弐つの遊戯卓

【五年目】 毎日頑張ってやりくりしていきてます。物書き、音ゲーと合唱やってます。最近DTMとか始めました

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保護及び対策課その伍

弐「ふわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああぁ……。」
霞「あくびがひどいね。」
弐「眠くて眠くて…………Zzz……。」
霞「また今日も私なのかな………。」

その5
見つかっていた…。
…警察が来た…。
夜時。主がエプロンをしてノリノリで料理している時。
しかもインターホンではなくノックだ。まるで、早くでないと扉を壊さんとばかりに叩き鳴らしている。ご近所の迷惑も考えてほしい。
「あーきと出て。」
「…本気で言っておるのか…?」
まだ自分の口調に慣れていないがなんとなく意味がわかる(ほとんど変わらないから当然だが…。)らしく主は小さく笑う。
従妹君が面倒そうにパタパタと駆けて行った。
「ぇっ」
数十秒後に扉を開けた従妹君の驚いたような声が聞こえてきた。そう…まるで…自分と初めて出会ったような…。
「き…きと…君…呼んでるよ……。」
まだ適応しきれていない従妹君が無理に平静を保って言ってくる。
………。なんで自分が居るのを知ってるんだ…?
「お。きと君初のお客さん~」
非常識者の主が興味を持ってしまったらしく包丁片手にバタバタと駆け寄ってくる。なんとなく包丁がその美麗な顔に似合っていて怖い。エプロンの影響ならいいんだが…。
恐る恐る玄関までたどりついて、覗き込むと若い男がいた。なんというか…さえない顔だ…。コートのポケットから黒い手帳のようなものが覗いている。警察手帳だろうか。
しかし……そっちではなかった。
「あ……ほんとだ…。」
声のするほうを見ると、自分に次ぐ非常識なのがいた。
…子供だ…。女の子だ…。背が自分の腰くらいしかない。
だが、口調や顔に幼い感じはあるものの、何故か年下に見えない…。なんだろうか…これ。
その小さな体に似合わぬ…驚異的にぴったりなスーツ…。胸には警視庁の勲章が見える。
「名前を聞いていいです?」
小首をかしげてきいてくる。
しかし…そんなことはどうでも良かった。
もっと問題な点があった。
ウサ耳だ…。
ここは地球ではなくなってしまったのだろうか…。
「…一応…きとで通っている。」
「はぁ…漢字はどう書くんです?」
「ひらがなでいい。」
「助かりますー。漢字は難しくって…。」
…なんだこれは…。
ウサ耳幼女は妙に上手い字で手帳に何か書いている。
そして、こちらを見てかしこまった顔で言ってきた。
「明日あいてますか?」

税率の引き上げによって起こった運動の煽りを受けて警視庁はこじんまりとした場所に移っていた。
生涯来るはずではなかった場所であったが…仕方あるまい。
この横で楽しそうに学校の制服でいるのは保護者として同伴している主である。
自分に耳と尻尾が無ければ逆の立場ともいえるのに、なんでまた…。
広い会議室のようなところに通された。
そこには例のウサ耳幼女がいた。
「お、来た来た。」
そう言って、可愛げに手を振ってくる。そして、とっとこと歩いてきて、
「これ着てね。」
と、折りたたまれた服を差し出してくる。ん?スーツか。
広げてみると、このウサ耳が着ているのと同じ物のようだ。
「…今か…?」
「もちろん。」
表情を微笑のままぴくりとも動かさずに即答してくる。
……そこで着替えるのはまずいと感じたのでトイレで着替えた。
なんというか…締め付けられるような感覚が最初あったものの直ぐ無くなった。サイズはぴったりだ。むしろ、この服がぴったりになるように伸び縮みしたような感覚であったが…。
「わぁ~似合ってるー。」
主が目を輝かせて言ってくる。彼女の誉め言葉が皮肉に聞こえるのは自分だけであろうか…?
「今日は対策保護課の面子の顔合わせだよ。」
ウサ耳少女がそう言って来た。
…自分はまだそこに入ることをきめてないんだが…。
だが、自分に決定権が無いことなど、心の奥底…どこかでわかっていた。
…指定された席に二人でつく。
「どんなのがいるのかなー。あの子みたいに可愛いコもっといるかなぁ。」
なんてまるでクラス割り振りの発表のときの生徒の様にウキウキしているのもいる…。
がちゃりと扉が開き、思わず身構える。
入ってきたのは、少年…。自分も少年なのか?
なんだか、魔法に掛かったような気分でぼーっとしてたら、主は別の反応を示す。
「かっこいいねー。」
彼の背中には…いわゆる蝙蝠のようなちゃいろがかった翼がある。そして手にはまがまがしく曲がった銀色に光る爪があった。外見だけでは凶暴そうな容姿だが…。
「あ…と、ども…。」
彼は困ったようにそう言って自分の席についた。
がちゃと再び扉が開く。
…女の子…だ。容姿は…なんの変哲も無い…ただの少女だ。
それに追いついて、大学生らしき若い男が顔を出す。
…そっちもただの人間だ…。
「わー猫耳かわいい。」
その少女はそんなことを言って自分の猫耳を撫でてくる。
「な…。」
「…でしょ?この子もう可愛いんだよー。」
「私もほしいなぁ…。」
何か…自分の知らぬ間に勝手に会話が発展している…。てかうちとけるのが早すぎる。
大学生風の青年は別に止めようともせず苦笑いして自分の席につく。
それに気づいた彼女は、そさくさと彼のとなりへと行く。躾がちゃんとなっている。
…なんでこんなんがこの部屋の中に2人も居るんだろうか…。ある意味運命かもしれない…想像したくも無い。
「えーっと。これで全員ですね。」
そうウサ耳から言われたときはなんとなくほっとした。
だが、隣の主は音が聞こえるくらいがっかりとした。ここはそういうところじゃないんだが…。
「今日集まってもらったのは…っと……顔合わせ…と………よ…読めない…。」
……本当にこれで大丈夫なのか?
主が話し掛けてくる。一応会議らしきものは始まったんだけど…。
「んーまだまだ子供だね。」
「……う…うむ…。行く末が心配なのだが…。」
「うん。楽しそうだね。」
…人の話をきいているのかこの人は…。それとも楽観的なのか…。
「えっとコードネームを決める…らしいです………。」
カタカナが読めないのかこの人は…。
「コードネームだってカッコイイねー。」
「……かっこいいのか…。」
主の感覚は酷くずれている。こんなので学校で苛められないのか…な。
「えっとそこの、翼の……そうです。」
蝙蝠翼の少年が反応する。
「んー。見た目どおり空飛ぶのが特技みたいですー。」
「……一応狩りも出来ます。」
普通の人間が出来ないことを特技と呼んでいいのか…?
「んー……お兄さんのコードネームはねぇ…。」
ウサ耳が考え込む。つか此処で即席で作るのか?
「スライザーね。」
「…すらいざー?」
……なんだこれは…。スライザーってなに?
「え……だってその爪がかっこいいから…。」
「理由になってないように聞こえるんだけど…。」
完全に戸惑った彼…スライザーが答える。…今すぐ立ち去りたい気分だ。
「す…ら…い…ざ…ぁ」
理不尽とはいえ、なんとなく子供の喜ぶ…カッコイイ名前だ。
「んーっと次はそこの…冴えないお兄さん」
「俺もかっ!?」
なんというか、見たまんまずばりというな…この人…。
今の反応からして人外は隣に暇そうに座ってる彼女なのだろう。外見は普通の美少女なんだが…。
「んー面倒だから本名でいっか。うーんと。田代君か。」
明らかに年下の少女から君付けで…。
「………。」
本人とて微妙なところだろう。
面倒な名前は避けられたが、いつもとかわらないって言う…。
「うーんと次の人…。」
「はい。」
「んーっと。見た目どおり泳ぐのが得意みたいです。」
どこらへんが見た目どおりなんだろう…。見た目はただの可憐な…?少女なのに…。
「うーんと…。………。」
さっきはやたら興奮でもしてたのか、さっきとのギャップがすごい。ただ、黙っていつつも、瞳の奥からわくわくというような視線が湧き出ている。
「レミなんてどう?」
「れみ?……うん。いいね。」
期待通りのような声を上げた。…彼女の隣からは少し恨めしげな視線が送られている。
「うんじゃ、そこの猫耳。」
「む。我か。」
とうとう来てしまった。できる事ならすぐ帰って暖かい布団で寝たいのだが…。
「んーっと。特技は昼寝ねぇ…。」
…なんだそりゃ。恥ずかしすぎる。
犯人であるだろう主にきつい視線を送ると、少しおびえたような目をした。
「あ…だって……。…ごめん…。」
「……確かに…我には特技といったものが無いな…。」
素直に謝られたので、返事に窮してしまった。
「名前は面倒だからきと君のままでいっか。」
「お、やったね。」
どの辺がやったなのか分からないが…まぁマシか…。
「えっとお次はっと…。」
主の顔は合格発表のときのような緊張した面持ちになる。
「きと君のご主人だから…主様でどう?」
………………はぁ………。
さっさと帰って、今日のことはわすれて永遠の眠りにつきたい……。
「うん…まぁいいかぁ…。」
流石の主も渋い顔だった。自分だってこうなる。はず。

そんなネーミングセンス零の彼女の命名によって新たな職場を与えられた彼ら(なんで保護者まで?)であった。

弐「Zzzz…。」
霞「おやすみ……。」

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  1. 2008/07/16(水) 22:38:18|
  2. 保護及び対策課シリーズ
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プロフィール

可児 珊士

Author:可児 珊士
大学生。
元音楽(合唱)部員。旧BASS。
ギターが欲しい年頃。
作家志望。
本陣:埼玉
カラオケ行くと声的な意味で別人化。

アイコンは柊氏より頂きましたΣd(゚∀゚d)

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