弐つの遊戯卓

【五年目】 毎日頑張ってやりくりしていきてます。物書き、音ゲーと合唱やってます。最近DTMとか始めました

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

日が東に沈むのは間違っている

ナポレオンがロシアに侵略したとき、ある小さな町で戦っている際ナポレオンは彼の部隊とはぐれて孤立してしまった。不幸にも、すぐロシア兵達に発見されて追われ始める。
ナポレオンが必死に逃げているととある毛皮商の店が目に入り、息も絶え絶えでその店に転がり込み、店主に、
「助けてくれ! どこか隠れられる場所はないのか!」
と、叫んだところ、店主はすぐさま事情を察して言った。
「あの角の毛皮の山の中へ、早く!」
ナポレオンはその毛皮の中に跳び込んだ。
足まで隠れきった瞬間に、ロシア兵達が店の中になだれ込んできた。
「ナポレオンは何処だ! 俺達はあいつがこの店に入るのを見たぞ!」
店主の弁明も虚しく、彼らはナポレオン捜索のために店内を荒らし回り始める。一人の兵士が毛皮の山に剣を差し込んだが、彼を見つけるには至らず、結局ロシア兵達は諦めて引き上げていった。
しばらくして、ナポレオンはそろりと毛皮の山から無傷で這いでてきて、それと同時に、彼の衛兵が店内に入ってきた。
店主はナポレオンに向き直り腰を低くして訊ねる。
「こんな質問をあなたのような偉大な方にするのは恐縮なのですが、次の瞬間殺されるかも知れないと思いながら、毛皮の山の中にいる気分はいかがでしたか?」
その質問を聞いたナポレオンはぐっと胸を張って、怒って言った。
「よくもそんな質問を、このナポレオン皇帝に言えたものだな! 近衛兵よ、この生意気な男を外に連れ出し、目隠しをして処刑をするぞ! 予が自ら発砲の合図を出す!」
衛兵は店主を外に連れ出し、壁を背にして立たせて目隠しをした。何も見えなくなってしまったが、それでも衛兵がゆっくりと列を作っていきライフルを構える音を聞くことができたし、風になびいて柔らかくパタパタとなる彼のコートの音も聞こえた。
冷たい風が服が引っ張り頬を撫でる。気がつくと脚の震えが止まらなくなっていた。
ナポレオンは咳払いをしてゆっくりと号令した。
「構え……狙え……」
僅かに残った感覚さえも次の瞬間に全て永遠に奪われてしまうのだと思うと、店主の中になんとも言いようがない感覚がわきあがってきて、涙が頬を伝っていった。

──長い沈黙の後、店主は近づいてくる足音を聞き、やがて視界を奪っていた目隠しが解かれた。突然の陽の光に視界はまだ不明瞭だったが、彼はナポレオンの目が自分を深くのぞき込んでいるのに気づく。
ナポレオンは穏やかに言った。
「こんな感じだ」
                           引用元:分からない

ブログランキング・にほんブログ村へ
スポンサーサイト
  1. 2011/10/04(火) 19:51:12|
  2. 尋常の日記・雑記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<戦意喪失の音を聞いた | ホーム | 終わらんな>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ka24to.blog19.fc2.com/tb.php/1046-62a70835
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

可児 珊士

Author:可児 珊士
大学生。
元音楽(合唱)部員。旧BASS。
ギターが欲しい年頃。
作家志望。
本陣:埼玉
カラオケ行くと声的な意味で別人化。

アイコンは柊氏より頂きましたΣd(゚∀゚d)

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

twitter

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

FC2カウンター

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。