弐つの遊戯卓

【五年目】 毎日頑張ってやりくりしていきてます。物書き、音ゲーと合唱やってます。最近DTMとか始めました

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死にたくなるということ

 随分前に、あれは確か4月のことだったな、高校の部活の同期と飲む機会があった。ちなみに横道に逸れるけど、高校の時の自分は大分悩んでいて、大分真剣に考えていたんだよなあ。バカだったけど。バカだったことに気付かず、バカなりに頑張っていたことはある程度青春っぽくはあるけど、というかまあ、自分の可能性にある程度気づけたという点では、大学1,2年の自分のアホ具合の方がツッコまれるべき……いや、2年の自分はそこそこ頑張っていたので、やっぱり大学1年のアホっぷりを成敗したい。人間、学歴じゃ、ありません、ホンマに。
 あ、で、高校の部活の同期と飲む機会があった、という話。思ったより盛り上がったので、二次会でカラオケ屋にもつれ込む。俺は金がないので帰りたかったけど、いいよいいよ出すよ、と既に社会人のおねーさまがいうので、遠慮なく甘える。大学入って三年間で、人におごってもらうスキルが異常に高くなった。まあ、軽蔑されるべきスキルではある。
 で、俺は音ゲーを始めて以来カラオケが好きでなくなったので、歌うつもりは無かったけど、まあ、ある程度歌った。テンション高いからね。酔ってたから、あんま覚えてないけど(そういうことにしておく)。
 で、某氏と某氏が失恋ソングを歌ってくれたのだった。タイトルは忘れた。歌詞で何言ってるのかも忘れた。でも、独り身であるところの歌い手達は、ううんつれえ死にてえ、と言いながら歌っていたのだった。それだけは覚えている。そういう曲をいくつか歌ったような気がする。
 で、えげつねータイミングでフラれて(今後は夏が嫌いになるかもな)それ以来独り身俺はというと、何も感じなかった。というか、この程度の歌詞で死にたくなるのか、と正直なところ思っちゃった節もある。バカにしてるつもりは無いけど。

 奥華子の『ガーネット』。この人は自分という楽器がどんな音を鳴らすのか非常に分かって、それをとんでもなくあざとく使うから、こういう曲が死にたいソングの筆頭としてよく挙げられる。ああ、切ないソング、っていうやつかな。切ないし、いい曲です。
 この曲が『時をかける少女』のED曲とは知らず、この前見てへえーっと思いました。『おおかみこどもの雪と雨』から細田監督にハマり、『サマーウォーズ』を見てからの『時かけ』(筒井康隆曰く「一番稼いでくれる親孝行娘」)。
 メインの男子高校生たち、あんなガラ悪いのにイイやつとはどういうことなんだろう。そしてまことの女子高生っぽさ、リアリティ。こういう子、いるいるわかる。そして、イライラするのである、観ていて。余談なのだが、最近映像作品を観ていると、イライラするようになった。俺自身びっくりな現象で、それだけキャラと寄り添ってしまうのである。キャラを血肉化して身近な存在として見てしまうようになった、だからイライラする。だから、このイライラはとても心地よいものなんだ。普通映像作品は観ていてイライラしないからね。たぶん。まあ、主人公まことに、とてもイライラしながら見ていた。あのシーンとか、あのシーンとか。いい子なんだよね。
 100人中100人がさわやかな映画と答えるであろう、俺もこれはさわやかだと思った。
 しかし、サークルの子たちが「死にたくなる」みたいな旨のことを言っていて、それはどうだろう、と思ったわけで、今回の記事が書かれたわけである。恋の話なんだろうか、これは。うん、まあ恋の話なんだろうけど。結ばれない恋の話で、結ばれないが心が通っているが故に、ある意味プラトニックな恋として昇華して、壮絶な甘酸っぱさを提供してくれている。うん、まあそうでしょう。遠距離恋愛なんですからね。
 ただこの種の妙齢の男女のイイ関係に「死にたい」という感想を抱くのはどうなんだろう。無論、そんなものは個人の自由なのでどうでもよいですが、俺は何かを鑑賞して死にたいと思ったことはない。むしろ、生きたい、と思う。あれ、なんか不意に真面目な話題になってしまったけれども大丈夫か?
 「秒速5センチメートル」という映画は、人を死にたくさせるアニメ映画堂々トップでガツーンですね。俺は何も思わなかったんだけど。いや、何も思わないなんてあるわけ無いな。ただ、セカイ系が俺の好みでないことはハッキリと分かってしまった作品ではある。俺にとって、第三話でああいう風になるのは、どこか当然過ぎる帰結であるような気がしたし、監督自身が言っているように、徹底した「距離」の表現にもっと心を奪われるべきだと思うんだ。人の距離、心の距離、時間という距離。ラストシーン、踏切で誰かとすれ違う、渡りきって思わず振り返る、電車が通り過ぎる、残されたぽっかりとした空間、無限に続いていくその距離……そして、また自分も歩き始める、その距離。それ故に俺はこの作品をさわやかだと思ったのだが(そして、山下達郎は天才だと思った)、でもやっぱり皆「鬱」になるんだって。何でだろう。不思議なんだ。ちゃっちいテレビで見たからだろうか。でも「おおかみこども」も「サマーウォーズ」も時間を忘れて見入ったから、あんまり関係ないのかなあ(もっとでかいスクリーンで見れるならそれに越したことはないに決まってる)。
 こういう青春系の映画を見て俺は死にたいとは思わない。それは俺に恋人がいるからかな、とか思ってたけど、別にそんなわけでもなかった。フラれてもものを見る姿勢はなんも変わらなかった。

 思うにですね、青春はナマモノで、年を経ると死んじまうものなんだと、みんな考えているんじゃないかと思う。
 これが真っ赤なウソであることは、坂口安吾大先生が「青春論」で言っておられる。青春は死にません。谷川俊太郎という大詩人は、いくつになっても若々しい詩を書くことが出来るし、日原正彦はオッサンになったというのに合唱界隈では有名な「恋唄・空」というヒジョーに気持ち悪い詩を書いているし、林芙美子などは不逞に不逞を重ねた実生活を重ねている。太宰治はついに心中してしまった。そもそも不倫とか浮気はどこか大人なアトモスフィアを感じさせるけど、これはまるきり青春の問題ではありませんかねえ、と思うんだ。
 けれども、青春はジュブナイルの特権であると思い込んでいると、二十に至った大学生、或いは自分に望みが絶たれてしまったんだと思い込んでいる高校生は、他人の、或いは空想の圧倒的な青春ストーリーの前にひれ伏してしまうのかも知れない。そして、自らをオッサンオバサンと嘆いて、中高生のエネルギッシュな風情から相対的に青春を自ら剥奪してしまうのだ。
 かといって、青春がいつまでも続いていくものと信じてい俺が勝ち組かというと、全然そんなことはない。というか、さっさと青春なんて諦めて、実社会で今後数十年どう生きていくかを考えるほうが、遥かに有益なのであるし楽なんである。だから、俺はそういう人たちを否定することは絶対にしない。ただ、俺はできないだけなのである。馬鹿でかい青春を飼いならしてしまっているために、逆に操られてしまっている。だから俺は老いたとはさっぱり思っていない。いま、古井由吉さんと大江健三郎さんの対談集を読んでいるのだけど、彼らもまた青春のまっただ中に生きているふうにしか見えない。っていうか、自分で晩年に至ってることを分かってるのに、新しく外国語勉強し始めたり、これからの小説のことを語ってたり、まだまだ生きる気満々じゃないですか。「あと5年間時間が残されているとして、どうやって読書していこうか考える」と仰られている日付が2010年って、まだご存命ではないですか……。
 というわけで、「人生の最盛期は誰でも等しくジュブナイルである」という考え方はあんまりしないほうがいいんじゃないか、という提案です。というのも、俺はあんまりそういう観念に乗っかって「鬱」をもたらすような共感を強いるスタイルが好きではないからです。「時かけ」は胸を打つけれども、どうして胸を打つのか? それは青春だからだよ! 違うやい。それは思考停止だやい。伊藤計劃はこの映画にある不穏さのことをしきりに言っている。俺はずっとイライラしながらみていた。ずっと、ずっと、不安さがつきまとっているんだ、この映画は。「未来で待ってる」そして、この力強さに、持ち上げられる。だから、生きよう、って思う。
 まあ、それで憂鬱さに浸る自分に浸るのも良いけれども、それで自分の青春を殺すのはどうか勘弁を。自己嫌悪なのかと思いきや、遠回しにそれはナルシシズムなんですね。
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  1. 2015/06/20(土) 23:52:31|
  2. 尋常の日記・雑記
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可児 珊士

Author:可児 珊士
大学生。
元音楽(合唱)部員。旧BASS。
ギターが欲しい年頃。
作家志望。
本陣:埼玉
カラオケ行くと声的な意味で別人化。

アイコンは柊氏より頂きましたΣd(゚∀゚d)

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