産の整理してみた。
それを後悔しているかといわれれば分からない。
だが少しばかり楽しみでもある。
今までの生活では決して望めなかった…何かを。
背後にある暖かい物に触れ、広がる未来に夢を託して。

霞「パクリの宝庫だね。」
弐「パクリというより影響力がむやみに強いんだ。」
霞「このままいくと誰かが狼に変身しそう。」
弐「……………。」
霞「あれ?ズボシ?」
弐「んにゃそんな事は無いはず…。多分。」
霞「そうかな。」
弐「そうともさ。」
霞「これからの展開としては、ガチ戦闘物路線か、ガチ恋愛物路線かそれともファンタジー路線か。だね」
弐「戦闘物とファンタジーはかぶると思うんだが。」
霞「本当におおきくわければ、戦闘物と恋愛物と推理物に分かれるよね。」
弐「大体が複合体だけどな。特に戦闘と恋愛はかぶる。」
霞「推理は難しいからね。」
弐「ま、後のことはじっくり考えましょっと。明日からいつものに戻るんだし。」
霞「明日からサブタイトルつけようね。」
弐「めんどそう。」
霞「ノシ」
弐「ノシ」

霞「ブログランキング 壱日ワンクりおねです。。。
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  1. 2008/07/19(土) 19:50:33|
  2. 保護及び対策課シリーズ
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保護及び対策課その七

弐「夏を征すものが人生を征すらしい。」
霞「初期は受験だったのに、人生に幅が広がったんだ。」
弐「結果的にそうなる。」
霞「うん。」
弐「ま、弐人は作家志望だから最悪高校行く必要ないんだよな。」
霞「そうなの?」
弐「……知らん。」
霞「↓でストック分を出し切るそうですー。だから次回からはまた座談会になるのかな。」
弐「弐人の製作速度が間に合えば連日更新だな。」
霞「死にそうだね。」
弐「考える俺のほうが大変だ。」
霞「ん?」


その7
スライザーによるR-15指定されそうな光景を目の当たりにし、卒倒した主を抱えて救護室を探していた。そんなものはなくとも、休憩室かそんな所はあるだろう。
仮眠室を見つけたので適当に主を寝かせる。
常識離れした主ではあるものの、やはりそういうところを抜かせばただの女の子だ。椅子ごと倒れたから頭を打ったか心配であったが。
給湯室で手ごろなタオルを濡らしてきて、主の額に載せる。寝返りを打たないことを願う。
しかし、結局人外が生まれた事に関する理由などは聞くことができなかった。一度たずねてみたものの、あのウサ耳はこれが当然のことかのように『なんで?』と小首を傾げてきいてきた。危機感というものが無いのか。下手すれば生態系が崩れて、地球が崩壊する可能性さえあるのに。あの子供には分からないか…。分からないか。下手すれば泣かせてしまう。あれが上司なのか?
主が声を上げたと思ったら寝返りをうった。温もりの濡れタオルがぺチャっとベットに叩きつけられる。ベッドが涙目だ。
軽く自嘲気味に鼻で笑って、濡れタオルを手に取る。さっきよりはいくらか暖かくなっている。なんとなく安堵のため息をもらす。
給湯室に戻ると、レミが真っ赤になった布をバシャバシャと洗っている。
「お、色男。」
「……なんのことだ?」
こちらを見るなりそんなことを言われた。なんとなく話しづらい。
「ふふふ。寝てる女の子を連れて行くなんて。」
「………。」
なんか違うような気がする。
今度はまた違ったため息を漏らし、タオルを濡らす。
「んー…。」
レミが困惑したような声を出す。
「血って落ちないんだね。」
「うむ…。殺人犯が結構困るのが血のついたものの始末。布等についたらなかなか落ちない上、薬品を使えば簡単に検出されるからな。」
「殺ったことあるの?」
「……いつだかテレビで見た。」
「なんだつまんない。」
誰でも知ってるような雑学を言って後悔している自分を差し置いて彼女は無造作に血まみれの雑巾をゴミ箱に捨てる。
「む。それはまずいと思うんだが。」
「え?なんで?」
「誤解されかねないだろう。」
「別に私そういう趣味ないよ。」
田代はどういう躾のしかたをしているんだろうか。意味がわからない。
これ以上追求すると暴走しかねないので放置しておくことにする。
ニヤニヤしているレミの嫌な視線を背中に感じながら、給湯室を後にする。
…うつ伏せになっていた。わざとじゃないのか。どちらかというと気絶というより熟睡に近い。
さっき抱えることができたのが奇跡であるかの様に感じられる。というか。
「起きろ。」
「ひゃっ。」
頸に思いっきり濡れタオルを叩きつけてやったら、猫が子供に尻尾を踏まれたような声を出した。
「うぅぅ…安眠してる人をたたき起こすのはどうかと思うけど…。」
「今寝ると夜寝れなくなるだろう。」
「う…よく観察してるね。」
夜寝れない主に安眠を邪魔された経験は幾何度とある。あの時は拷問かと思った。
「はぁ……。」
「寝てたって事はあれは演技だったのか。」
「ん?頭打つまでは本気だったよ。」
打ってたのか。今更気づいたのかの様に、後頭部を右手で痛そうにさする。
頭打つまでといえば、あの光景を目撃した後ということだからあれを見てこけたという事になるが…。
「………。」
主が上目遣いでこちらを見てくる。雪の様に真っ白な顔してたもんだからつい気絶したのかと思ったら…これか。
「重くなくて助かった。」
「……む。……うん……。」
それから主は拗ねたようにそっぽを向いた。地雷を踏んだか?
「ぃゃ……別に……。」
「突然抱き上げるから……。ん……。」
それきり主は布団に勢いよくもぐってしまった。
まだ人間には慣れないな…。

* * * *

家に戻ったのが夜8時ごろ。好きなTV番組が終わりを告げていた。
きとには風呂に入らせておいた。1人でじっくりと考えたかったから。
今日の顔合わせ。当然の如く初対面だと思った。しかし見覚えのある顔があった。それもたった6人で3人(きと含)も顔見知りがいるとなるととても偶然とは思えない。
何かみえないところで陰謀かなにかがあるのか。
今日見たあの光景。指第1関節辺りからが白銀のまがまがしい爪へと変貌を遂げる経過。もう見ぬと思っていたあの光景。
どこで見たのか。いつ見たのか。一切覚えが無いが確かに見たことがある。記憶違いなどではない。
そしてあのフラッシュバック。
暗い病院かどこかのガラス張りの手術室。そこでその爪で人を引き裂いている人外。まるで、悪魔のような翼、爪。抵抗できぬまま切り裂かれる人々の血が爪と、私の顔を綺麗なすこし黒がかった赤く染めていく。目に血が入り、目に入るものすべてが赤く見える。その悪魔は、皆殺しを終えると、ゆっくりと私に近づいてきて……もと通りの手を差し伸べてきた。
『逃げよう。』
「上がったぞ。」
バットなタイミングできとが風呂から上がってきた。
「あ……うん……。ありがと。」
「……どうした。さっきからなにやら変だぞ。」
「……そんなことないよ。疲れただけ。」
「そうか。」
従妹…想は既に入っているはず。それならば、ゆっくり入ることができる。
今まで封印されてきた記憶。
何故自分は、スライザー…と田代のことを知っていたのだろうか。思い違いならそれでいいのだが、どこかすっきりしない。
それにあのウサ耳少女。やはりどこかで会った気がする。
ゆっくりと湯船に身を沈める。暖かいぬくもりがどこかから伝わってくる。入浴剤の檸檬の香りが感情に脆くなっている鼻の奥を優しくつついてくる。寝そう。
ここで思い出さなければいけないような気がする。面白半分でついてきたらこれだ。ここで答えを導き出さなければ負けだ。
泣いてる私。逃げ惑う人々に…悪魔。悪魔よろしき蝙蝠の羽を広げ、その白銀の爪で人々を血にまみれた、醜い血肉に変える。
防御用の壁もまるで和紙の様に軽々と爪で引き裂いて、中で怯える人々を片っ端から捕らえて首、胴体、頭…丁寧に3回ずつ刺して肉片へとかえる。
小学生だった私の目の前で次々と人が殺されていく…。
犯人…悪魔…。あの少年…スライザー…。何故か的確に思い出せる。あの狂気に満ちた顔。地獄から出張してきたような容姿にその殺傷能力。彼から見れば人など、ひとえに塵と同じ。
……次々と記憶が蘇ってくる。鮮明に。
突如として激しい吐き気とめまいを感じた。
恐怖。封印されていたトラウマを開放したときに利子よろしくその恐怖は倍増する。
………このままいればみすみす殺されるようなもの…。彼は待っている…私たちを殺すそのときを…、
「ストップ!」
「え……?」
突如として幼い声がかかる。想はここまで幼くない。
湯気が支配した混沌とした視界の中で、ぴょこんと頭から細長いものが飛び出ている影。
「ウサ耳………?」
「ウサ耳っていうなぁ!これでも警部なの!上司なの!」
ピョンピョンと跳ねて地団駄を踏む。そのあと我に返ったかのように私をまっすぐに見つめて人指し指を私に向けてピシっと向けてきた。
「そのまま居ると逆上せちゃうから早く出て!話は後。」
「ぁぁぁぅぅ……そぅヵ…。」
めまいの原因はこれか。
ゆっくりと立ち上がると、タイタニック沈没直前の鼠の様に熱い雫がボタボタと元あった場所へと落ちていく。
ん?ウサ耳がなんでこんなところに?
「さっさと上がって上がって。」
「あっ…ちょっと……。」
引きずられるように、風呂から救出された。救出というよりも、岩の狭間に逃げ込んだ鰻をトングで捕るような感じ……?トング?……………トング?なんでトング?
「痛…………。痛い……。」
「……?大丈夫?」
トングで耳を抓られている。地味に痛い。というよりトングは人を虐げる道具じゃない。
「う……ん……?なんでウサギさんがここに?」
「う……兎っていうなぁ!」
なんとか自我を取り戻し、きいたところ地雷を踏んだらしくもう片方の手で持っていた、ラジオのアンテナで殴られる。なんでそんな微妙なもので殴るかな。ペシペシ叩かれると意外と痛い。
「痛い痛い痛い!」
「……分かればいいよ。」
泣きめで訴える私を見るにたえかねたのか、そっぽをむいてそれだけ言ってきた。
「……それでなんでここにいんの?」
「……国家秘密……。」
「……あの…さむいんだけど。」
「………う……ゴメンナサイ……。」
「…服……。」
「! すぐそうやってバカにして!」
突然キレ初めて詰め替え用のシャンプーでぺちぺちたたいてくる。なんとなくつめたくて気持ちがいい。
その攻撃をかいくぐって小突くとウサ耳は我に返った。着替えを押し付けながら口を開く。
「スライザーの話をきいて慌てて来たの。……止めるためにね。」
「ぇ…?何を?」
「さっき、過去の事思い出してたでしょ?偽の。」
「……うん…偽なの?」
「ふふふ。何かの拍子…多分あいつにあったからだろうけどその時に封印されてた記憶の蓋を止めてるチーズが溶けちゃったんだね。」
なんでずれてるものでたとえるんだろうこの人。
「……偽の記憶って何?」
「本当じゃない記憶。」
「本当の記憶って何?」
「嘘じゃない記憶。」
なんか遊ばれてるような気がする。満更でもないんだろう、ウサ耳がニンマリしている。タオルの解れて取れた糸を丸めてウサ耳の顔に放り投げる。
「わうっ。何すんのバカぁ!」
「いや、別に…。」
なにかとつけてすぐバカとくる。
「…それで、私ってやっぱりスライザーとかと会ったことがあるの?」
「うん。彼の兄妹として過ごしたことがあるみたいね。」
「……?」
兄妹?そんな筈は無い。父と母は幼い頃に死んだが、それからはずっと叔父が育ててくれた。その娘が従妹の想で、それからずぅっと一緒だった。叔父は小学校上がる頃に死んでしまったが。
「そう。その叔父さんのことなんだけど。」
「叔父さん…?」
「どうして死んだか知ってる?」
「……ぇ?」
雷をもろにくらったような衝撃。収まりかけてきた眩暈が悪化する。目の前に居るのが自分よりも年下ということを疑いたくなってきた。
叔父の死。
あの頃の記憶がはっきりとしない。
小学生のころ見ていたアニメのあらすじから、結末までしっかりと覚えているのに、そこだけは穴が開いたかのようにそこに記憶が無い。しかし、今日まで疑うことすらしなかった。
「……………。」
「…………知りたい?」
悪魔とも天使とも似つかぬ笑顔で言われた。
背筋が凍ったタオルのように動かない。心臓の鼓動もペースを上げた。
しかし答えはもちろん一つだ。
「…………うん………。」
「はぁぃ!じゃあ明日午後4時に課に来てね☆じゃ!」
一気にテンションを最高値まで戻して、痛々しくVピースを作って窓から飛び出していった。
そして数瞬後唐突に脱衣所のドアが開く。きとが私のエプロンを着て顔をだした。
「まだか?……なんだもう出てるのか。飯できたぞ。」
「あ……ああぁあぁあっっ。ちょ……っと…う……。」
「ん?急げよ。冷めるからな。」
「………ぅん…ありがと……。」
もうちょっと恥じた方がいいと。


霞「どーいうこと?」
弐「原作/俺 著/弐人みたいな。」
霞「だからおかしいんだ。」
弐「……どこらへんが?」
霞「文もストーリーも。」
弐「…………交代するか。」
霞「…ゴメンナサイ…。」
弐「いやべつに気にしてないさ。」
霞「だって……そのティッシュ箱…。」
弐「普通ティッシュ箱で人は殺れないだろ。」
霞「口に詰め込んで窒息死させることならできるよ。」
弐「首絞めたほうが早いから。」
霞「……そうかな。」
弐「さてとそろそろ御暇しますか。」
霞「ばいばーい」
弐「……ノシ。」

霞「フ゛ロク゛ランキンク゛。壱日ワンクリお願いしますー。
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  1. 2008/07/18(金) 20:34:03|
  2. 保護及び対策課シリーズ
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保護及び対策課その六

弐「明後日から学生諸君の楽しみにしている夏休み。友達と遊ぶだの、勉学にいそしむなどすることは大量にあるだろう。今年の夏はちょっと長めらしい。まぁ後来年にも再来年にも夏休みは来るからボケッとすごそうとでも思ってるとたいてい後悔する。その学年での夏は一生でたった一回きり。ゆえに高校なんかに上がったら、全く違う夏がくるわけだ。友達も、趣味も。」
霞「ふぅん………。で、何が言いたいの?」
弐「…………教訓だ…。」
霞「………ぅん…。」
弐「↓終了の兆しが見えないが、製作停止期間に入ることが稀にあるらしい。」
霞「ネタ出し切ったら2年はやらないかもね。」
弐「…そんな発生遅いのか…?」

その6
何故保護者までが職場に行かなければならないのか意味がわからなかった。オフィスはまぁまぁ広くて、机が適当に並べてある。効率という言葉を知らないような並べ方だ。
「えーっと。此処が今日からのしょくん達の仕事場です。」
そういってウサ耳の少女が叫ぶ。叫んでるように聞こえる。
諸君という単語に達をつけても意味がかぶるからつけるべきではないと思う。のだが。
「向こうからアイウエオ順で座っていってくださいー。」
……気の合いそうな少女二人からなにやら批難という言葉を大量に含めた視線をこれでもかというくらいにウサ耳少女に叩きつけている。
そんな視線に負けたのか、ウサ耳少女は泣き目になって抵抗してくる。
「ち…違うもん…!上の……おじさんが…そ……そうしろって!」
机の上に立って、地団駄を踏み始める。なんというか負けず嫌いな性格なのか。
どうするべきなのか?
「と…とりあえず、好きなところに座るのが妥当だと思うが?」
「猫君に同意。」
「猫君と言うな。」
猫君と田代が提案をする。
彼を猫と言うのは少しばかり違うような気がする。耳にしても、猫かどうかわからない。犬かもしれないし、狼かもしれない。はたや麒麟かもしれない。
とりあえず皆で猫というのだから恐らく猫なのだろうが。
「……でも……。そしたら……オジサンに怒られちゃう…し……。」
ぐすぐす言いながら、ウサ耳少女が抗議してくる。
「……無邪気なウサ耳の幼女を怒鳴り散らすような人外はここにいないと思うんだけど…。」
「うぅ………でも…。」
フォローしたつもりだったが、どうやら逆効果みたいだ。子供の気持ちはよく分からないな。自分もそうだったわけだが、もう思い出せない。
「大丈夫だって。気づきはしないって。」
主が楽観的に言う。何故だか彼女が言うとどんなネガティブな言葉も、ポジティブに聞こえそうだ。
「…………うん…。」
拗ねたようにウサ耳少女はそういって、うつむいた。そしてこちらを見て、
「私は幼女じゃないんだから。」
と、言ってきた。
背が低くて、顔と目を真っ赤にして、拳を握らせ震えている所を子供と見るなというのが無茶というものと思う。

田代は大学のレポートだのといって帰ってしまった。
余った席に腰を下ろす。椅子は柔らかいがいずれかぺちゃんこになる。それが柔らかい物の使命だ。
「スライザー。」
どういう因縁からか、隣となったレミが話し掛けてくる。明らかに不自然だと思われるスーツが異常なくらい似合っている。
「爪はどうしたの?」
「爪はいつも出しておくと危ないからいつもはこうやってしまってる。」
自分の意志で爪は出しいれ可能で指の第1関節あたりから出てくる。ただ、これは少しはじめての人には刺激が強すぎる。分かりやすく言うとグロテクスだ。
関節がぱっくりと餌を待つ鯉の口の様に開きそこから、白銀でうなるように曲がった爪が出てくる。全く痛くは無いのだが、出血を伴う。それがひねくれたことに少量ではない。
「みせて。」
と、簡単そうに言ってくる。この一見どころか中身をみても普通の少女のどこが人外なのであろうか。
「本当に?いいの?」
「くどいな。くどい男は嫌われるよ?」
「心配していってるんだけどな…。」
実演してみせた。自分ではすっかり慣れたが、彼女は分からない。
だが、その出血をみてもレミは臆することもなく興味津々といった顔で爪を見てくる。向かいの猫さんとそのご主人は真っ青になって硬直しているが、こちらは一向に大丈夫らしい。そのギャップがなんとも面白い。
「……なんとも感想をつけにくいな…。」
「…………。」
主の方は顔が紙のように白くなって、ぼぉっとしている。こういうグロテクスなものは嫌いなのかもしれない。
「間違っても触らないで。指取れるかもしれないから。」
「ははは。オーバーだなぁ。」
笑ってレミに受け流された。当然といえば当然かもしれないが。
爪を出してない右手でまだ開けてない缶を手にとり放り投げる。それを爪を出してある左手でキャッチする。というか、切り刻む様に見えなくも無い。缶は紙のように千切れ、中身の炭酸の茶色い液体が危ない液体の如く床に落ちシュワシュワと音を上げる。
「わぁかっこいい!」
初めてタケトンボを見たような子供のようにはしゃぐレミ。
どたんと音がしたと思ったら主が卒倒したようだ。猫君が慌てて彼女の元へ向かう。
流石に自分が元で倒れてしまったわけだから、何もしないのは後味が悪い。
猫君に続いて、彼女のもとへ向かう。
「……あまり過激なものを見せない欲しかったんだが…。」
「あぁ…ごめん。大丈夫みたい?」
「頭を打ってなければいいんだが…。救護室に連れておくとする。」
それだけ言って、猫君は軽々と彼女を背負うとどっかへ行った。彼に場所がわかるのだろうか。
「わあぁぁ!誰!?」
悲鳴に近い叫び声が広いが決してそこまで広くはない部屋に響き渡る。
「こんな汚しちゃって……叱られるの私なのに……。」
ぐすぐすと無くウサ耳少女をなだめるようにレミが一緒に自分のぶちまけた、血とコーラを掃除をしている。
なんだか聞きたいことが無数にあるものの、自分の行動が多くの災難を呼んでいるようだ。
泣きじゃくるウサ耳に近寄り、同じ目線になるように足を折る。そしてその後、耳の間を撫でてやる。
「ごめん。後でなんか奢ってあげるから…泣き止んで」
「………カロリーメ○トフルーツ味…。」
「………分かった…。」
突っ込むべきなのだろうが、敢えて無視する。
それでもまだ泣き止んでくれない。レミの手際のよさからもう既に血染みとコーラは処理が完了している。
「危ないものはしまってね。」
レミが小声で教えてくれなかったらいくら貢ぐことになっていたことやら。

「僕、家が無いんだけど。」
「うん。私も。」
皆帰ってしまった後で、2人残ったのはなんの宿命なのか。
「コンビニが直ぐ近くにあるから買いにいこ。」
ウサ耳が背広をぐいぐい引っ張って提案してくる。ここで承知したら負けだ。
「え?何を?」
「カロリー○イト。」
「そうだっけ?」
「うぅぅう…子供だからってバカにしてぇぇ…。」
「わわ、分かったって。だから泣かないで。」
「じゃいこ」
子供はずるい。誰があんな恨めしげであるにも関わらず、無垢な上目遣いで送ってくる視線をくらいながら、あそこで断ることができよう。全知全能の神でも不可能に違いない。根拠は無いが。
手をむりやり引っ張られ、夜道を歩き出す。
後姿を追いっていたら、彼女の背広のしたのあたりからちらちらと白いふさふさした物体がくっついているのに気づいた。
「ぴぎゃぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああ!!!」
ごみかと思ってとってやろうとしたら突然子供とは思えないが子供の悲鳴をあげた。そして、数瞬後にその白い物体が彼女の尻尾だったときづいた。
「あ、ごめん。」
「うぇぇぇえええええん…。」
街灯はあるがそれでも暗い。それでも人通りは多い。
周囲の目に自分はどんな風に映っているか。
「あぁあわ、ごめんごめん。尻尾だなんて思わなかったもんだから。」
「……ぅぅ……。」
宝物でも扱うかのように優しく尻尾を撫でている。
「…………バカ…。」
「……2つ買ってあげるから泣きやんで。」
「むんぅ…子供だとおもって…。これでも私は人間の歳で21なんだからね……。」
どう見ても、どう考えても10にも手の届かない子供だ。頭にあるものを見なければ。
「バカァァぁ!」
何か堅いものがとんでもない速さで顎に当たる。呆気にとられてたから反応ができなかった。そうでなくとも早かった。
少しばかり宙を舞って勢いよくアスファルトの道に腰をぶつける。
「いてて……。」
「うわぁぁぁん!スライザーのバカァ!」
そんな事を言ってウサ耳はもと来た道を走っていった。
顎と腰の痛みに耐えながらなんとか体を起こす。彼女は課に帰ったのだろう。
顎に触ると痛みが走る。かなり強く殴られたようだ。あざができている。口の中に血の鉄分の多く混じった味が広がる。
どうやら拳銃で殴られたらしい。あんな少女に持たせておいて大丈夫なのか?
通りがかりの残業(酔い及び禿げ属性)サラリーマンに助けられ、ようやく立ち上がると彼女の散らした涙を頼りに道を戻り始めた。

弐「このクソあついなかお疲れ様です。」
霞「ふぅ。」
弐「弐人はこのクソ暑いなか、長袖長ズボン(そのしたに半そで半ズボン)とかいう格好で、手を裾の中にしまってすごしてるもんだからめちゃくちゃ顰蹙(ひんしゅく)かってるわけ。」
霞「……見てるだけで暑苦しい…。」
弐「少しは回りに気を配って欲しいね。」
霞「本人如く、汗が風に当たると涼しくて気持ちいいとか。」
弐「でも、汗臭いわ暑いわ動きにくいわでマイナス面の方が多い気がする。」
霞「………そうだね。」
弐「……さてそろそろ汗でコップ2杯満たされたんで、御暇しましょっと。」
霞「オヤスミぃ。」
弐「ノシ。」

霞「1日壱クリックお願いしますー。命託しますからー。・゜><゜・。
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弐人「暑くない!汗くさくない!動きにくくないわぁ!」
  1. 2008/07/17(木) 21:00:35|
  2. 保護及び対策課シリーズ
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保護及び対策課その伍

弐「ふわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああぁ……。」
霞「あくびがひどいね。」
弐「眠くて眠くて…………Zzz……。」
霞「また今日も私なのかな………。」

その5
見つかっていた…。
…警察が来た…。
夜時。主がエプロンをしてノリノリで料理している時。
しかもインターホンではなくノックだ。まるで、早くでないと扉を壊さんとばかりに叩き鳴らしている。ご近所の迷惑も考えてほしい。
「あーきと出て。」
「…本気で言っておるのか…?」
まだ自分の口調に慣れていないがなんとなく意味がわかる(ほとんど変わらないから当然だが…。)らしく主は小さく笑う。
従妹君が面倒そうにパタパタと駆けて行った。
「ぇっ」
数十秒後に扉を開けた従妹君の驚いたような声が聞こえてきた。そう…まるで…自分と初めて出会ったような…。
「き…きと…君…呼んでるよ……。」
まだ適応しきれていない従妹君が無理に平静を保って言ってくる。
………。なんで自分が居るのを知ってるんだ…?
「お。きと君初のお客さん~」
非常識者の主が興味を持ってしまったらしく包丁片手にバタバタと駆け寄ってくる。なんとなく包丁がその美麗な顔に似合っていて怖い。エプロンの影響ならいいんだが…。
恐る恐る玄関までたどりついて、覗き込むと若い男がいた。なんというか…さえない顔だ…。コートのポケットから黒い手帳のようなものが覗いている。警察手帳だろうか。
しかし……そっちではなかった。
「あ……ほんとだ…。」
声のするほうを見ると、自分に次ぐ非常識なのがいた。
…子供だ…。女の子だ…。背が自分の腰くらいしかない。
だが、口調や顔に幼い感じはあるものの、何故か年下に見えない…。なんだろうか…これ。
その小さな体に似合わぬ…驚異的にぴったりなスーツ…。胸には警視庁の勲章が見える。
「名前を聞いていいです?」
小首をかしげてきいてくる。
しかし…そんなことはどうでも良かった。
もっと問題な点があった。
ウサ耳だ…。
ここは地球ではなくなってしまったのだろうか…。
「…一応…きとで通っている。」
「はぁ…漢字はどう書くんです?」
「ひらがなでいい。」
「助かりますー。漢字は難しくって…。」
…なんだこれは…。
ウサ耳幼女は妙に上手い字で手帳に何か書いている。
そして、こちらを見てかしこまった顔で言ってきた。
「明日あいてますか?」

税率の引き上げによって起こった運動の煽りを受けて警視庁はこじんまりとした場所に移っていた。
生涯来るはずではなかった場所であったが…仕方あるまい。
この横で楽しそうに学校の制服でいるのは保護者として同伴している主である。
自分に耳と尻尾が無ければ逆の立場ともいえるのに、なんでまた…。
広い会議室のようなところに通された。
そこには例のウサ耳幼女がいた。
「お、来た来た。」
そう言って、可愛げに手を振ってくる。そして、とっとこと歩いてきて、
「これ着てね。」
と、折りたたまれた服を差し出してくる。ん?スーツか。
広げてみると、このウサ耳が着ているのと同じ物のようだ。
「…今か…?」
「もちろん。」
表情を微笑のままぴくりとも動かさずに即答してくる。
……そこで着替えるのはまずいと感じたのでトイレで着替えた。
なんというか…締め付けられるような感覚が最初あったものの直ぐ無くなった。サイズはぴったりだ。むしろ、この服がぴったりになるように伸び縮みしたような感覚であったが…。
「わぁ~似合ってるー。」
主が目を輝かせて言ってくる。彼女の誉め言葉が皮肉に聞こえるのは自分だけであろうか…?
「今日は対策保護課の面子の顔合わせだよ。」
ウサ耳少女がそう言って来た。
…自分はまだそこに入ることをきめてないんだが…。
だが、自分に決定権が無いことなど、心の奥底…どこかでわかっていた。
…指定された席に二人でつく。
「どんなのがいるのかなー。あの子みたいに可愛いコもっといるかなぁ。」
なんてまるでクラス割り振りの発表のときの生徒の様にウキウキしているのもいる…。
がちゃりと扉が開き、思わず身構える。
入ってきたのは、少年…。自分も少年なのか?
なんだか、魔法に掛かったような気分でぼーっとしてたら、主は別の反応を示す。
「かっこいいねー。」
彼の背中には…いわゆる蝙蝠のようなちゃいろがかった翼がある。そして手にはまがまがしく曲がった銀色に光る爪があった。外見だけでは凶暴そうな容姿だが…。
「あ…と、ども…。」
彼は困ったようにそう言って自分の席についた。
がちゃと再び扉が開く。
…女の子…だ。容姿は…なんの変哲も無い…ただの少女だ。
それに追いついて、大学生らしき若い男が顔を出す。
…そっちもただの人間だ…。
「わー猫耳かわいい。」
その少女はそんなことを言って自分の猫耳を撫でてくる。
「な…。」
「…でしょ?この子もう可愛いんだよー。」
「私もほしいなぁ…。」
何か…自分の知らぬ間に勝手に会話が発展している…。てかうちとけるのが早すぎる。
大学生風の青年は別に止めようともせず苦笑いして自分の席につく。
それに気づいた彼女は、そさくさと彼のとなりへと行く。躾がちゃんとなっている。
…なんでこんなんがこの部屋の中に2人も居るんだろうか…。ある意味運命かもしれない…想像したくも無い。
「えーっと。これで全員ですね。」
そうウサ耳から言われたときはなんとなくほっとした。
だが、隣の主は音が聞こえるくらいがっかりとした。ここはそういうところじゃないんだが…。
「今日集まってもらったのは…っと……顔合わせ…と………よ…読めない…。」
……本当にこれで大丈夫なのか?
主が話し掛けてくる。一応会議らしきものは始まったんだけど…。
「んーまだまだ子供だね。」
「……う…うむ…。行く末が心配なのだが…。」
「うん。楽しそうだね。」
…人の話をきいているのかこの人は…。それとも楽観的なのか…。
「えっとコードネームを決める…らしいです………。」
カタカナが読めないのかこの人は…。
「コードネームだってカッコイイねー。」
「……かっこいいのか…。」
主の感覚は酷くずれている。こんなので学校で苛められないのか…な。
「えっとそこの、翼の……そうです。」
蝙蝠翼の少年が反応する。
「んー。見た目どおり空飛ぶのが特技みたいですー。」
「……一応狩りも出来ます。」
普通の人間が出来ないことを特技と呼んでいいのか…?
「んー……お兄さんのコードネームはねぇ…。」
ウサ耳が考え込む。つか此処で即席で作るのか?
「スライザーね。」
「…すらいざー?」
……なんだこれは…。スライザーってなに?
「え……だってその爪がかっこいいから…。」
「理由になってないように聞こえるんだけど…。」
完全に戸惑った彼…スライザーが答える。…今すぐ立ち去りたい気分だ。
「す…ら…い…ざ…ぁ」
理不尽とはいえ、なんとなく子供の喜ぶ…カッコイイ名前だ。
「んーっと次はそこの…冴えないお兄さん」
「俺もかっ!?」
なんというか、見たまんまずばりというな…この人…。
今の反応からして人外は隣に暇そうに座ってる彼女なのだろう。外見は普通の美少女なんだが…。
「んー面倒だから本名でいっか。うーんと。田代君か。」
明らかに年下の少女から君付けで…。
「………。」
本人とて微妙なところだろう。
面倒な名前は避けられたが、いつもとかわらないって言う…。
「うーんと次の人…。」
「はい。」
「んーっと。見た目どおり泳ぐのが得意みたいです。」
どこらへんが見た目どおりなんだろう…。見た目はただの可憐な…?少女なのに…。
「うーんと…。………。」
さっきはやたら興奮でもしてたのか、さっきとのギャップがすごい。ただ、黙っていつつも、瞳の奥からわくわくというような視線が湧き出ている。
「レミなんてどう?」
「れみ?……うん。いいね。」
期待通りのような声を上げた。…彼女の隣からは少し恨めしげな視線が送られている。
「うんじゃ、そこの猫耳。」
「む。我か。」
とうとう来てしまった。できる事ならすぐ帰って暖かい布団で寝たいのだが…。
「んーっと。特技は昼寝ねぇ…。」
…なんだそりゃ。恥ずかしすぎる。
犯人であるだろう主にきつい視線を送ると、少しおびえたような目をした。
「あ…だって……。…ごめん…。」
「……確かに…我には特技といったものが無いな…。」
素直に謝られたので、返事に窮してしまった。
「名前は面倒だからきと君のままでいっか。」
「お、やったね。」
どの辺がやったなのか分からないが…まぁマシか…。
「えっとお次はっと…。」
主の顔は合格発表のときのような緊張した面持ちになる。
「きと君のご主人だから…主様でどう?」
………………はぁ………。
さっさと帰って、今日のことはわすれて永遠の眠りにつきたい……。
「うん…まぁいいかぁ…。」
流石の主も渋い顔だった。自分だってこうなる。はず。

そんなネーミングセンス零の彼女の命名によって新たな職場を与えられた彼ら(なんで保護者まで?)であった。

弐「Zzzz…。」
霞「おやすみ……。」

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  1. 2008/07/16(水) 22:38:18|
  2. 保護及び対策課シリーズ
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保護及び対策課その四

弐「昨日は寝ちゃったんで未更新。今日は寝そうなんで早め更新しておくそうで。」
霞「ふぁ……ねむ……。」
兎「Zzzz……。」
弐「……酔っ払いみたい…。」

その4。
大学から帰ると、ドアにチラシが挟まっていた。
魚の彼女には、自分で服を買いに行くように言っておいたので、今出かけているようだが…。
いつもはなにげなくすてるところだが、なんか違和感がある。
軽すぎる。
なんというか…水に濡れたら溶けてしまいそうな…。そういう糊のCMがあったような気がする。気のせいか。うーん。
この究極のエコな紙に印刷された字に目を走らせる。
警視庁…?
警視庁特別公認人外対策及び保護課…?ふざけているのか?いたずらにも程がある。
だが、このぺらっぺら具合から見て、安くはなさそうだし、手が込みすぎている。それに趣旨のわからないいたずらだ。うむ。
人ではないが、人間の姿をした人間離れした能力、容姿などをした人物を目撃したら、110番…。
ただでさえ悪戯などが多く、対応も忙しいのに、対応項目を増やしてやるとは…。誰だ…こんなの…かわいそうじゃないか。
ただちらと彼女のことを考える。
たしかに人じゃない。いくらか昔にヨーロッパにいれば、悪魔憑きとして、裁かれていた事だろう容姿の少女だったが、きちんと人間の姿で、人間どおりの生活ができている。
そんな彼女を突き出すのは気がひけた。
てか、場合によっては捜査に参加?意味がわからん。あっちが一方的に得するだけじゃないか。
…その人外は、警視庁に無害と公認されれば人間と同じ生活を営むことができる。
…何か…絶対に差別や偏見が生まれてくると思う。
生まれないわけが無い。
仮に…仮にだぞ。猫耳尻尾の奴がいたら…自分は距離をおくだろう。
なんとなく…関わると面倒そうだし…自分も…。
うっかりあのことを考えそうになる。あれは自分のこころの奥底に封印してあるものだ。穿り返すようなことは今更したくない。
「た…ただぃまぁぁ。」
間抜けな可愛げな声に顔を向けると、クーラーボックスに、袋を手に下げた、ダボダボな制服を着ている少女…。ほかならぬ彼女だ…。
「たくさん捕れたよぉ。」
嬉しそうにガバと蓋を開ける。
中には、タイだのフグだの普段ありつけないような魚が所狭しとうごめいている。
「…え…。お前…どうやって…?」
そういうと彼女は背中から物騒なものをかっこいい金属音とともに抜き出す。
剣だ。
しかし魚に刺し傷は見当たらないが…。
「てくにっくだよ♪」
謎がやたら多い。剣の仕入先とか。
だが、追求してたらきりがなさそうなのでやめておく。はぁ…。
ちゃっかりと先に家に入っていった彼女を追って中に入ると袋を開封している。
中から見えたのは…。新品のスーツだ…。渡した金で買えるはずも無いような輝き。あこがれる。
「…どうしたんだよそれ。」
胸には何かどえらいものがついてる。警視庁バッチみたいだ…。まさか…?
「黒服のごつい人たちに連れられていったらね、いろいろ説明受けて、質問受けたらからハイっていったら貰ったの。」
幼い子供のような口調で喋る言葉には不鮮明な部分が多い。多分説明も7割は理解できなかっただろう。
というか見られてしまったのか…。こいつが自分から行くとは思えない。
しかし場合によっては、この場合になってしまったのか?
たずねると、
「さぁ」
とだけ。はぁ…。
下着はしっかり買ったらしく、楽しげにその警視庁公認の背広を着込んでいく。
「私が1人めだって。何のことか分からないけど。」
別に嬉しいことではない。それだけ人気じゃないんだ。そうとも。人外なんてそうそう居るわけが無い。
そのスーツを着終わった彼女は得意げにこっちを見てきた。
似合っている。サイズがぴったりだ。ぴったり過ぎる。どんな対応も取れるようにしてきたのか。言っちゃ悪いが暇人だ…。それとも…そういう素材なのだろうか…。だとしたら結構画期的な発明だと思うが…。
しかし…なんか妙だな…。
ネクタイの締め方に苦戦しているのに見かねて手を貸してやったりする。なんだか哀れに見えてくるからである…。
髪が適当にしている割にはきれいにまとまっている。
自分にはよく分からないが、他の連中が見たら羨ましがるのか、妬むのか…。
だが彼女はその辺はまるで無関心に魚を楽しそうにさばいている。
手を血で真っ赤にして楽しそうに包丁を持っているところを見ると危なく見える…。
そう考えて本来つっこむべき使命を忘れ去る。
背広にエプロンもせずに水場で料理している。汚れるのは承知の上なのか、無関心なのか…。よくわからん。
そんな風に考えていたら、なんだか、鯛の頭が残ってそこから下がグチャグチャになってどこが可食部なのか分からんのが出てきた…。箸で食うよりもスプーンで食べた方がいいかも…。
「鯛の生け作りです~。」
……最悪だ…。スプーンでぐちゃぐちゃやってたら内臓が出てきた。生で。
「わ…悪いが……食えん……。」
「んむ?」
彼女は口から、鮪の尻尾を覗かせてこちらを見てくる。そのまん喰ったのか…。
「うーん…やっぱり…人とは食事のあれが違うからなぁ…ダメか…。」
えっと貴方はたしか…群れをなして自分を守る魚ではありませんでしたか。
いつから種類が変わったんだろうか…。
「あ、言うの忘れてた。」
尻尾を処理し終わってから彼女からそう言って来た。
「明日、課に挨拶に行くからね~保護者としてね。」
「ほ…ほごしゃ…?」
なんというか…過酷な運命が待っていそうだ……。

弐「なんつーか、俺自身も結末を考えていない。」
霞「あれ。お兄ちゃんが書いてるの?」
弐「設定ではそうなってる。いや、設定とかなくて、俺が書いてる;」
霞「ふぅん………ふぁあ…。」
弐「最近眠いなぁ……毎日8時間睡眠の健康生活なのに。」
霞「眠りが浅いんじゃないの?」
弐「かもな。」
兎「zz……。」
弐「ちょっと早いけど寝ちゃうか。」
霞「うん……。」
弐「ノシ。」

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弐人「更新履歴。7/7 プロフィール作成。
           7/15 ブログランキング更新です。定着してしまった彼女からお願い。」
  1. 2008/07/15(火) 20:18:05|
  2. 保護及び対策課シリーズ
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保護及び対策課その参

弐「ふはははは。ひれ伏すがいい。参だぞ。」
霞「…?」
兎「…反応に困ってるからとりあえず黙っといて。」
弐「俺なんか悪いこといった?」
霞「……?」

その3
それはいた。
湯気が新たな逃げ道の登場によって次々と溢れ出てくる浴室の中に。
人じゃない。尾びれがある。きれいな青と銀がまばらに散った鱗がこれまた綺麗に輝いていて、尾びれに行くにつれやや赤っぽくなっている。
そして、それを中ほどまでいったあたりからは、人間の上半身が見える。非常に綺麗な線でその体を描いている。掴めばぐにゃといきそうなくらい柔らかそうな色をしている。
しかし…冷静に観察してみれば、それは小さい頃に何十回も読んだ童話に出てきたり、あるRPGゲームには敵として現れたり……とにかく人間ではない。
まさしく…人魚というやつだ…。
小さな浴槽に小さな体をすっぽりと入れ、まるで主人の膝の上を占領した猫の様な表情をうかべ、その人間離れした尾びれを揺らしている。
上半身はただの美麗な少女だが、それ以外は人間ではない。
ただ人間であったら、絶対に視界に入ったらドギリとする娘だ。
それがこちらに気づきに、慌てて尾びれを浴槽に隠そうとしたのだろうが、形は叩きつける形になって容赦なく水しぶきを散らす。
その行為に顔をしかめると、彼女は慌てた様子で弁明をしてくる。
「あわわ……えっとえとえとあのその…こんな尾びれ見えません…幻覚です…そうですとも!」
別に裸を隠そうともせず、全身を使ってそうアピールしてくる。
そんなことするから視線をつい逸らしてしまう。
びっちゃびっちゃと湯を跳ねさせ、真っ赤になっている。
「あ…違う……お願いだから……食べないで……。」
なんといいましたか…この娘……。
俺がそんなはしたない男に見えるのか……?
確かに…自分も裸だが…風呂だし…。
「あ……。」
なんというか自分の立場をわきまえたのか、さらに赤くなって胸を腕で隠すようにして身をよじった。
心のそこでため息をつく。
「なんてこったい…。」

釣りに行ってきた友人が釣ってきて、そのまま生かした状態でくれた魚が1匹減っていた。
仲間が消えたことも知らずに、残り2匹は水槽の中をぐるぐる回っている。
彼女はその2匹とともに此処に来て、気づいたらこうなっていたといった。
どうやら食べないでと言ったのは逃げ出したのがばれて喰われるかと思ったから…?
しかしどうやって逃げたんだ…?
何故か、風呂から上がった彼女には、立派な尾びれではなく、きちんと脚が生えていた。なんとも不思議な話だ。
女の子向けの服なんざ、大学生1人暮らしの身に必要は無い。マニアを除けば。
いつだったか、そういう類の隣人からそういういらんもんを貰ったような気がする。貰った自分も自分だが、絶対に着ないと堅く信じて確かどっかのタンスに突っ込んだはず。
しかし、それはいつだったかの夢と信じてとりあえず毛布を渡しておく。
………だが…女物の服や下着を到底買いに行く勇気なんてない。そういった人脈も無い。
…どうしようか……。
そんなことを考えている最中に、毛布のあったかさを気に入ったのか、夢中で頬擦りしている例の彼女に視線を落とす。
名前なんてきいてもどうせ無いんだろうから無駄なことはきかない。
追い出すなんて野蛮なことはしたくはないが…バイトと仕送りでギリギリの生活に彼女を置いておくわけには…。
「あの…。」
どこか弱弱しいその声に顔を向けると、毛布を体に巻きつけた彼女が俯いている。
唾を飲み、平静を保つ。
「あぁ…別に…追い出そうなんておもわないけどさ…。俺も…ギリギリだからさ…自分のことは自分で養えないかな…?」
随分といいかげんで、ある意味恋人を引き止めるような言葉になってしまった。
そんなこととは裏腹に彼女の答えは予想外だった。
「あ…自分の食料は自分で捕りますから…。海で…。」
思わず、マンションの窓から見下ろせる、東京湾を見た。
せわしなく、大船が行き交い到底魚がすんで居なさそうなこの海で?
「たしかに…綺麗なところではないけど…。」
しみじみと彼女は窓に近寄る。ベランダに出て眺めることができるが、それはさせない。
「透き通ってるような水のところよりはマシ…。」
その言葉に驚き、彼女を見る。
なんだか経験したような顔と口ぶりだ。
「きれいなところに行けば…人間の目に付いて、子供とか漁師に捕られそうになるし…。餌も無い…。」
餌というのはプランクトンのことだろうか。
水の濁りというのは大体、そういう微生物が主なので綺麗なところだと、…うん、そうなのだろう。
自分でそう決め付けて、黄昏気味の彼女の横顔を見る。
それはまるで故郷の海を懐かしむような、そんな顔だった。
しかし…魚が魚を喰うのは共食いにならないのか…?
「…自分の仲間なら多分…分かります。」
なんだか…魚ってのは可哀想な生き物だ。
群れを作ったりするのも、結局自分が生き残るため。
仲間が捕獲されても、一目散に逃げ去る。…そういう世界なのだ…。どんな世界でも。
まるで人間社会を表しているようだ。
そんな風に考えていたら急に彼女が侘しく見えた。
あいつは釣ったか捕ったか言わなかったが…釣ったのなら……結局弱い魚は喰われる運命にあるようだ…。
だが…まだ問題は残っている。
服……よもやずっと裸でいろなんざ言えやしない。
仮にも人間の姿であるが故に、風邪でもひかれたらたまらない。
この方生まれて一度も病気に掛かったことが無いから、治し方などしらない。
だが…女の子の服なんて…買う勇気なんて無い…。
たとえ、愛と勇気と誠を貫いてきた、映画の主人公であろうと不可能だろう。多分。
たしかに男で買う奴はいるかもしれないが、それは勇気じゃない。それだけは言える…。
…これは…もはや夢に頼る他無いか…?
窓を見て感傷に浸る彼女を見てると辛くなったので一声掛けてからその例の服を探しにいった。
不幸か幸か、それはすぐに見つかってしまった。
なんだか…ヒラヒラがいたるところについた、メイド服の類か?
む…無論こんな趣味は持っていないし、友達がダブったからやるとかニヤニヤしながらいってもらって捨てるのももったいないから…。
ひたすら、この服への言い訳を自分の頭の中で組み立て、それを背中に隠して窓へと向かう。
…あぁ…そうか…。下着が無いのか…。
最悪の事態だ…。結局恥を我慢しもってきたというのに…。
居間に戻れば、彼女は実家から持ってきた唯一の1人がけのソファに正座していた。
なんというか…自分が座ったときは随分と小さく感じたのに、彼女が座ったらなんだかやけに大きく見える。
なんだか申し訳ないような表情を浮かべ、こちらを黒い綺麗なビー球をはめ込んだような瞳でこちらを凝視してくる。
「あ…あの…これしか…。」
恐る恐る差し出す。
はぁ…。泣いちゃったよ…。
もう夢中で謝って謝って謝って、なんとか涙を止めてもらった。ああ惨めだ。
「あの……あれが…いい…です…。はい…。」
彼女の視線の先には高校の時の制服があった。
馬鹿みたいに高いくせに着心地が悪かったため、不評であったが…今改めてみると3年間なんてあっという間だった。
それを貸してやると、大分サイズが違うはずだが、きちんと着こなしていた。
着てる本人しかわからないなんともいえない…むずむずしたような感覚があるものの、見かけはそんなに悪くない。顔から下はハンサムなサラリーマンっていってもいい…が…。
ネクタイの締め方が分からないと、悪戦苦闘していたのを見かねて手伝ってやったが…似合わないな。
ズボンもなんだか不自然だ。全体でみると。
かなりぶかぶかでズボンとか、背広の裾から手足が出ていない。あたりまえのようにぶかぶかだ。ぶかぶかすぎてかわいそうなくらいだ。泣ける。
それでも本人は殊更気にしていないようで、無邪気に笑いかけてくる。
ただ、足で裾を踏んでいるためつるつると光る自慢の我が家の床を歩いたら、見事なくらいにひっくり返った。
泣きそうな顔でよろよろと立ち上がるのをみて、ため息をこらえるのは無理だったようだ…。


弐「著者は読者を振り回すのが好きらしい。」
兎「そういう言い方はどうかと思うが。」
霞「ん?」
兎「もっと分かりやすい話題を提示してあげない?」
弐「長くなりそうだからやめとこ。」
霞「お疲れ様でしたー。読んでくれてさんくすですー。」
弐「ノシ」

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  1. 2008/07/13(日) 19:09:42|
  2. 保護及び対策課シリーズ
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保護及び対策課その弐

弐「ふははははは。その弐だぞ。俺と一緒のその弐だぞ。」
兎「弐人曰く、弐が一番テヌキで一番短いらしい。」
弐「……そんなの信じないぞ。」
兎「……じゃ、以下始まりますー。↓↓↓」

その2

物置と言われて納得できるような部屋を見たときは騙されてるのかと思った。だが、よく見れば家具のようなものが物の間から覗いている。
この分だと両親の遺産はとてつもないものだったらしい。
だが、遺産は未成年だけでは相続できないはずだが…。死ぬ間際にお小遣いとして譲ったのか…?この非常識な子供地味たのと小学校を卒業したばかりの子にボストンバックが多量に必要なくらいの額を?
本人達はそうだと言ったが…大丈夫なのか…。親族に訴えられたりしないのか…。
まぁ家に2人だけで住んでいるということは、身寄りが居なかったのだろう。
不遇から生き残った2人が共同生活すると。
でも、やはり寂しかったのかこの自分を買った。気が付いたときにはもう既にこの2人と一緒にいたから捨てられていたのかもしれない。
そんな救世主のような自分をこの部屋に…?
怪訝そうな顔に気づいたのか、主がこちらの意識を確かめるように肩を叩く。
こちらの方が頭1つ分くらい背が高いので、立場が逆に見えなくも無い。
恐る恐る足を踏み入れてみると、意外にも臭はなく、整理が行きとどいているようだ。
「この部屋が誰も使ってない中で一番綺麗だから。」
主を見ると、自分の視線を気にせず中に入っていく。
猫の時もこの部屋の存在は知っていたが、入れてはもらえなかった。こうなることをこの常識知らずのお嬢様は知っていたのかもしれない。
「も1個あるけど、友達がたまに泊まりに来るときに入れるところだからね。」
スポーツバッグやら、スーツケースだの学生2人暮らしの家にはいらなそうなものがでてきた。
そのすべてをこちらに向けて投げてくる。外見にそぐわぬ豪腕の持ち主だ…。
スーツケースの角を脛に思い切り当てられて思わずしりもちをついてしまった。…痛すぎる。
20分ほどですべてを片付け、フローリングのワンルームが出来上がる。
一応ベッドと形だけの机がある。窓からは朝日が差し込んでいる。
「まぁ、こんなもんでしょ。」
なにやら本棚や、テレビなどを一人で運んできて、その光景に呆然としているとあっという間に、部屋のセッティングが完了している。
将来は引越し屋にでもなったら活躍できるかもしれない。
「鍵も一応渡しとくね。」
といって、鋼鉄の鍵を渡してくる。なんというか、外国から取り寄せたような鍵。見かけ以上に重い。
それを机にしまうと、特にすることもないのでテレビをつける。
居間で見れるチャンネル数より圧倒的に少ないので、気休め程度のものなのだろうか。
「ふぅん……。」
暇なので居間に行くことにした。木の廊下が歓迎するかのように輝いていた。

主と従妹君が学校に行ったあとはただひたすら暇なので、ずっとTVを見ていた。
他の人が驚くからという理由で従妹君にきつく人目に触れるなといわれている。確かにこんな変態まがいの格好をした奴が女子学生2人暮らしの家に居るということはどういうことか。
用のあるほうも、いないと分かっているだろうし。
2人がけのソファに思いっきり体を伸ばす。
どうもこの服装は身動きがとりにくい。そういう服装なのだが。
…暇すぎる。
昼を少し過ぎ、うとうとしたところにけたたましく呼び鈴が鳴った。
まさかとは思っていたが、まさか本当に来るとは思わなかった。
とりあえず、聞こえない振り。近くにあるタオルを頭にかぶって、尻尾を背広の後ろに隠す。
そして寝てる振りをする。
玄関からこの位置には見えないが、万が一というやつ。
…10分近くも鳴らされたが、やがて諦めたのかドアの郵便受けに何かを落として帰っていった。
なんというか、居るのが分かっているような感じだった。
ちょっと恐怖を感じながら、投函されたものを確認する。
チラシのような感じだが、内容は全く違う。
書き出しは警視庁特別公認人外対策及び保護課とある。
け…警視庁?
少し混乱しながらも目を通す。
名前とは違って、どうやら人間以外の容姿、能力を持った者を探して保護するような内容だった。
そして場合によっては警察の捜査に加わり力になったり凶暴な動物の撃退などに加勢するらしい。
もしも発見したら下記の電話番号に…。
要するに人間離れした連中を集めて、警察のような組織を作るということ。
政府はあり余っている税金を無駄につかうことが好きらしい。
先月から消費税を8%に引き上げたらしい。その割にはあまり変わらない。国民からの批難はすごかった。
だが、今では驚くことに今までと変わらない風景に戻った。よく分からないが受け入れたらしい。
しかし…こんな馬鹿らしいことを警視庁が公認するのか…?
したからこんなビラを配っているのだろうが…。
一つ可能性があるとすれば、その人間離れした自分とはまた違う者が作ったか。
…ただそんなことを言うと、世界に人外が大量にいるかもしれない。
眠くなってきたので、ソファに横になる。
しかし、こんなビラ渡す為だけなら、普通に投函すればいいのではないか…。
なんでわざわざ直接渡そうとしたのだろうか…。
…もしかしたら、投函した者が人外で説得力をもたせようとしたのではないか・・?
なんというか…アホらしい話だが…。
投げても、空気抵抗で瞬く間に落ちていきそうなほど薄っぺらいそのビラを放り投げて、クッションに顔を埋める。
…自分も人外なのだからこれに行く義務があるのだろうか…?
考えたくもない推測が頭の中を掠める。
そんな現実から逃避でもするかのように眠りに落ちた。

弐「その壱が一番短いような気がする。」
兎「長さじゃない。愛だ。」
弐「…弐人の都合で大分台詞がカットされそうだ。」
兎「お疲れ様ー。」
弐「お疲れ様ー。」

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  1. 2008/07/12(土) 21:22:01|
  2. 保護及び対策課シリーズ
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保護及び対策課その壱

弐「こんばんわー
今晩はとうとう、弐人が自分の書いた小説を公にする心の準備が出来たようです。
痛いと分かりながら、自虐ネタを連発するブームのとっくに過ぎた芸人を見るような、暖かいまなざしで見てほしいと思います。
なんで俺がオープニングコールしなけりゃいけないんだ…?
霞「決まりごとです。

その壱
気が付けば夜は明けていた。
体をゆっくり起こせば、妙な違和感に襲われた。
…5本の指と手の甲が目に付いた。
肌色より少し白っぽい色。毛がうっすらと生えてる程度でほぼツルツルといっていい。寒すぎる。
っていうか…。
窓に目をやると、そこには一人の裸の若い男がひざ立ちをしている。
嘘だっ。
危うく叫びそうになったが、あわてて現実を理解して自分の顔に手をあてる。
…これは夢ではない。
なんというか…何度か見たことはある。
頭に今まであった耳がそのまま残っている。黒い猫の耳。
尻の少し上あたりから黒くて、先の白い猫の尻尾がゆらゆらしている。
それ以外は人間。
「…そんな…。アホな…。」
今まで聞いてきた言葉。この口から発すことになるとは夢にも…。
「だれ?」
ぎょっとして身をすくめた。
歳が10代半ばの少女がこの醜態を別に恥ずかしくもなさそうに見ている。
てか、普通に人の家に裸の猫耳尻尾の一見するとただの変態を普通に叩きださないのがおかしい。
「…いや、あの、えと」
「あ、もしかして、きと?」
彼女は彼の飼い主だ(った)。もともと常識を超越して彼女だから、この状況も平気なのかもしれない。
きとというのは彼の名前だ。妙な名前だが、死んだ両親の名前の頭文字をつないだだけらしい。
「ぁ…まぁ…そうだが…。」
「あーやっぱり!その耳がどうもそうかなぁって。」
そういってはしゃぎだす。なんというか…非常識だ・・。
「っくし。」
くしゃみが出た。毛がない分寒い。
「あ…。」
彼女は急に真っ赤になって駆けて行ってしまった。
ただ単に気づいてなかっただけ…。か。
行ってしまった後、あたりを見渡した。庭のようだ。いつものように広い。
父が資産家だったらしく、家は邸といってもいいほどの大きさ。
こんな家に彼女と、その従妹だけで住んでるらしい。
なんというか、不遇な身なりだと思う。
自分を飼っていた理由も理解できる。
それに、あの性格だから自分をよく可愛がってくれた。
別に不遇では無いはず。
今までの生活で満足していた。
…だがなんだこれは…。
「はい。これ。」
不意に声をかけられて、見てみれば彼女…主がスーツのようなものを持っていた。
「これくらいしかなかったんだけど…。」
「ぁ…お、恩に着る。」
視線を無理に逸らして、主は後ろを向いた。
…ネクタイの仕方がわからないので、そのままYシャツの上からはおる。
とりあえず様になったと思う。尻尾が窮屈なので外に出しておく。
「うん、似合ってる」
そう言ってにっこり笑う。
なんだかぼけっとしてると惚れそうな笑顔だ。
それにしても、なんというか常識離れした人だ。普通は追い出すもんじゃないのかこれって。
主には小さいときからお世話になってるから、まぁ理解が早いに越したことは無い。
しかし…どうしてまた人間なんかに…。
よろよろと立ち上がって主についていく。足元がおぼつかない。裸足で踏む庭の土は猫の足とは違う感触がある。靴を履きたがる理由もよく分かる。夏は暑そうだな。
「さ、上がって上がって。」
主がそう言って促してくる。
1年ぶりかに再会した先生を招き入れるかのように。どこか楽しそうだ…こういう人間が災害の時にあっさり死にそうだ。
玄関の段差が、異様に低く感じる。猫のときはいちいち乗り越えるのが面倒だった。
「あ」
「ん?」
主はどたどたと木の廊下を走っていったが、少しして黒ずんで水を吸ってしんなりした雑巾を持ってきた。
「足拭いてね。」
「あ…あぁ…」

従妹君の反応は一般の人だ。やはり彼女は人間らしい。災害時もきっと冷静になって生き延びるか、パニクって死ぬかだ。
「へ…へぇ…きとなんだ…。」
やや青くなって我が耳にちらちらと視線を送りながら彼女は言った。
「いかにも。」
寝るのには狭くなったソファに座って、主が料理を作るの待ちつつテレビを見ていた。
猫の頃は意味の分からなかった物だが、いまでは分かる。なんなんだろうこれ。
そこへ彼女がきちんと着替えてやってきた。というわけだ。
主より2、3年下だが、よっぽどこちらの方が正常だ。
「なんで人間になっちゃったの?」
主が聞かなかったことをきいてくる。つか当然といえば当然だ。
「わからぬ。目がさめたらこうなっておった。」
いつの間に置いてある冷めたお茶を飲む。冷めすぎて不味い。
「へぇ…訳ありなんだねー。」
主がパジャマにエプロンというみすぼらしい格好で朝飯を運んでくる。
「きとの分はストック無かったから…キャットフードじゃダメ?」
「主は人に猫の飯を食えというのであるか?」
困った風にきくと主は少し考えてから、
「そうだね。」
といってまたどたどたと足で廊下をならして走っていった。
従妹君がもそもそと朝飯の目玉焼きなどを食べている。なんとなく美味そうに食べてる様子ではない。
「…いる?」
半分泣き目になっているところからして美味くないどころか不味いらしい。
「遠慮しておく。全部食べなければ主に申し訳なかろう。」
「うぇ…古めかしく言うくせに正論言うから反論しづら…。」
「関係なかろう。」
どたどたとまた廊下を苛めて走ってくる。それだけこの家は広い。
「⑨ロリー○イトがあった!」
「…うまいのか…?」
半眼で黄色い箱を睨むと主はうれしそうになかから袋を取りだす。
「ほら、食べてみてー。」
従妹君から痛い視線を感じる。痛いというよりは自分を哀れんでくれというような視線だが。
四角く茶色い色をしている。なんといか、猫のときと変わらない食事な気がする。
……ぉ。
「ね。おいしいでしょ。」
主がそう言ってから頭を撫でてくる。扱いがあんまり変わらないが自分を一応人間として認識しているらしい。改めて考えると意味がわからない。
かくしてこんな生活が始まったわけである。…。


弐「原稿の手直しはめんどいからしてないそうで。確かに自分の書いたもの読み返すのは度胸が必要だからねー。痛いの承知で、指の間からさぁ。そんな勇気が弐人にはなかったと思われる。」
霞「ふーん。面白いねー。」
弐「……無感情に言うもんじゃないぞ…。そういう事で傷つく人が居るんだ…。」
霞「…そうなんだ…。」
弐「ただ、弐人は慈悲深いヤツだな。タイトルに存在を知らしめなかったお詫びとして霞をゲスト出演させたそうだ。」
霞「……弐人さんの趣味で誕生したのに私をあてはめただけじゃないの?」
弐「んー…無垢なイメージが消え去ったな…。随分とまぁ…タイトル入ってないのが気に食わないみたいだ…。」
霞「さて、今日のご飯はそうめんだよー。」
弐「…2日連続じゃないか…。」
霞「そっか。分かった。じゃぁねー。」
弐「あぁぁごめん!ごめんよ!いつからそんなキャラになってしまったんだ…。」
霞「さーて皆さんさようならー。」
弐「唐突にきりつけない。んではノシ。」

霞「ブログランキングゥ~ブログランキング
  1. 2008/07/11(金) 19:04:09|
  2. 保護及び対策課シリーズ
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第8回

弐「気が付いたら一人しか居ない恐怖。
周りに一杯お友達の居る貴方なら分かるかもしれぬが、それが突然消えて一人ぼっちになる。楽しい日々を共有している友達が、突然跡形なく掛けられる言葉も無く突然消えてしまう。その寂しさに貴方は耐えられるだろうか。
元々居ない人だって、慣れてるといっても結局は寂しいんだ。うん。きっと強がってるだけ。子供だなぁ。
そんな強烈で惨めでしょっぱくて辛く、あるとき苦くなる寂しさをどうしろと?
Logを見てる限り俺は何もしてない。屍以外には。うむ。屍には酷いものをしたもんだ。何をしているんだもう一人の僕。
霞には……なんとなく癪に障るようなことを言ってるな。きいてたかどうか分からんが。
だが、なんで兎までいないんだ……?俺…嫌われたのか…?
あのいつでも大きくて無垢で純粋な瞳に、流れるような髪に申し訳なさそうについてる猫耳…。……そ……そ……ん…一晩考えたのにこれしか上げられなかった…。はぁ。
んーもしかしたら、缶でぉもいっきし殴られた腹いせに、寝てるヤツの耳に洗濯バサミはさんだからかも。死ぬ程痛がってたもんな…。痛みが到底想像できない…。俺らも耳つままれれば痛いけどあんないたいっけ?
まあいいや。まとめて後でかえってくるでしょ。もしかしたら利子ついてくるかも。これ以上いらんが。
んー……暇だな。
じゃあ俺の体験談でも話すか。
アル晴レタ日ノコト(曇りだったけどきにしない。)俺は本屋に本を求めにいった。
んーそこでだな、いわゆる面白そうだけど面白いのかなぁ…んー微妙だな…。ちょっとでも読みたいが、周りの目がな…。でも絵がいいんだよなぁ…。でもつまらなかったらなぁっていう。シリーズ者があったわけである。(面白くないのはシリーズ化しないだろうが、そんなところ突っ込んでたらキリがない。)
賭けてみようと思い、2冊手にとる。シリーズの1巻2巻な。
いや待てよ……。そういえばこの前読んだあれ面白かったな…。
つーわけで、1冊を戻してその『あれ』の2作目に手を伸ばし…そのまま買ってしまったわけでした。
こんな日記的な話のどこに面白さがあるかっていうと、きちんとオチがある。
あれ?あれ?…あれ?
両方2巻…?
戻した1冊は1巻だったみたいで…なんともアホなお話です。
2巻から読んだら人物とかよく分からん上に、ネタバレがあるかもしれん。
そう読んだ俺は、次の日に1巻を買い求めに…。っていうお馬鹿なお話でした。
そこの読んでる貴方。これ実話ですよ。
なんでも弐人があまりにも馬鹿らしい故に俺がやったことを隠すためにお前を主人公にして話せ。とか。
なんというか…自覚があるだけマシというか…。
ただ、こんなアホで動物耳大好きな弐人であるが、こんな好みができてしまい、これからの末路についてうんうん悩んでいたとき。
見かけからして、到底そんなヤツには見えぬアニオタA君、そして彼にラノベ中毒への道への橋をつないだ感謝すべき(もち皮肉)友人T君。彼らの会話を聞き・・なんだか自分に自信を持ったらしいぞ…。
『そうだ俺はそういうのに嵌まってるとはいえ、アニメではないんだ。俺はまだ正常なんだ!』とか。
充分にキモチワルイと思うが…幼女の声をするのが多い声優が好きってのよりは格段下だよな…。霞はどうなんだって思うけどな。
声優どころか、その役の名前すら覚えられぬ弐人についていける筈も無いか。文章で読めば一発なんだけどね。横文字はきついらしいが。
…ふと急に寂しさが吹き返してきた…。はぁあ…鬱だ…。
今日はこれで閉店にしまふ。ありがとでした。
ノシ。」

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ヤツの恥ずかしき体験談に免じてクリックしてやってくれ。…。」
弐人「※一応ノンフィクション(修繕部アリ)」
  1. 2008/07/10(木) 19:05:23|
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第7回

弐「こんばんわ」
兎「こんばんわ」
弐「んー1日一人ずつ消えるな。」
兎「弐がアホだからだろ。」
弐「……?意味が今の僕には理解できないな。そんなことより今日弐人がプールとかいう贅沢なものに入ったそうだ。」
兎「世界には入りたくとも入れぬ哀れな子供たちの方が圧倒的に多いのにこんな寒い日に入るなんて贅沢だな。」
弐「割合正論に聞こえる…が、酷かったらしい。シャワーは冷たいわ、プールサイドは泥だらけだわ、プールの水は冷たい。背泳ぎなんてした日には、誰かとあたまごっつんはあたりまえ。空は曇り雲で爽やかでもなんでもない。そればかりか、自分のてで蹴散らした水のしぶきが口に入って、どっか変な器官に入ってむせて、止まろうとするも、止まったら記録が伸びんっってな理由で無理やり起動を修正したところでゴツンと。もう散々だったらしい。」
兎「…一方的に背泳ぎを批判してるようにきこえるが、さりげなくプールが面倒だと言っているようだ。」
弐「俺にだってプールにいい思いではない。」
兎「弐の半裸なんか見たくないし…想像するだけで鳥肌が…。」
弐「なんとでも言ぇぃっ。確かに見栄えは良くないかもしれないが……いや…」
兎「急に自信をなくしちゃって…。みすぼらしいったらありゃしない…。」
弐「…まぁいい。」
兎「ぅん…?」
弐「はぁ…無理に日記にしようとして失敗してる……。」
兎「弐人の文章書く時めちゃくちゃ上手い時とめちゃくちゃ下手くそな時のギャップが常人の目を見張るものだと知っているのか。」
弐「国語の点数が一回平均以下落ちたかと思ったら学年最高だからな。意味不明の弐人だ。」
兎「英語に関しては、どんなに平均点が落ちようと、高かろうと、いつも同じところにいるんだよねぇ。しっかりやれば恐ろしい狂気になるって言っても、折れてたんじゃねえ・・。」
弐「くく…。テスト前に置き勉して手ぶらで帰ってるのに、なかなかな得点とれるとかね…馬鹿だよな。ホントに…。」
兎「そんな歪んだ環境から生まれたのがわっちらな訳だが。」
弐「そういえば屍はともかく霞はどこ行ったんだ。」
兎「お使い。」
弐「…またか…。」
兎「コブラ買いにいけって言ったら本気にしちゃって…。」
弐「可愛いなぁ…。」
兎「Σ」
弐「ふふ…。こんな小細工に引っかかるとは。兎も大分可愛くなってきたな。」
兎「えぇぇーぃ!そのニヤついた顔が気にいらないぃ!」
弐「座布団で殴るなって…必死なところがまた危ないけど…。」
兎「ん……っと悪かった…。」
弐「弐人は大分性格の改善に成功したようだ。見事なツンデレにぁあんぎゃああぁぁぁああああああああああああああああ!!!」
兎「お、脳天必殺。」
弐「なななな、な中身のふぁふぁふぁ入った…かかかか缶で…殴るなぁ!」
兎「大して力入れてないのに缶がひしゃげた…」
弐「痛ってぇぇ……。あぁぁぁああああ予想していた代価の200%以上はいってる……ぁぁぁあ…逝きそう…。」
兎「………あら。気絶しちゃった。はは…白目剥いて泡吹いてるけど…。大丈夫か…な…。えっと…誰も居なくなったからここまでで…じゃね☆」

兎「ブ…ブログランキング…!ブログランキング
弐人「※ノンフィクションです。」
  1. 2008/07/09(水) 19:30:41|
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第6回

弐「こんばんわっすー」
霞「こんばんわ」
兎「こんばんわー」
弐「……屍は屍になりました。」
兎「自分に素直じゃないんだから。」
弐「まぁいっかそんなこと。」
兎「…。」
霞「…ぇ?なんか……ぇ?…まぁいっか……。」
兎「(可哀想な奴だな…。)」
弐「分からん奴は最初から読み直せ!」
霞「全部かいてたら弐人さんの体力もたないからね。」
兎「全部書く必要性は皆無と思われるが…。」
弐「そういえばさ…。このブログは日記として通っているが…日記じゃないよな…?」
兎「脳内トークのログだ。」
霞「いけないね。」
弐「うむ。だから日記にでもしようかと思う。」
兎「…わっちらの日記はこれでまかなってると思うが。」
弐「ふふふ。弐人の日記に決まってるだろ。」
霞「…人の記憶勝手に覗くなんて悪趣味だなぁ。」
弐「言っとけ。これも我らの未来の為。」
兎「大した人生送ってないな…コヤツ…。」
弐「所詮二次元に身を投じた哀れな少年よ。定期テストが終わったが、これから来る過酷に勇敢にも立ち向かおうとはしているが、面倒くさいなぁという腐った根性しか伝わらん奴だ。」
霞「ようやく弐人さんの身の説明が出たね。」
兎「わっちらが生まれたのもそのせいか。」
弐「まぁその辺は分かるでしょ。ここに着ている奴なら誰だってこの経験はしたことがある。またはするはず。しなかったら俺が許さん。」
兎「弐人の回しもんか。」
弐「きかなかったことにしといてくだされお姉さま。っと。怒るな怒るな…。んー彼は難関公立を受けようとしている受験生である。」
兎「こんな事してていいのか…?」
弐「部活中、弐人の友人が模試の結果を見せびらかして見せて居た訳だな。」
霞「部活?まだやってんの?」
弐「これが文化部の運命さだめってやつだ。暇なやつだ。そして、彼は見てしまったんだ。その中身を。」
兎「…はぁ…。」
弐「何だそのため息は。」
兎「今日これで終わりにしない?」
弐「名案だがそうもいかぬ。これは宿命だ。」
兎「キャラが大分変わったな初期と…。」
弐「姉上ほどではない。いでっ。暴力反対!DVはやめろー。」
兎「言葉の暴力というやつだ。その鋭利な刃を見せびらかした言葉はこの無防備な哀れな乙女心に背後から襲い掛かり二度と直らない怪我を負わせた。」
霞「二人とも似てる…。」
弐「↑はきかなかった事にしておいてやる。俺も面倒になってきたな。こんな時に屍が居ればな…。」
兎「いいこと言ってそうで何気にこき使おうとしてる……。」
弐「あいつはお人好しだからホイホイ騙されるんだ。人を疑わないからな。オレオレ詐欺に10代のうちに引っかかりそう。」
霞「オレオレ詐欺じゃなくて今は振り込め詐欺って言うんだよ」
弐「どっちだって良い。結局騙すんだしな。」
兎「まるで弐人のその部分だけ写し出したような。」
弐「弱いな。これだからsomeoneに苛められるんだよ。」
霞「そめおん?」
兎「弐君自重しなさい。」
弐「なんで?俺伏せたよ?」
兎「苛められてる事実出しちゃダメでしょ。」
弐「いいじゃん。人には誰にもそういう後ろめたい部分があるんだよ。なきゃ気持ち悪い。俺は軽蔑するね。」
兎「秘密をあるのはいいとして、それをさらすのはマズイでしょ。プライバシーの侵害ってやつ?」
弐「弐人に人権なんて存在しないわ。」
霞「あぁ~あ。来週は誰が新しい人来るかな。」
兎「カッコイイ奴がいいな。」
弐「ぁぁぁぁあああああああごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
許してぇぇぇぇえええ仏様神様ご主人様!僕が悪かったです!!!」
兎「はぁ…。」
霞「……………。」
弐「うげぇ…。普段こんな事言わないから、気持ち悪くなってきた…。」
兎「とりあえず管理人さんとは仲良くしましょ。あんただって消えたくないでしょ?」
霞「じちょうしなさい。って。」
弐「はぁ…この鬱憤は誰に晴らすべき?」
兎「カラオケにでもいってきなさい。」
弐「アニソンしか歌えないよ。」
霞「これが典型アニオタってやつだね。」
弐「ちがーう!これは……。」
兎「御疲れ様でしたーw」
弐「うぉーい!終わらせるなぁぁぁ!!」
霞「結局日記じゃなくなったね。」
兎「また明日ノシ」
弐「終わらせ方が下手クソすぎるぞ…。もうちょっと考え………。あふ。」

霞「また私が言うの?我が侭だなぁ。
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  1. 2008/07/08(火) 19:58:51|
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第5回

弐「コンチハ」
屍「ノ」
兎「ノ」
弐「あれ、今日は最初からフルメンバーですか。」
屍「
兎「早速自重しないなぁ。」
弐「ぬえ?あ、ごめ。」
屍「居ないから大丈夫でしょ。」
弐「そうか。良かった。居たら屍の二の舞になってたわ。」
屍「………あんまりいい思い出じゃないから穿り返すな。」
兎「屍は可愛いからのぉw」
屍「やめてくれ。体中の細胞が避難の準備を始めてる。」
兎「結局細胞が散ったら屍の存在は完全に消えるな。喩えるならもっといい喩えを使え。」
屍「…?」
弐「俺に理解できるような話をしてくれないかな。」
兎「貴様の頭のレベルに合わせてたらわっちらは逆に話についていけなくなる。」
弐「評価が限りなくひくい…。」
屍「そんなもんでしょ。弐に人格のっとらせたら、友達2人消えたって弐人が嘆いてた。」
兎「何したんだ…?」
弐「おい!それは完全な嘘っぱちだ!」
屍「んー…。どっちも信用できないな…。」
弐「俺がそんなことをしてなんの得がある!友達無くさせて、弐人が沈んだら困るのは俺たちなんだぞ!」
屍「沈んだら俺たちの居場所がなくなるな。」
弐「そうだろう。」
兎「まぁネタ作りという説があるが、まあ弐を信じるとしようかな…。」
フィクションです
霞「ただいまぁ」
弐「おぉ!我らがプリンセスがお帰りになったぞ!兎は可愛げが無いからぁぁぁあたただだだだだだだだだ!!」
屍「ちょっと自重してくれ…。」
弐「兎はともかくなんで屍まで…。あががががぁあぁぁぁぁぁぁぁあああああ」
兎「可愛げが無くて悪かったな!」
弐「はは。そういうツンなところがまたぁぁぁぁああああああ痛い痛い痛い痛い!人指し指の第二関節で背骨をグリグリされると痛い!あぁぁぁぁぁ」
兎「恥を知れぇぇ!」
霞「場を壊しちゃったかな…。」
屍「二人はほっといて俺たちだけで話進めるか。」
霞「うん……。」
弐「おぉぉぉ!屍が抜け駆けしてる!ちょ、あいつはいいのかよ!」
兎「屍はそういう男だから仕方ないのだ。あんまり引き離すと寝床が涙でびしょびしょになるからな。」
弐「理不尽だぁぁぁぁあ!!
屍「意味分からないし、誤解を招くような発言は控えてほしい…。」
霞「そんなにお兄ちゃん私が好きなの?」
弐「おぉっ、屍に最大のチャンスが…!」
屍「止してくれ…。俺のいめーじガ崩壊する…。」
兎「霞はどう思ってる?」
霞「別に悪くはないけと゛…。」
弐「流石美少年だからなぁ!」
屍「勝手にイメージを決めないでくr」
兎「ふふ。屍も隅に置けないなv」
屍「………それより、霞はどこにいってたんだ?」
弐「もう恋人気取りかw詮索を行き過ぎる奴は嫌われ……分かったからその物騒なの下ろせ……。」
霞「お使い。」
兎「わっちがパシらせた。」
屍「人聞きが悪いこと言うなって。」
弐「ちなみに何を買ってきたんだ?」
霞「煙草ビール爆竹と………」
屍「兎…。10半ばに手の届かない子に何買わせてるんだよ…。」
兎「お…おい…冗談も加減しないとわっちが悪者に見える…。」
弐「煙草はタスポがないと自販で買えないし、その容姿から煙草屋でもタブーだな。冗談て気づけ。」
屍「…いや…兎のことだから本当にやったかと…。」
兎「わっちがそんなことをさせるとでも。」
屍「……あぁ…悪いが。」
兎「くく…。まぁこれも貴様らを怖がらせてきた代償かな・・・。そんなことよりも・・・。」
弐「屍のその愛しき妹を庇うような口はなんだ?」
屍「…………は?」
兎「惚けようともそうはいかぬぞ。この弐人特製の高性能な耳が聞き逃すとでも思ったか!?」
屍「……は…嵌められた!」
弐「やっぱり屍は妹思いだなw」
屍「……ぁぁ…………戻れない…。」
霞「(潤んだ瞳で屍を見つめている。)」
屍「…くそぉ………誰だ…こんな脚本書いたの…。」
兎「まぁ別に妹を好きだと思うのは悪くないと思うよ。なんせそういう連中が世間には山ほどいるんだからねー。」
霞「…お兄ちゃん…も…私が好きなの?」
屍「(どう答えても…泥沼に行くような気がする…。くぅ…最初は弐がはまり役だと思ったのに…。くそぉ…。)」
弐「そろそろ落ちをつけないとね。」
屍「妹が好きで何が悪い!!!!!!

霞「ブログランキング!
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弐人「更新履歴。7/7 プロフィール作成。」


  1. 2008/07/07(月) 20:01:50|
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第4回

弐「こんちは ノ 
弐人からの連絡によると、屍が使い物にならなくなったから用心しろとのこと。
んー奴もやはり奴への生贄になったか。
俺も早めに此処を発ったほうがいいかもしれないな。
結構お気に入りだったんだけどな…この机…。
まぁ命の方が大事か…。よっと…。
飛行機のチケットも取らないといけないのか…めんどい…。
あ…残金が…飛行機乗っておしまいかも…。
そのときは癪だが弐人に助けてもらうか。…。
しかしあんだけ俺をからかう屍を簡単に殺っちゃうんだからな…。
逃げ切れるかな…。
あ、屍が殺られたってことはもうあの書置きも見つかってんのか…。
逃げ切るまで命の保証はできないな…。見つかったらどうなるんだろ…。
やっぱ首刎ねられるのかな…。それとも、拷問的に…ぐはっ
絶対に逃げ切ってやるわぃ。
でも…金無しに逃げられるかな…。
弐人ですらかなわないからなぁ…。
てかなんであんなパクリの塊作ったんだか…。
性格を改良してるらしいが期待はできなさそうだな…。うへぇ。
更にひどくなったら家出してやる。既にしてるけど…。
……歯ブラシ持って帰ろっと。
…もっと安いとこ泊まっとけば良かった…。…はぁ…。
備え付けのお菓子でうまくいけば逃げられるかも…。無理か…。
むーん…。屍の死は無駄にはせん!
生き延びてくれるわ!
………。
お、…こんなところに10円が…。
------------------------------------------------------------
弐「最後の娯楽か…。
なんで日本行きとっちゃったんだろ。…。これしかなかったから…?
なんでのこのこと帰るかな…。
ん?奴も奴で俺を追いかけてコッチ来るかもな…。
その可能性にかけるか…はぁ…。
………2時間…?
そんなに此処日本に近かったっけ…?
そんな早く着いたら俺の命もそれだけ短くなるのに…。
せめて屍の骨くらいは拾っておいてやりたいな…。
俺をおいて逃げやがってって言われるだけか…。この優しさも知らずに…。はぁ…。
行き場がないな…。
んー…懇意の友達が居ないからな…。
犯罪犯せば刑務所入れるのか…。軽犯罪なら裁判も公になりにくいから…あ、でも弁護士が頑張って執行猶予になったらどうしよう…。それに有罪になってもすぐでちゃうか…。かといって、重犯罪犯せば、もう二度とお天道様拝められなくなるし…。下手すりゃお天道様の元で暮らすことにね…。それ以前に犯罪を犯す勇気が俺にはないな…。それに必ずしも、刑務所とか留置所が安全って訳でもないか…。はぁん…。
こうなったら河川敷とか橋の下でビニールひいて物乞いになってもいいな・・・。よくねえか…。ホームレス狩りに会ったらどうするんだ。『ムシャクシャしてやった。誰でも良かった。』冗談じゃねえや。これは却下と…。
ん…。意表をついて家に帰ってみるか…。…傍から見れば、単に勝負を捨てたって見方しかできないかもしれんが…。
…仕方あるまい…。
いずれ散る命だったんだ…。
早めに散って何が悪い…。

…。やっぱ怖いな…。
どうせやるなら、寝てるときに一酸化炭素ばら撒くとかさ…。苦しまないで死にたいよな…。
その辺を頼んでみるか…。Zzzz。」
----------------------------------------------
弐「こんにちはー!」
屍「………。」
弐「お、ラッキー。居ないじゃないか…。」
屍「……んぁ…おかえり………。」
弐「おぉ生きていたか、心の友よ。」
屍「…………本当にそうおもってるなら………こんなこと…しないだろう…。」
弐「おぃ…大丈夫か…。」
屍「…ふふ…。お前に心配されたらお終いだな…。」
弐「おい!気を確かにもて!」
屍「俺………すべてが片付いたら……故郷に帰って……親父の…跡を次いで………粉引きになるんだ……。」
弐「微妙な死亡フラグ立てんな!死にかけで言う台詞じゃないし、粉引きなんて職、今いらんだろう…。」
屍「もし……お前だけでも生き残ったら…………彼女に伝えておいてくれ…。」
弐「俺にも死亡フラグを立てるな!w」
屍「……………あの時貸した…200円……を……今から言う口座に振り込めと…。」
弐「さりげなくケチだし…。」
屍「……あれ?なんだっけ?」
弐「……突っ込み側の屍が、ボケに回っている…。」
屍「はっ。俺は今まで何を!」
弐「………。」
屍「てか、貴様ぁ!一人だけ逃げおってぇ!」
弐「ちょ…ま……。落ち着いて!暴力じゃ何も解決できないよ!We love peace!…わぁぁぁ暴力反対ぃぃぃぃ………。」
屍「…はぁ…。」
弐「あぁぁぁ……お星様が…川の中で…おいでおいでして…」
屍「なんか文脈ぐちゃぐちゃだぞ…。」
弐「……ところであの猫耳は?」
屍「弐を追いかけていった。」
弐「ん?つまり入れ違いってことかな?」
屍「顔がこれ以上とないくらいニヤけてるぞ…。」
弐「おぉぉ!ktkr」
屍「でも兎も馬鹿じゃないでしょ。」
弐「ん?」
屍「見張りを残すでしょ。普通。」
弐「残すか?あの頭の程度で。」
屍「…お…おぃ…。」
弐「…なんだ?」
屍「なんで俺がこんなこといったか分かってるのか?」
弐「…もしかして…お前が…!?」
屍「4人の中で頭の程度が低いのはお前かもしれないな。」
弐「…それは聞き捨てならんな…。」
屍「はぁ・・・(疲れる・・・。)」
弐「屍じゃないとしたら・・・。」
霞「あ…。」
弐「あ…おぃ!そこのウサ耳!その手にもってるスタイリッシュでカッコイイ二つ折りにできて、片方が液晶画面で、片方がボタンになっている物体はなんだ!」
屍「↑分かってるけど現実を受け入れたくない人の図。」
霞「『けーたいでんわ』って言うんでしょ?知らないの?」
屍「なんていうか…気の毒だな…。頭の程度が低いってのも筒抜けだったはず……。ってあれ…。逃げちゃった。」
霞「むー。でもきっとお姉ちゃんなら捕まえられるでしょ。」
屍「(感化されやすいんだよな…この子は……。)」
携帯「…はははは…。」
------------------------------------------
弐「さぁ…どうしましょーか…。
であったら多分、言い訳も何もなしに、首をバットで吹き飛ばされそうな気がする。…。
死にたくないから…90円切符で山手線に……。子供料金…で。
とりあえず終電までのりつづけるか…。その後は弐人に頼るか…。」
屍「あ、ホントに居た。」
弐「…。どちら様でしょうか?」
屍「……。落し物ですよー。」
弐「ぅぇ…。10分くらい前にみた不吉な携帯Aだ…。」
屍「兎がどうせ山手線に乗ってんだろうってことで着てみたらホントに居たっていう。」
弐「…ぇ…俺のほうがずっと早くに出たのに…。」
屍「タクシーだよ。」
弐「くそ…この石油価格高騰してる現代にこんな贅沢をしている輩がこんな身近に…。」
屍「タクシー会社の人に失礼でしょうが。」
弐「…つまり、俺に生きる道は無いと?」
屍「…まあ…比喩としてはそうなる…。」
弐「あらまぁ…。」
屍「一緒に……自首しよう…。」
弐「…………。マジかよ…ぉ。」
----------------------------------------------------------
兎「やっと見つけたぁ!」
弐「ひぃぎゃあぁぁぁぁ!命だけはお助けをぉぉぉおおお。」
屍「はぁ…今日はなんだか疲れたな…。」
霞「とりあえず揃ってよかったね^^」
屍「PT揃ったことを記念して今日は乾杯だな。」
兎「そうするとしようか。」
弐「………。」
霞「……?」
兎「…弐…何をしている。」
弐「いや…。別に…。あの…えと…その…。あだだだだだだだだっだ」
兎「わっちが何故怒っているか分かるか。」
弐「え゛ぇぇぇと、頭の程度があががががががが、耳がぁぁぁ千切れれれれれ。」
兎「それも…まぁあるが。だがわっちは貴様の態度が気に入らん。」
弐「態度ってあんた…。」
兎「わっちが何を貴様にしたと!?」
弐「胸倉掴んで、耳引っ張ってますね。」
兎「……。」
弐「ぁぁぁ。痛ぅ…。」
霞「………。」
屍「はぁ…弐は救いようがないね…。」
弐「え…?」
兎「……。」
屍「…。」
弐「…兎……おまえ…。」
兎「まだ…こっち来て…顔を合わせとらんというのに…。わっちがそんなに野蛮だというのか…?」
弐「………。」
兎「ぐぐぐ……せめてこっちに来てからは屍にいわれて、もうすこし優しくなろうと思ったのに…。話をきこうともせず…逃げ回ってるだけか…。この馬鹿者が…。」
弐「そ、それに関しては……わ…悪かった…。」
兎「だが…改めて考えてみれば…わっちが悪かったのかもしれぬ…。弐人に住み着いてたときは、確かに…風呂に沈めたり、冷蔵庫に閉じ込めたり、味噌汁に、硫酸を混ぜたりしたが…。」
屍「段々死亡率が高くなっていってる…。」
霞「(よく生きてたね…。)」
兎「むぅ…だが…よく考えれば、わっちがやんちゃすぎた…。そんなに…弐が迷惑だとか思ってなかった…。」
弐「俺そんなに楽しそうだったかな…。」
屍「お前はしゃべる!感動のシーンが台無しだ!」
霞「(もう台無しになってると思うんだけど…。)」
兎「…今回も…こんなことになったのは元はわっちのせいだ…。……ごめんなさい…。」
弐「あ…。」
兎「………やめい…。そんな目でわっちを見ないでくれ…。」
弐「まぁ…俺の勝手な早とちりもあったわけだし…これで五分五分って訳で…。」
兎「……すまんな。」
屍「さーて、綺麗にけりがついた所で乾杯にでもしますか。」
霞「お腹すいたしね。」
兎「ん…そうだな…。」
弐「何やるんだ?」
屍「もちろん焼肉でしょ!」
霞「ぉぉ」
弐「おぉぉぉ、屍太っ腹だなぁw」
屍「え?」
兎「はは。可愛い妹2人を泣かせたことを忘れたと言わせまい。」
屍「え…?妹?」
弐「弟もハラペコだ。」
屍「…お…え…ぁ……ぇ……。」
霞「どうするの?」
兎「屍は優しいからな…ぁ?」
弐「兄ちゃんはらへったー」
屍「分かったわ!!黙ってテメェらついて来い!」
弐「おぉキター」
兎「結局一番の嵌められ役が屍だったわけか…。」
霞「わーい」
屍「…ずっと続くのか・・・これ…。」

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  1. 2008/07/06(日) 16:35:08|
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第3回

屍「こんばんわ。
先日の対話にあったとおり、弐は兎の恐怖から逃げちゃって今日は俺一人ってことで…。はぁ。
弐からの置手紙には、『あいつがきたら、俺は発展途上国にボランティアで派遣されたが、流れ弾に当たって死んだと言っておけ』とのこと。なんとも、失礼な文なこと。
ボランティアは嘘でも、その辺に逃げたとは思うけど。帰ってくるかな。
兎が死ぬまで逃げつづけるつもりなのかあの人は。
どの道生きてる限り捕まると思うが…まぁいいや。
…にしてもホント話題ねぇや。
弐からの手紙もそっけなさ過ぎる。話題にならない。後のことを考えない人だ。全く。」
……………。
屍「はぁ…。屍って名前ヤダ…。んー一人で愚痴るのはさみしすぎる。
こんなことになったのは誰のせいだ…。
兎の恐怖から逃げてるんだから兎のせいか…?
だが、そいつを生み出した弐人が悪いのか…。うん、そうだ。
あいつが元凶だ。
結局のところあいつが、兎を閉じ込めて置けなかったからこんなことに…。
………。」
霞「あ…。」
屍「はぁ…。」
霞「…。」
屍「…Zzzz…。」
霞「あぁ……。」
屍「(気持ちよく眠っている。)」
霞「うぅ…。」
屍「(死んでいるかのように眠っている。)」
霞「うーん…。お邪魔しましたー。」
?「チェストぉっ!」
屍「!?いっでぇぇ!」
兎「貴様ぁ!こんな可愛い妹を置き去りにして眠りにつくとはどういうことだ!」
屍「いや…。一緒に連れてけないし…。」
兎「屁理屈を言うなっ!」
屍「あ…と、ごめんなさい。」
霞「え…。」
兎「思いが伝わらないな。」
屍「…ゴメンナサイ…。」
霞「…もういいよ…。」
兎「何妹に同情されてるんだ!」
屍「別に妹とか認めてるわけじゃ…。」
兎「何を言うか!わっちと貴様と弐と霞は魂の兄弟ソウル・ブラザーだろう!」
屍「えっと…ツッコミどころが多すぎるんだけど。わっちとかもろパクリだし。」
兎「わっちは賢狼様に惚れたんだ。この乙女心が分からぬか。」
屍「普通に台詞だけだと女だって分からん。しかも猫耳尻尾つき。弐人の趣味がうかがえるな。」
兎「な…貴様…わっちを侮辱したな…。」
屍「いや、意味わかんないし…。」
兎「わっちをどっから見て男だとぉ!この姿に萌えを感じないのか。」
屍「弐人、暴走を止めてください。」
兎「話をきけぇっ!」
屍「この性格にすっごく思い当たる者がいるけどあえてつっこまない。」
兎「むぅ。このしゃべり方はまずいか。」
屍「否定はしないけど、人の前ではやめたほうがいいね。」
兎「ふむ…。」
屍「(ふぅ…)」
兎「って貴様ぁ!うまく話を逸らしたと思っただろう!」
屍「勝手にそっちが逸らしていだだだだだだだだ!!押入れの襖で殴るな!てかはずすな!」
兎「貴様はこんな穢れを知らぬ乙女をうまく騙して楽しいか!この変態め!屍なんか知らないんだからぁ!」
屍「背筋に鳥肌が立つような発言しないでほしい…んだけど。」
兎「うわぁぁぁあん…。」
屍「いっちゃった…。相変わらず感情の浮き沈みが激しいな。」
霞「あ、お兄ちゃん女の子泣かせたー。」
屍「あれ?いつからいた?」
霞「ぇ…。」
屍「ぁ……(まずい。)」
霞「うえぇぇぇえっぇええええん」
屍「あぁぁぁぁ、待ってくれぇ!誤解だぁ!話をきいてくれぇ!俺はぁぁぁぁぁ…。」

弐人「……屍はもう立ち直れないな…。
補足をしておくと、兎には猫耳尻尾っつぅ意味の分からん、妄想にもほどがあるような容姿で、
霞は、ウサ耳っていう…ぅ…気持ち悪くなってきた…。
両者ともに、鼓膜を引き裂いてあらわれた、人外であり当社とはなんら一切関わりが無い。
いや、友人から気の強い女の子を出せって言われたからさ…。
さてと、誰も居なくなったことだし、今日はこの辺までかな。
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焼け石に水だけどヨロシクー。
ノシ」
  1. 2008/07/05(土) 21:25:31|
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第2回

弐「こんちゃ」
屍「ノ」
弐「うーん、眠いな。」
屍「いつもでしょ。」
弐「お、空気読んでるな。」
屍「最近暑いからね。」
弐「なるほど。あいつか。」
屍「困るね。」
弐「また寒くなるからねー。」
屍「なんて馬鹿してるんだ。」
弐「あれ?」
屍「ストップ。」
弐「ん?」
屍「会話が噛合ってない。」
弐「気のせぃ。」
屍「あそ…。」
?「あの…。」
弐「酷いなー屍君は。」
屍「『屍』を『しかばね』って読まないでほしい。俺まだ死んでないから。」
弐「どっちにしたって死んだような名前だよねー。」
屍「DA☆MA☆RE」
弐「今日は屍君ハイテンションだねー。」
屍「人ができないこと自分が出来たりするとなんか良い気分にならない?」
弐「……最悪だ…。」
屍「Σ 弐に言われるとは思わなかった。」
弐「酷いなーほんとに。」
屍「そんな目で俺を見るな!」
弐「じ――――」
屍「擬声音はいいから。」
弐「屍が登場の機会奪って、その上徹底的に無視するんだもんなー」
屍「…?」
弐「流石、俺の相方だけある。大したしらばっくれ方だ」
屍「知らないところで俺が悪役になっているようだが。」
弐「…。泣いて帰っちゃったよ。」
屍「…俺でも理解できるように説明するんだ。」
弐「うむ。霞がいた。」
屍「え…。マジで…?」
弐「まったく酷いよな。タイトルに名前入ってないし、お兄ちゃんには無視されるし。」
屍「誤解を招くような事いうなよ。彼女とは親類じゃないから。」
弐「む、何を言うか。俺たちはいつだって魂の兄弟ソウル・ブラザーじゃないか。」
屍「妙な振り仮名振らない。」
弐「ま、いっか。」
屍「今の発言で弐の評価ががくんと落ちたな。」
弐「なんの話?」
屍「はぁ。」
弐「涙の数だけ強くなれるぞ。」
--------------------------------------------------------------------
弐「そもそも、あの噛合ってない会話が始まり、そこを突っ込んで彼女は会話に加わる予定だったんだ。それを屍が先に言っちゃってねぇ。ほんと空気読めないよこの子。」
屍「口裏あわせとかないのが悪い。やるならやるって言ってほしかったが。」
弐「これは屍の敏感さを量るための試練だったのさ。」
屍「…それで放置でいいのか。」
弐「もともといないような痛痛痛だだだだだ!」
屍「弐君少しは自重しなさい。」
弐「屍だって無視したくせに」
屍「知らなかったんだからしょうがないだろぅに。」
弐「なんだい。ばーか」
屍「子供化。」
弐「むー兄弟で喧嘩したところでしょうがない。」
屍「まだ兄弟なんて認めてないぞ俺は。」
弐「俺が壱番えらいんだ。俺に決定権がある。」
屍「どの辺に弐が1番偉いって根拠があるんだ…?」
弐「タイトルが弐から始まってるし、管理人は『弐人』だぞ。俺が尊重されてる。」
屍「どう考えても変だが、とりあえず偉くても決定権はなさそうだ。」
弐「何故に。」
屍「兎がいるじゃん。」
弐「………。」
屍「これじゃダメだね。」
弐「むむむむ…。」
屍「まだここには現れてないが、下手すれば現れるな。」
弐「弐人頑張ってくれないかな。」
屍「あれじゃ2日もたなさそう。」
弐「んー次回から欠席シマー」
屍「それは弐の権限で決められないでしょ」
弐「人類はみな平等だぞ!最高法規が言ってんだから間違いない。」
屍「さっきの発言といってることが正反対なんだが…」
弐「ほっとけ。」
屍「んーそろそろお時間かな。」
弐「リアの時間の限界がくるまでやってるのか。」
屍「気分でしょ。」
弐「あそ。」
屍「弐人の友人のダ○○ル君が近々友情出演するらしぃ。
弐「やんないな多分。」
屍「んじゃノシっすー」
弐「ノシ」
  1. 2008/07/03(木) 20:54:44|
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弐「こんばんわー。」
屍「もっとテンションのってから書かない?」
弐「そんなん待ってたら明日になるから早い方がいいでしょ。」
屍「むー大分のってないね。」
弐「そう?」
屍「いつもの弐なら拳銃もって『動くな!』とか言いながらドア蹴り破って入ってくるでしょ。」
弐「そうだね。」
屍「今日はなんだぃ。マックシェイクドライバーを片手にこっそり入ってくるなんて。馬鹿でしょ。」
弐「今日はそういう気分だったのさ。」
屍「もっと派手なの期待したけどね。」
弐「俺ってそんなキャラか…?」
屍「それでこれが初投稿って訳ね。」
弐「実際、ブログ立ち上げんのは19回目(偽)だからね。100回以上投稿してるかも。」
屍「弐は根性がないからねーw」
弐「笑うがいい。というより反応の薄い観衆がわr(ry」
屍「いつの世だってお客sは神だからねー。あんましからかうと天罰下るよ。」
弐「屍の拳のぬくもりがかけらも感じられない…。あのころの屍はどこへ行った!」
屍「ぬくもりの使い方を間違えると此処まで酷くなるのか。」
----------------------------------------------------------------
弐「霞弐屍兎って事だが、これは此処の創始者(管理人)、『弐人』の脳内に居座っている奴等の頭文字らしい。」
屍「ほぅ。最近はよく頭抱えてうめいてると思ったそんな奴らに食われてたのか。」
弐「あえて突っ込まないとする。なんでも大家さん(弐人)は、1年前までは真面目な少年だったらしいじゃないか。」
屍「今じゃ、屁理屈こねて遊んでばっかの馬鹿じゃないか。」
弐「そのおかげで俺たちがここに居るわけだが。」
屍「そんな彼を誰が変えてしまったのか。」
弐(屍からの熱いご要望にお答えして省略。弐人)
弐「…どうした。そんな黙って。」
屍「…。」
弐「…寝てる…。貴様ぁ!」
屍「…いってぇ!」
弐「俺が話してるのに寝てるんじゃない!」
屍「別にききたくも無いし。」
弐「俺も話したくない!」
屍「ならいいじゃん。」
弐「弐人が話せと。」
屍「ただのMじゃないか。自分の堕ち様を自分の口からじゃなくて人の口から言わせるとは。」
弐「よく俺も話せたな。」
屍「見苦しいからカットしておくか。」
弐「うむ。」
屍「で、このくそ忙しい時期にブログですか。」
弐「どちらかというと、俺たちを追い出しておくための場所らしい。仕事の処理に俺たちが居ると邪魔らしい。」
屍「名前をみるとあと2人いないが。」
弐「兎は突然発生した、地球外生命物体だからな。いなくていい。」
屍「あそ。」
弐「そろそろ時間か。」
屍「早いな。」
弐「何の時間かはつっこまないのか。」
屍「慣れてますから。」
弐「御疲れ様でしたー。」
屍「ノシ」
  1. 2008/07/02(水) 17:29:12|
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プロフィール

可児 珊士

Author:可児 珊士
大学生。
元音楽(合唱)部員。旧BASS。
ギターが欲しい年頃。
作家志望。
本陣:埼玉
カラオケ行くと声的な意味で別人化。

アイコンは柊氏より頂きましたΣd(゚∀゚d)

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