弐つの遊戯卓

【五年目】 毎日頑張ってやりくりしていきてます。物書き、音ゲーと合唱やってます。最近DTMとか始めました

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

申し訳ねえ、情けねえ

 ソファにぶっ倒れて泥のように眠る、という経験を初めてした。そんな僕の近く、正規品のベッドには失恋して眠れない友だちがいる。好きな子と「結婚したい」と常々言っていたのに、フラれた。僕の知る限り、彼女に恋愛の二文字はおおよそ似つかわない。同い年なのに年下のように見える。僕と会話すると、死ぬほど脈略文脈内容の無い会話をする。というか、できる。そういう女の子にフラれた男の近くで、泥酔とまではいかないが二日酔い間違いなしの量のアルコールを吸い込んだ状態で、僕は眠っていた。
 先日はじめてピンサロに行ってきたという友達は、僕がそれほどの酒を飲んだ飲み会の時、トイレの個室に入ってそのまま反応のない後輩を救出していた。隣の個室から侵入して、運びだしたのだ。僕はそのちょっと前に、そのトイレの前に座り込んだ地元の近い友達と会話していた。彼は酔いつぶれていて、申し訳ねえ、申し訳ねえと、レコーダーみたいに何度も言っていた。
 男たちは半裸で踊り狂っていた。真っ赤な身体で一升瓶をあおる。その狂騒から衝立1枚隔てた場所で、僕は後輩の相談に乗っていた。後輩の愚痴を聞いていた。後輩の人間関係を聞いていた。僕は飽きることを知らず、水を飲んでいた。彼らが何を言っていたのかはよく覚えているのだが、自分がなんと言ったのかは覚えていない。僕は酔うと思考と言動が一致するようになるので、普段思っていることをそのまま言った可能性が高い。
 話は戻るが、友達が個室で意識を失った後輩を救出するくだりがあったので、僕は別のフロアのトイレへ向かった。そこには泥酔状態の後輩がおり、僕よりも先にそいつをトイレに連れて行くハメになった。彼は僕の手を放れて後に、ソファに寝っ転がった状態で嘔吐したらしい。
 僕は後輩の持っていた日本酒を奪い取って飲んだ。その後輩とは初めて喋ったが、お互い名前を知っていたので初めて喋ったとは思えないほどの会話をした。何を話したかは覚えていない。
 あらゆる脈略が存在しない。残っているのは断片だけだった。朝起きると、うんざりするようなしんどさを感じた。腹が痛くてトイレに入ったが、何も起こらなかった。
 新幹線で家に帰った。がらがらの自由席。僕の斜め向かいに、失恋した友達の失恋した相手の女の子が座った。肩の骨が変な突き出方をしている、と自慢された。僕は彼女の魅力はよく分からないが、そういうお話のために彼女は生きているわけではあるまい。彼女はピアニストだ。彼女のピアノは流暢に喋る。
 僕は家に帰りつくと、すぐに眠った。
 起きたら親が帰ってきていたので、話をした。
 僕の20代は人生で最も苦難に満ちたものになる。アニメ「SHIROBAKO」にてアニメーターの絵麻が、親に電話をかけるシーンが有る。「私、この仕事で食べていける」。この静謐なる覚悟。まるで二日酔いのように、しんどい感覚がつきまとうだろう。
 ただ、もう一度、泥のようになってみたかった。

Wine comes in at the mouth
And love comes in at the eye;
That’s all we shall know for truth
Before we grow old and die.
I lift the glass to my mouth,
I look at you, and I sigh.


 イェイツの詩。うまき酒は口より入りて、うまし恋は目より至る、と。

スポンサーサイト
  1. 2015/08/23(日) 23:48:59|
  2. 尋常の日記・雑記
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<手に取り、刎ねる、突き刺す | ホーム | 共感に対するひとつの私見>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://ka24to.blog19.fc2.com/tb.php/1533-3675250d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

可児 珊士

Author:可児 珊士
大学生。
元音楽(合唱)部員。旧BASS。
ギターが欲しい年頃。
作家志望。
本陣:埼玉
カラオケ行くと声的な意味で別人化。

アイコンは柊氏より頂きましたΣd(゚∀゚d)

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

twitter

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード

FC2カウンター

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。